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              化学物質国際対応ネットワークマガジン  第17号[附録]
                      http://www.chemical-net.info/
                              2009/06/11配信
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  当附録は、2009年6月11日に配信した化学物質国際対応ネットワークマガジン第17号
における[2]  海外化学物質管理事情(その13)  EUのCLP(物質および混合物の
分類表示および包装)規則の重要事項」(化学品安全管理研究所 大島 輝夫)の
参考資料としてまとめたものである。


タイトルI  一般的事項

1.物質の製造業者、輸入業者、川下ユーザーは、同等に義務を負っている。
(例えば、第1条の1、(b)の(i))
川下ユーザーには、REACH同様、流通業者または消費者を含まない。
(第2条の19)。

2.アーテイクルの生産者に対しても義務を課している。
例:製造業者、輸入業者、アーテイクルの生産者は、REACHの下で登録、または届出
の対象となる上市されていない物質を分類すること。(第1条の1(b)の(iii))

3.適用除外:放射性物質および混合物。税関の監視下にある物質、混合物、
単離されない中間物、上市されない科学的研究開発のための物質、および混合物で、
それらが共同体の作業場および環境法規に従い管理された条件下で使用される場合
(第1条の2)

【筆者注】
パイロットプラント、実験室の合成品などが対象なのであろう。
試薬は上市されるので、適用除外ではない。

4.廃棄物はこの規則の物質、混合物、アーテイクルではない。
(第1条の3)

5.この規則は、最終使用者向けが意図された完成された状態での以下の形態の物質
の混合物には適用されない。
医薬品、動物医薬品、化粧品、医療機器、食品、または飼料:食品添加物、食品香味
剤、飼料添加物、動物栄養剤
(第1条の5)

6.包装材の表示に関する第33条の適用を除いて、危険物輸送には適用されない。

7.従来の、EUの「危険な物質の分類、包装、表示に関する理事会指令」  
67/548/EEC の付属書 I(危険な物質のリスト)は廃止され、移項期間をおいて、
CLP 規則の付属書 VI のパート3 のリストに置き換えられる。
(第55条の2(a))

【筆者注】
このパート3 には、約8000の物質の、「有害物質の調和された分類、表示の表」が示
され、国際的化学物質名、EC No.、CAS No.、分類のハザードクラスとカテゴリー
記号、およびハザードステートメント、ラベルの絵表示、注意喚起語、ハザード
ステートメント記号、同補足、特別濃度限度、およびM−ファクター(水生環境有害
性の急性、また慢性カテゴリー1 として分類された物質の濃度に適用され、その物質
が存在する混合物の分類を加算する時の乗率)の欄があるが、示されているのは極め
て少ない。また、備考欄の記載は極めて少ない。

8.第4条 分類、表示、包装する一般的義務。以下、主な項目を記す。
1)製造業者、輸入業者、川下ユーザーは、物質、または混合物を上市する前に、
タイトルIIのハザード分類に従い、分類しなければならない。
2)製造業者、輸入業者、アーテイクルの生産者は、上市されないが、REACHの第6条
第7条の(1)、または(5)、第17条、第18条に登録を規定し、第7条の(2)、第9条
に届出を規定している物質を分類しなければならない。
3)この付属書VI のパート3の分類、ラベルのリストは義務であるが、この中には、
CMR(発がん性、変異原性、生殖毒性)のカテゴリー1、または2、難分解性、生物
蓄積性、および毒性(PBT)、などに分類されている物質もあり、これらは今後、
REACH の高懸念候補物質に指定され規制されると思われるので、注意が必要である。
(REACH 第56条、第57条)
4)有害性と分類された物質を含有する混合物は、表示されない限り上市してはなら
ない。
5)付属書I のSection2.1 に言及されるアーテイクルは、上市される前に、物質
および混合物に対する規則に従い、分類、表示、包装されなければならない。

9.タイトルII ハザード分類
第1章 情報の特定および審査
  第5条、第6条に物質および混合物の分類のために用いる情報の条件を記している。
  第7条 動物およびひとの試験
  第8条 物質および混合物についての新しい情報の作成

1)健康または環境ハザードを判断する目的で、・・・(中略)・・・情報を作成
するためのあらゆる他の手段を使い尽くしたという条件で、新しい試験を行っても
よい。
2)物理的ハザード(試験の実施の義務)・・・(中略)・・・適切で信頼性のある
情報がもはや利用可能でない場合、当該パートで要求された試験を実施しなければ
ならない。

5)物理的ハザードの新しい試験は、・・・(中略)・・・遅くとも2014年1月1日
から、該当する認証された品質システムに適合して、または該当する認証標準に適合
する試験所により実施されなければならない。

3)、4)、6)略

第2章 ハザード情報の評価および分類に関する決定
  第9条  物質および混合物についてのハザード情報の評価
  第10条 物質および混合物の分類のための濃度限界値およびMファクター
  第11条 カットオフ値
  第12条 追加の評価を必要とする特定の場合
  (c)混合物中の物質の間で相乗作用または拮抗作用の潜在的な発生を立証する。
  第13条 物質および混合物を分類するための決定
  第15条 物質および混合物についての分類の見直し
・・・製造業者、輸入業者、川下ユーザーが適切で信頼性があると考えられる情報を
  知ることになったとき、その製造業者、輸入業者、川下ユーザーは、不当な遅延
  なしに、この章に従い、新しい評価を実施しなければならない。
  第16条 分類・表示インベントリーに含まれる物質の分類
  1)製造業者・輸入業者は、第40条に従う届出とともに、化学物質庁にその分類に
  対する根拠を提出することを条件として、分類・表示インベントリーにすでに含ま
  れている分類と違って、物質を分類してよい。
  2)第1項は、分類・表示インベントリーに含まれた分類が付属書VIのパート3に含
  まれる調和化された分類である場合、適用されてはならない。

タイトルIII  表示の形でのハザード周知
第1章  ラベルの内容
  第17条  一般的規則  (各国語の使用)
   1)略
   2)上市される加盟国の公用語で、当該加盟国が別に規定しない限り、書かれな
   ければならない。

【筆者注】
付属書III Part1ハザードステートメント、付属書IV Part 2 予防ステートメントの
EU加盟国の23国語の表がある。

  第24条  代替化学名使用への要請 (混合物の組成の秘密保持)
   1)混合物中での物質の製造業者、輸入業者または川下ユーザーは、その物質の
   付属書IのパートIに定められたクライテリアを満たす場合、かつ当該物質の化学
   的アイデンテイテイのラベル上でまたは安全性データシートでの開示がその者の
   営業の秘密性、特にその知的財産権を危うくすることをその者が証明できる場合
   最も重要な化学官能基を特定する名称を用いて、または代替の指定を用いて混合
   物中の当該物質に言及する代替化学名を使用するために、化学物質庁に要請を
   提出してもよい。

第2章 ラベルの適用
  第33条  外部包装材、内部包装材および単一包装材の表示に対する特定の規則
   1)〜 2)略
   3)危険物輸送に関する規則に従う表示規定を満たす単一包装材は、この規則
   および危険物輸送に関する規則の両者に従って表示されなければならない。
   この規則により要求されるハザード絵表示が危険物輸送に関するものと同じ
   ハザードに関係している場合、この規則により要求されるハザード絵記号は、
   記載する必要はない。
  第34条  化学品の安全な使用に関する周知についての報告
   1)2012年1月20日までに、化学物質庁は物質および混合物の安全な使用に関する
   一般公衆への情報の周知およびラベル上への追加情報の潜在的必要性について
   調査を実施しなければならない。(以下略)
   2)・・・欧州委員会は、上記の調査に基づいて、欧州議会および理事会に報告
   書を提出し、根拠があれば、この規則を修正する法規を提出しなければならない。


タイトルIV  包装
   第35条  包装材


タイトルV  物質の分類および表示の調和化ならびに分類・表示インベントリー
第1章  調和化された物質の分類および表示の確立
  第36条  物質の分類および表示の確立
  第37条  物質の分類および表示の調和化に対する手続き
   1)〜 5)略
   6)付属書VIのパート3にある物質の調和化された分類および表示の変更を招くか
   も知れない新規情報を有する製造業者、輸入業者および川下ユーザーは、第2項の
   第2段落に従い、その物質が上市される加盟国の1つの所管当局に提案を提出しな
   ければならない。
  第39条  範囲:
   1)REACHの登録対象物質。
   2)有害性と分類される濃度限界値を超える混合物で上市される第1条の範囲内の
   物質
  第40条  化学物質庁に届け出る義務
   1)第39条に言及された物質を上市する、いかなる製造業者、もしくは輸入業者
   または製造業者もしくは輸入業者のグループ(以下、「届出者」という)も、それ
   が第42条に言及されるインベントリーに収載されるために、以下の情報を化学
   物質庁に届け出なければならない。
    (a)届出者のアイデンテイテイ
    (b)物質のアイデンテイテイ
    (c)第13条に従う、物質の分類
    (d)ある物質がいくつかの、すべてではないハザードクラスまたは区別におい
    て分類されている場合、それがデータ不足、決定的でないデータ、または決定的
    ではあるが分類には不十分によるものかどうかの指示
    (e)濃度限界値または適用可能な場合、Mファクター、ならびにREACHの付属書
    Iのセクション1、2および3の関連する部分を用いた正当化
    (f)その物質に対する第17条(1)の(d)、(e)および(f)に規定されたラベ
    ル要素、ならびに第25条(1)に従って定められたその物質に対するあらゆる
    補足ハザードステートメント
  第41条  合意された収載物
  第40条(1)での届出が、同一物質に対して第42条に言及されるインベントリー中
  で、異なる収穫物を生じる場合、その届出者および登録者は、1つの合意された
  収載物がインベントリーに含まれるよう、あらゆる努力を払わなければならない。
  その届出者は、化学物質庁にそのように通知しなければならない。
  第42条 分類・表示インベントリー
  化学物質庁は、分類・表示インベントリーをデータベースの形式で確立し、維持し
  なければならない。

タイトルVI  所管当局および執行

タイトルVII 共通および最終規定

  第48条  広告
   1)有害性と分類された物質に対するいかなる広告も、関連するハザードクラス
   またはハザードカテゴリーに言及しなければならない。(以下略)
  第60条 廃止指令67/548/EECおよび指令1999/45/ECは、2015年6 月1日に廃止され
  るものとする 
  第61条 移行規定  分類・表示・包装
  物質:2010 年12月 1日から発効、それまではCLPは任意。従来の67/548/EECはCLP
  を用いた時は、適用しない。
  混合物:2015年 6月 1日から発効、それまではCLPは任意。従来の1999/45/ECは
  CLPを用いた時は、適用しない。

                                                                        以上
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