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               化学物質国際対応ネットワークマガジン 第17号
                     http://www.chemical-net.info/
                            2009/06/11配信
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このメールマガジンは、化学物質国際対応ネットワークのウェブサイトから
配信登録をされた方を対象にお送りしています。

第17号は、以下の内容をお送りいたします。

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☆ [1]REACH予備登録後の対応           化学物質国際対応ネットワーク事務局
☆ [2]海外化学物質管理事情            化学品安全管理研究所  大島輝夫
☆ [3]中国の環境関連動向              化学物質国際対応ネットワーク事務局
☆ [4]化学物質国際対応ネットワークの活動について【要望調査】
                                         化学物質国際対応ネットワーク事務局
☆ [5]「REACHにおける化学物質安全性評価(CSA)の要点」等の公表について
                                         環境省化学物質審査室
☆ [6]あとがき                        化学物質国際対応ネットワーク事務局
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[1]REACH予備登録後の対応             [化学物質国際対応ネットワーク事務局]

  ECHAが公表したpre-SIEFに関する統計資料(ECHA/PR/08/54)によると、2008年12月
1日に締め切られたREACH規則に基づく予備登録では、65,655の法人から2,212,129件
のエントリーがなされており、なかでも2010年に登録期限をむかえる物質については
SIEFの形成など関連作業の遅延について、当局や関連業界から懸念が示されている。
その背景には、ECHAのニュースレター(No1-Janiary/February 2009)に掲載されてい
る統計資料に示されているコストや実現性の面で危惧される規模が小さいpre-SIEFや
取りまとめが困難であると懸念される極めて規模の大きいpre-SIEFの存在があり
(これらの割合は、全pre-SIEFの95%以上を占める。)、それが活動の活性化を阻害
している一因とされている。特に、1000トン以上の生産量を持つ物質で既存のコンソ
ーシアムが存在しない場合は、2010年の登録期限を守ることは困難ではないかという
のが一般的な見方である。また、その他の要因として、pre-SIEF及びSIEFの立ち上げ
にあたり、ファシリテーターやリード登録者の選定、法的・ビジネス的観点からの
SIEF内での協力及びコスト分担などが、当面の課題となっていると思われる。この
ような状況の中では、ファシリテーター等の関係者から関連費用の請求があったとし
てもその支払をするのは危険であるし、ましてや関連情報の提供を行うことも慎むべ
きであるが、一方で、SIEF活動を活性化させることはインダストリー側の責務でもあ
るので、一刻も早く適正な活動が開始されることが望まれる。いずれにしても、2010年
や2013年の登録期限を考えると、「休眠(dormant)」状態を継続することは出来な
い状況であり、ECHAも懸念を表明するとともに、「REACH Fact Sheet Getting      
Started in SIEFs Top Tips: http://echa.europa.eu/doc/reach/reach_factsheet_
siefs.pdf」等の資料を公開するとともに、EU加盟国内では、REACH規則の施行を強化
するプロジェクト(REACH-EN-FORCE-1:http://echa.europa.eu/doc/press/pr_09_05_
enforcement_project_forum%20_20090430.pdf)も開始されているので、ご参照願い
たい。さらに、5月27日に開催されたECHAの2回目の関係者会議
(Second Stakeholders' Day: http://echa.europa.eu/news/events/2nd_
stakeholders_day_en.asp)においては、随所においてSIEF活動の促進と
「The clock is ticking」というキーワードが強調されていた。

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[2]  海外化学物質管理事情(その13)
  EU の CLP(物質および混合物の分類、表示および包装)規則の重要事項
                                            [化学品安全管理研究所 大島輝夫]

  EU は、CLP規則 (EC)No.1272/2008 を、昨年12月31日の欧州官報に公示し、
20日後に発効した。これはGHSの分類表示を考慮し、国際的な調和を図ってはいるが、
さらにEUの化学品法規の40年の経験に基づいて、GHSに現在取り入れられていない
ハザードクラスも取り入れ、現在のEUの保護レベルを落とすことがないように考慮し
たものである。その概要を第14号に、GHSと比較した特徴を第15号に紹介したが、
その中の重要事項について、以下紹介する。

  我が国の表示、MSDSに関する法令のほとんどは、化学物質を指定して、当該化学
物質及び当該物質を含む製品が、表示及びMSDSによる情報提供義務の対象となって
いるが、海外の表示、MSDSに関する法令は、指定されている物質の他に、定められた
危険有害性の分類基準に該当する情報があれば、表示及びMSDSによる情報提供義務の
対象となる。CLPも同様である。
  附属書VI のパート3 に分類基準に従って分類した約8000物質の分類表示リストが
示されているが、これは義務であり、これと異なる分類表示はできない。
(第16条第2項)。
  それ以外の物質、混合物も附属書Iの分類基準に該当する情報があれば、すべて分類
し、その結果を化学物質庁に届け出る義務がある(第4条第3項、第40条)。化学物質庁
は届出られた情報をデータベースの形式で確立し、維持しなければならない(第42条)。
  またこの分類リストには、REACHの附属書XIVに記載されるべき物質、すなわち認可
の対象となる物質の条件、REACH第57条の条件を満たす(a)発がん性、変異原性、
生殖毒性のカテゴリーの1または2に分類される物質、(b)難分解性、生物蓄積性、
毒性のある物質、及び(c)極めて難分解性で生物蓄積性が高い物質に分類される物質
が多数記載されている。これらが、今後、高懸念候補物質として指定されると、
Article中に0.1%重量を超える濃度で存在し、その物質が1年に製造・輸入業者当り
合計1トンを超える量で存在すると、欧州化学物質庁に届出なければならない(REACH
第7条)。従って、Articleの業者も今からこの表に注目する必要があるであろう。

[分類の例]
4-ノニールフェノール分岐:Repr2, Acute Tox4, Skin Corr.1B, Aquatic Acute 1, 
                          AquaticChronic1
クロロフォルム:Carc.2, Acute Tox.4, STOT RE 2, Skin Irrt.2

  CLP 規則は、罰則をともなった規則で、罰則の内容は加盟国が定め、2010年6月20日
までに欧州委員会に報告する(第47条)。

<備考>
ECHA(欧州化学物質庁)より2009年5月27日に「Questions & Answers on CLP」
(17ページ)が発行されている。
http://echa.europa.eu/doc/classification/questions_and_answers_clp_20090526.pdf

<参考資料>
CLP規則の全文の和訳が次の2箇所から発行されている。

1.(社)日本化学物質安全情報センター(JETOC) 
次の4分冊で発行
(1)前文・本文 (2)附属書I、II (3)III、IV、V (4)VI、VII

2.(株)化学工業日報社
CLPの全文、附属書全文の他にこれに伴ったREACHの改正箇所、および関連条例などの
訳を掲載

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[3]中国の環境関連動向                [化学物質国際対応ネットワーク事務局]

(1)染料業の予備登録数は化工業界内で最多
  昨年11月30日までに、中国の染色業界では、すでに76社の1,194物質が予備登録を
完了し、中国化工業界内で予備登録数が一番多い産業となっている。
  REACH規則の予備登録は、染色業界にとっては死活問題となっているため、染色
協会は業界の予備登録を重要視し、企業の費用を軽減することを検討した。統計によ
ると、2008年に染色協会は会員企業の予備登録に関連する費用を、約210万元に切り
詰めることに成功した。現在、染色協会はすでにEUにおける化学物質の正式登録作業
をスタートさせ、統一的調整、共同登録、データ共有、費用分担の原則に基づき、
できるだけ企業に登録費用の無駄をなくすようにガイダンスを行っている。
出典:中国化工情報ネット 4月6日
http://www.cheminfo.gov.cn/05/UI/hottopic/page_hottopic.aspx?id=15532&Tname=
RDZZ_WZ&Caption=?条&blm=Reach??

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[4]化学物質国際対応ネットワークの活動について【要望調査】
                                        [化学物質国際対応ネットワーク事務局]

  化学物質国際対応ネットワークでは、本ネットワークの主要活動である「セミナー」
及び「現地調査」に関し、ネットワーク参加団体を対象に要望調査を実施します。
  つきましては、当方のホームページにある「情報交換BBS」(以下URL参照)上の
{その他の化学物質規制フォーラム}にあるトピック【要望調査】スレッドに書き
込みをお願いします。みなさまのご協力をお待ちしています。
http://chemical-net.info/bbs/modules/BBS_toppage/

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[5]「REACHにおける化学物質安全性評価(CSA)の要点」等の公表について
                                                      [環境省化学物質審査室]
 今年2月25日に開催致しました「REACHにおける化学物質安全性評価に関するワーク
ショップ」においてご議論いただきました「REACHにおける化学物質安全性評価(CSA)
の要点」が、公表されましたのでお知らせいたします。本ワークショップの議事概要
及び「REACHにおける化学物質安全性評価の要点」(和文、英文)につきましては、
ネットワークのウェブページで閲覧可能(下記URL参照ください。)です。
http://www.chemical-net.info/index.html

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[6]あとがき            [化学物質国際対応ネットワーク事務局]

  関東地方は、芒種を挟んで曇りがちな日が多くなっていましたが、今を盛りの紫陽
花に促されたのか、とうとう遅めの梅雨入りが宣言されました。日本では、気候変動
に向けての数値目標が、いろいろととり沙汰されていますが、化学物質の世界でも
中国で日本の化審法の見直しに併せたように、新化学物質環境管理弁法の修正案が
公開されるなど、大きな動きがみられます。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
 さて、化学物質国際対応ネットワークでは、先月5月27日に開催されたECHAの
Second Stakeholders´ dayに参加しました。ウェブストリームと合わせると570余名
の参加者があったとのことですが、ECHAが最も強調していたのは、SIEFの活性化と
Time is tickingというフレーズでした。この会議を機に、ECHAは、
"the clock is ticking - form your SIEF now"キャンペーンを始め、ホームページ
にある「SIEF」と「HELP」の内容が強化されたようです。これに関連して、欧州化学
工業連盟(CEFIC)のホームページには、SIEFの合意文書モデルが公開されています。
また、ナショナルヘルプデスクの対応がボトルネックとなっているという現実から、
上記会議内でも議論のあった登録に向けたECHA専門家とのホットラインの開設が話題
に上っています。化学物質国際対応ネットワークでも、事前にいただいた質問事項を
ECHAのスタッフに照会したり、その回答の不明確な部分はECHA長官に直接確認したり
しました。これらの結果については、次号にて詳しく記載する予定です。
 一方、中国でREACH登録を終えたという公開情報を確認しました。真偽の程は別に
して、かの地においても対応が進んでいるようです。また、REACH対応だけではなく
一部、EuPへの対応促進も始まっているようで、興味深いと思われます。
 今年度は、2010年のREACH規則に基づく本格登録に向けた準備作業が活発になるこ
とが予想されます。化学物質国際対応ネットワークメールマガジンでは、みなさまの
お役に立つ関連情報の発信に努力して参ります。

どうぞ、みなさまのご支援をお願い申し上げます。

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化学物質国際対応ネットワークマガジンをご利用いただきまして、
ありがとうございます。

■本マガジンは、平成21年度環境省請負業務に基づき、社団法人海外環境協力
 センターが運営しております。
  社団法人海外環境協力センター  http://www.oecc.or.jp/
  環境省総合環境政策局環境保健部 http://www.env.go.jp/chemi/index.html

■原則として、毎月1回の配信を予定しています。
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 届かなかった場合の再送は行いませんので、予めご承諾の上、ご利用ください。
 なお、バックナンバーについては、後日ネットワークのホームページに掲載
 する予定です。

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発行元:社団法人海外環境協力センター
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