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メールマガジン

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        化学物質国際対応ネットワークマガジン 第9号
           http://www.chemical-net.info/
               2008/06/13 配信
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このメールマガジンは、化学物質国際対応ネットワークのウェブサイトから
配信登録をされた方を対象にお送りしています。

第9号は、以下の内容をお送りいたします。

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☆ [1]REACH予備登録のための実践的ステップの掲載
                                          化学物質国際対応ネットワーク事務局
☆ [2]メールマガジン第8号への質問回答    化学品安全管理研究所 大島輝夫
☆ [3]中国の環境関連動向          化学物質国際対応ネットワーク事務局
☆ [4]あとがき               化学物質国際対応ネットワーク事務局
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[1]REACH予備登録のための実践的ステップの掲載
                                      [化学物質国際対応ネットワーク事務局]
REACH規則に基づく2008年06月01日からの予備登録開始に合わせ、2008年05月30日に
「REACH予備登録のための実践的ステップ」を掲載しました。これは、ECHAのホーム
ページの予備登録説明項目の中にある「Practical steps for REACH pre-
registration」を翻訳した資料です。どうぞご利用ください。

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[2]メールマガジン第8号への質問回答   [化学品安全管理研究所 大島 輝夫]
海外化学物質管理事情(その6)でお届けした「韓国労働部、環境部、消防防災庁の
GHSに関する告示について」について、本メールマガジン読者の方からご質問をいた
だきましたので、その質問内容に関する回答を共有します。
                   [化学物質国際対応ネットワーク事務局]

Q【韓国のGHSに関して質問させてください。】
メールマガジン第8号に「韓国産業安全公団による分類等の結果は、規制ではなく
参考となっており、GHSに基づいて、独自に分類、表示、MSDSの作成を行ってよいと
されている。」という記載があります。ところが、貴サイトの「EU、中国および
韓国の化学物質規制」ページ内の「日中韓の化学物質管理政策に関するセミナー」
に掲載されている【韓国関係当局との質疑応答】内では、「日本では政府によるGHS
の分類結果は参考情報であるのに対し、韓国では労働安全衛生法により分類結果を
適用することが義務付けられている。」という記載があります。
どちらが正しいのでしょうか。

A【韓国のGHSに準拠した分類、表示、MSDSの実施関する質問についての回答】
韓国の産業安全保健法、有害化学物質管理法、そして今回新たに加わる危険物安全
管理法のGHSに準じた分類、表示、MSDSの実施方法は相互に異なり、またいずれもGHS
とも異なる点があります。なお日本のMSDSの提供を定めた毒物劇物取締法、労働安全
衛生法、化学物質管理促進法もGHSの実施方法については相互に相違があります。
ご質問の点ですが、韓国の有害化学物質管理法及び産業安全保健法に基づく分類結果
が義務か、参考かの相違であると認識しています。
ご質問にある「日中韓の化学物質管理政策に関するセミナー」に掲載されている
【韓国関係当局との質疑応答】内の"韓国では労働安全衛生法により分類結果を適用
することが義務付けられている"点ですが、義務付けられているのは有害化学物質
管理法における対応ですので、ホームページの記載内容には誤りがあります。
(ホームページの内容は、修正いたします【化学物質国際対応ネットワーク事務局】)
以下、ご質問いただいた内容を含め、産業安全保健法と有害化学物質管理法のGHS
対応の主な相違を解説します。

【産業安全保健法】
1) 分類は、GHSと異なる点あり。
2) 絵表示、注意喚起語は、GHSと同じ
3) 表示、MSDSが義務
4) 義務となる対象化学物質は、規制対象化学物質の他に、定められた危険有害性の
  基準に合致した情報のある化学物質
5) 分類、表示、MSDSのモデルは、韓国産業安全公団が現在約910物質を公表している
  が、今後、さらに拡大する模様。この結果は韓国内のみで利用可能、労働部が行
  う分類、表示、MSDSはモデルで、これに従う義務はない。
6) 実施の猶予期間は、単一物質は2010年06月30日まで、混合物質は2014年12月31日
  まで。

【有害化学物質管理法】
1) 分類は、GHSおよび産業安全保健法とも異なる点あり。
2) 絵表示,注意喚起語は、GHSと同じ。
3) 表示のみが義務で、MSDSは当該法では対象としていない。
4) 表示が義務となる対象物質は、有害化学物質管理法の「有毒物」が対象
5) 現在、558の化学物質が「有毒物」に指定されている。無機亜鉛塩などの金属塩
  メチルアルコール、酢酸エチル、トルエン、キシレンなどの溶剤も指定されて
  いることに注意。濃度が指定されていない時は、25%以上が「有毒物」に該当
6) 今後、約2,000種類の有毒物(toxic chemical)についてGHSを適用するように
  有害化学物質管理法の省令を改正する予定
7) 環境部による分類、表示作業は、2,561物質を目標としてEUのECBおよびIUCLID、
  IARC、米国のHSDBおよびNLM、日本のNITEなどのデータを参照して分類作業を
  進めているが、結果は未公表。
8) 日本のNITEの分類結果及び韓国の労働部の2,500物質の分類結果と比較すると、
  20〜30%の分類結果に相違があり、特に経口急性毒性の分類には、50%の相違が
  ある。(この項は、ネットワークマガジン第4号に記載している2007年11月07日
  東京で開催された日中韓3カ国の化学物質管理に関する国際ワークショップに
  おけるJae-wook Choi高麗大学教授の発表資料に基づく。)
9) 「有毒物」の分類、表示は、環境部が行う。分類、表示結果の適用は義務。
10)実施の猶予期間は、単一物質は2011年06月30日まで、混合物質は2013年06月30日
  まで。

【備 考】
(1)韓国の有力なコンサルタント会社によれば、この会社が顧客の依頼に応じて
   分類、表示、MSDSの作成を行っている場合、韓国産業安全公団が行っている
   分類、表示、MSDSの結果を参考とはせずに、独自に作成を進めているとのこと
   である。
(2)上記のような韓国国内の事情はあるが、産業安全公団の分類、表示、MSDSに
   従っていれば、産業安全保健法の範囲内では、安全策となるかもしれない。
   しかしながら、産業安全保健法施行規則第92条 第4項によれば、有害化学
   物質管理法の第29条による有毒物に関する表示に該当する場合には、産業安全
   保健法の警告表示をしなくてもよいとされている。つまり、有害化学物質管理
   法の有毒物に関する表示は、定められた表示に従うことが義務とされているの
   で、当該分類表示結果の公表された後は、それに従わねばならない。
(3)今回の回答内容は、上記コンサルタント会社からの情報提供及び以下の二つの
   イベントにおける発表内容等を参照している。

   「韓国化学物質製品の認証制度と化学物質関連規定の概要」
    開催日:2007年5月30日(東京)
    主催:(財)韓国化学試験研究院
    共催:(社)日本化学物質安全・情報センター
    後援:韓国産業資源部及び労働部
   (講師の内、韓国行政機関の方は、産業資源部と労働部で環境部は参加して
    いない。)

   「日中韓の化学物質管理に関するワークショップ」
    開催日:2007年11月7日〜8日(東京)
    主催:日本の環境省及び(財)地球環境戦略研究機関(IGES)
    (韓国からの参加者は環境部で、労働部などは参加してない。)

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[3]中国の環境関連動向        [化学物質国際対応ネットワーク事務局]
REACH対応については、欧州域外の各国の動きが気になるところですが、今号では
中国のREACHサービスセンターから関連情報の提供を受け、同国におけるこれまでの
REACH対応に関する記事をピックアップしてお届けいたします。

1.中国化学工業のREACH規則対応(2008年2月20日)
2007年6月1日から、REACH規則は正式に発効し、2008年6月1日から、製品の予備登録
が開始される。これは中国の石油化学工業界に大きな影響をもたらす。中国エポキシ
樹脂業協会(www.epoxy-e.cn)の専門家によれば、REACH規則の実施は、中国の石油
化学工業にとって重要な意義があり、REACH規則の厳格な規定は企業の構造調整、
クリーナー・プロダクションの推進を促進し、国際水準の達成を加速するとされてい
る。しかし、一方では、欧州市場で販売・使用する全ての化学物質は登録、評価、
認可および制限の管理システムに取り込まれるため、REACH規則は貿易の技術障壁と
貿易保護主義の性格があり、その施行によって、中国の石油化学工業にマイナスの
影響をもたらすとされている。2007年度、中国がEUに輸出した化学物質は、923の
税関番号及び、輸出量が10トン以上の企業は12,436社あり、そのうち、1,000トン
以上の輸出企業は698社が存在する。これらの企業は3年以内に登録を完成しなければ
ならない。輸出量が1,000トンを超える製品は360種類あまり、これらの製品も必要に
応じて所定期間内での登録等REACH対応等をしなければならない。REACH規則に基づく
複雑な手続きは、その対応に時間を要し、コストの向上を招き、輸出製品の競争力を
大いに弱める。また、石油化学工業のサプライチェーンに連なる化学物質を使用する
紡績、軽工業、家電、ITなどの産業界の製品についても、欧州へ輸出する場合は、
相当の影響を被る。製品の貿易における直接的な影響のほか、この新たな規則の施行
は製品の製造コストを向上させる。また、生産コストが高く、利益率が低く、環境
汚染源となっている健康に有害な化学工業製品の生産拠点が、EUから途上国へ移転し
中国にも移転してくる可能性が高い。EUは、中国にとって重要な石油化学工業製品の
輸出先であるが、REACH規則の施行によって、高額の登録経費、試験費等が製品の
コストに反映されることになるので、中国の紡績、医薬、電子、自動車などの産業界
の発展に影響を及ぼす。EUのREACH規則の登場に合わせて、アメリカ、日本も相次い
で自国の化学物質管理法を改正し、貿易保護主義を台頭させ、先進国に有利な法規制
を形成する。途上国の中国は、法規制が不完全であり、国際法規の関係においても
発言力が乏しいので、国際貿易に不利な位置付けに甘んずることになる。REACH規則
が公表される以前に、中国石油化学工業協会は所定のチャンネルを通して、EUに見解
と建言を伝え、併せて国家品質監督検験検疫総局に政策的建議を提出した。これを
受け、2003年7月には、国家品質監督検験検疫総局をはじめとして、REACH対応の関係
部局連絡会議が設立された。中国石油化学工業協会は、この連絡会議のメンバーとし
て、REACH規則が石油化学工業に与える影響について紹介すると同時に、二度に渡り
元会長の名義で、欧州委員会のMargot Wallstrom環境担当委員に書簡を出し、次の
見解と建言を伝えた。
(1)EUのREACH規則は一方的な行為であり、WTOの「協商合意」の原則に合致して
   いない。地域的法規を世界に押し付け、隠蔽的、貿易の技術障壁である。
(2)REACH規則は、先進国と途上国との格差に配慮していない。
(3)施行中の不公平性と複雑性は改正しなければならないので、EUがREACH規則の
   実施機関を設置することを建言する。
(4)WTOの平等、公平の原則によって、途上国に一定の技術援助や優遇措置を与え
   るべき。
また、同時に石油と化学工業協会はこれらの見解と建言を、国家品質監督検験検疫
総局に報告し、同局の賛同を得た。国家品質監督検験検疫総局は、国を代表してEUに
改善に関する意見を提出し、EUの注意を喚起した。2003年11月、国家品質監督検験検
疫総局が、EU環境委員会と共催するEU化学物質規則に関するテレビ会議で、中国石油
化学工業協会は、再び同様な見解と建言を提出した。その後、国家品質監督検験検疫
総局の代表団は、途上国の立場でブラッセルを訪問、REACH規則についてEUの担当官
と協議を行い、同行した中国石油化学工業協会もその見解と建言を重ねて述べた。
中国石油化学工業協会は、中国・日本・韓国の産官コミュニケーション・チャンネル
を通して、個別に日本化学工業協会、韓国石油化学工業協会などとREACH規則に関す
る意見交換と対応検討を行い、アジア化学工業界の見解を、EUに伝えることについて
複数回に渡り協調した。同時に、商務部と国家品質監督検験検疫総局にも幾度にも
渡り報告と建言を行い、国家行政機関からの支持の取り付けを図った。具体的には、
(1)政府がREACH規則の対応を統一的に組織、指導し、(2)化学工業における
環境安全、人体健康に関する全国同一の情報プラットホームを構築し、(3)分析
機関のキャパシティーを強化し、EUの基準に適合させてデータの相互認可を実現し、
(4)化学物質の試験データがEUに認められるために、できるだけ早くGLP実験室
認証を行い、(5)国内の法規制を強化し、必要な化学物質管理に関する法律と法規
を制定するように建言した。
この他、中国石油化学工業協会は、2003年5月から、REACH規則に対応するため、
啓発、促進、企業調査および研修を行っている。五つの大規模な会社と専門的な協会
を含むREACH規則対応の業界協調チームを組成し、「白書」と「REACH規則」の中国語
訳を企業に配布し、商務部の指導の下で、EUへの輸出状況とREACH規則対応に関する
準備状況について、江蘇省、淅江省および山東省の主な輸出企業を対象に調査を行い
国際会議を含む各種関連会議を開催し、産業界における啓発と促進を行い、EUの担当
行政官を招請して、中国企業にREACH規則を紹介させ、関係企業を対象とする研修
活動を展開した。
さらに、輸出企業の登録を支援するために、中国石油化学工業協会は、以下の準備
事業を行った。
(a)商務部の協力を得て「中国石油化学工業REACH技術サービスセンター」を設立
(b)海外の協力パートナーとして、ヘルシンキにあるフィンランドREACHサービス
   センターをREACH法律事務所(REACH Law)に選定
(c)予備登録に向けた準備のために、無機塩、染料、ゴム、塩素・アルカリおよび
     塗料などの専門協会と積極的に協力し、2008年3月上旬、予備登録の準備会議を
     開催
(d)十分に準備が整っている企業を選んで、2008年6月1日から予備登録と合同登録
     の支援を行い、2008年11月までにさらに多くの企業の予備登録を促進する。

出典:中国化工ネットREACHサービスセンター(http://reach.chemnet.com/)


2.REACH予備登録の前に企業がためらい(2008年3月20日)
2008年6月1日から11月30日までは、EUで本格的に運用が始まったREACH規則に基づく
予備登録期間であり、この規則により、EUは3万種以上の化学物質と300万から500万
に及ぶ化学物質が使用されている製品等について、登録、評価、認可および制限など
の作業を行う。予備登録開始直前、多くの関連企業が高い関心を寄せているが、
REACH登録および規則に対し依然として不確定の要素があることも事実である。
中国石油化工集団公司のREACH規則対応の担当者によると、「登録すべき数万種の
物質の内、データが揃っているのは3%以下に過ぎず、EUが規定している所定期間内
に、本当にこの数万種の物質のデータを整えることができるか、REACH規則は実効的
に機能するのか、規則自体が途中でうやむやになってしまわないかなどといった疑問
を、多く企業が抱えているということである。中国側で登録すべき物質だけでも、
3年間の間に正確な試験データと評価レポートを準備することは困難だと考えており
REACH規則が所定期限どおりに順調に施行されることになるのかどうか疑っている。
このような面があるにもかかわらず、大部分の輸出企業は予備登録の申請を選んでい
る。しかし、予備登録をするすべての企業が正式登録までたどり着けるかどうかは
不明で、高い登録料が障害になっている。ある調査によれば、正式登録費用は、製品
の輸入量によって1,200ユーロから10,000ユーロまで範囲があり、その他多額の試験
費用が必要になる。例えば、フェノールに関しては、試験費用は少なくても50万
ユーロ必要で、関係各企業で分担するとしても、少なくない費用である。山東省に
ある最大の燃焼抑制剤輸出企業である済南泰星精細化工有限公司には、何百種類もの
製品があるが、「登録料が高すぎるため、限定的ないくつの主要製品しか登録しか
できない。最も肝心なのは、試験費用がいくらかかるのは不明なので、製品ごとに50
ユーロ以上必要であれば、全ての製品に対する登録費用を負担できない。」と記者に
言った。四川龍蠎チタン業株有限公司は、毎年EUに5,000トンあまりのチタン箔を
輸出し、登録すべき物質は7から8種類である。同公司の業務マネージャーは、記者に
「試験費用の最終金額について誰もはっきりしたことを言えないが、先ず我々は予備
登録を申請する。これによって、正式登録スタートの前に、少なくても2~3年間はEU
市場に進出可能となる。」と語った。同担当者は、REACH規則が同社に大きな影響を
もたらすと同時に、EU市場にも影響をもたらし、チタン箔が重要な化工原料となって
いる欧州の関連産業にも影響することを認識している。一部の中小企業は、記者に
「必ず予備登録を通して輸出できる時間を確保し、REACH正式登録の際の必要経費が
かかりすぎる場合は、EU市場を放棄するのもやむを得ない。」と明確に語った。

出典:中国化工ネットREACHサービスセンター(http://reach.chemnet.com/)


3.中国の化工企業が前例のないEU貿易障壁に遭遇(2008年4月17日)
2008年6月1日から、EU 向けに年1トン以上の化学物質商品を輸出しているすべての
企業は、REACH対応が必要であり、2008年12月1日まで、予備登録をしていない化学
物質は欧州市場へ進出するハードルが高くなってしまう。このようにREACH規則の
影響を受ける中国化工製品の輸出に関する将来は、楽観視できない。江蘇省対外貿易
経済合作庁の局長は、REACH規則が中国にもたらす試練は、欧州への化工製品輸出入
総額が10%低下し、中国化工総生産は0.4%低下するとしており、20万人の従業員の
失業を誘発する可能性があると語り、「生死試練」という言葉で中国化工製品の輸出
が遭遇しているチャレンジを形容し、「憂慮」を表明した。
2007年6月1日、EUのREACH規則が実質的に開始する。EU市場の約3万種の化工製品
およびその下流産業の紡績、軽工業、製薬など500万種以上の製品は登録、評価、
認可の三つの管理システムに全部取り入れられる。これは中国から欧州への90%以上
の貿易額に影響を及ぼす。物質の試験と登録の費用はすべて企業が負担することにな
るが、保守的な見積もりでは中国企業が毎年REACHに負担するコストは5億〜10億ドル
になる。
商務部世界貿易組織司の処長は、EUのREACH規則の発効が中国のWTO加盟以来の最大の
貿易障壁であり、REACH規則の対応は、先進国としても困難であるのに、化工製品の
安全リスクに対する管理体制が脆弱な中国企業は言うまでもないと述べた。
しかし、中国の数多くの中小企業は、REACH規則に向けていかに対応すべきかまだ
決断がつかず、情勢を見ている。中国五鉱化工輸出入商会の主任は、独自に調査した
中小企業の90%以上がREACH規則に対する認識が非常に浅く、その大部分は如何に対応
するのかが分かっていないと述べた。ある企業は、この規則が自社と無関係であると
思っている。予防意識とリスクの回避能力を上げて、積極的にREACH規則に対応する
のは、中国の中小企業にとって一刻も猶予できないことである。在中国EU代表部の
Magnus Gislev一等書記官は、EUに化学製品を輸出するすべての貿易関係者は、REACH
規則を理解し対応しなければならないと語った。同氏は、「REACH規則は、ある特定
国の対外貿易に対応するものではなく、環境と人間の健康を考慮した持続可能性のあ
る開発に向けて制定したものである。REACHが中国に及ぼす影響は、EU及び日本、
アメリカなどの化工企業に対する影響と同様なものである」と述べた。

出典:中国化工ネットREACHサービスセンター(http://reach.chemnet.com/) 


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[4]あとがき             [化学物質国際対応ネットワーク事務局]
関東甲信地方は、九州地方よりも早く梅雨入りするなど、蝸牛にとってはうれしい雨
の日が多くなっていますが、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
6月1日からは、とうとうREACH規則が本格稼働となりました。一方で、(予備)登録
のためのREACH-ITソフトに、リリース直前の最終試験段階でいくつかのエラーが見つ
かったものの、何とか6月1日を前にした週末までに、整備がなされるなど綱渡り的な
状態も見受けられます。しかしながら、ECHAの公表によると、受け付け開始後わずか
一週間で1000を超す事業体がサインアップし、5000近い化学物質が予備登録されるな
ど、順調な滑り出しを見せているようです。また、ECHAは、RIP3.8(Guidance for 
article)の最終版を5月26日に整備、情報要求及び化学物質安全性評価報告書に関す
るガイダンスを5月29日に公表し、続く6月11日にはFAQsの更新も行ないました。
さらに、欧州委員会では、6月末に予定されているミーティングで、唯一の代理人
(OR)の役割と義務に関し、「非EU製造者が特定の物質のためのORを変更した場合の
登録手続き」について変更を検討すると言われています。
このように日本国内だけでなく、国際的にダイナミックな動向がみられる中で、
我々化学物質国際対応ネットワークの役割も重要性が増していると認識しています。
今後、より的確な情報提供・共有に努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いし
ます。

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ありがとうございます。

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