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       化学物質国際対応ネットワークマガジン 第26号
          http://www.chemical-net.info/
              2010/07/06配信
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このメールマガジンは、化学物質国際対応ネットワークのウェブサイトから
配信登録をされた方を対象にお送りしています。

第26号は、以下の内容をお送りいたします。
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☆ [1]ものづくりを支えるJAMP含有化学物質情報伝達の仕組み
                 アーティクルマネジメント推進協議会
☆ [2]ECHA関係者会議(第4回)について
                 化学物質国際対応ネットワーク事務局
☆ [3]中国の環境関連動向   化学物質国際対応ネットワーク事務局
☆ [4]あとがき        化学物質国際対応ネットワーク事務局
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[1]ものづくりを支えるJAMP含有化学物質情報伝達の仕組み 
   〜第1回 JAMPとは何か〜
                 [アーティクルマネジメント推進協議会]

 メルマガ読者の皆様、初めまして。化学物質の安全情報をサプライチェーン
間で円滑に開示・伝達するための仕組みを策定・提唱しているアーティクル
マネジメント推進協議会(Joint Article Management Promotion-consortium
:JAMP)です。今回から概ね隔月で、我々の国内外での活動の御紹介やその背
景などを御説明することで、化学物質管理の重要性を読者の皆様にもより御
理解いただければということで、微力ながら、1年間、記事を執筆させてい
ただくこととなりました。よろしくお願いします。(http://www.jamp-info.com/)

 さて、早速ですが、欧州における化学物質に関する規制であり総合的な登録
・評価等の制度であるREACH規則が発行され4年が経過しました。この間、REACH
の運用・解釈についてのガイダンスドキュメントが欧州化学物質庁(ECHA)か
ら多数発行されていますが、4月21日に公表されたガイダンスドキュメント「成
形品に含まれる物質に関する要求事項」の中に、産業界が使用している“サプラ
イチェーン上の情報交換のプラットフォーム”の事例として、日本のJAMPが、
国際的な自動車業界向け物質情報収集システムであるIMDS、エンバイロン社開発
の欧州の主に医薬品業界向けの化学物質情報伝達システムBOMcheckと並んで記載
されました。このようなEUの公文書に、EU域外で誕生したJAMPの仕組みが掲載さ
れた意味は極めて大きいと思っています。国際的な認知度をアップさせることで、
より使い勝手のよい仕組みになるよう、取り組んでいるところです。

 ここで、順序が逆になってしまいますが、JAMPの取組の内容について、御説明
したいと思います。読者の皆様の中には専門の御担当者もいらっしゃるでしょう
から、少し詳しめに書かせていただきます。REACH で要求されるサプライチェー
ン上での情報伝達とは、成形品中の物質情報提供義務(第57条)および0.1wt%超
であり第59条(1)の基準に該当する物質を含有する成形品中の物質情報等の提供、
サプライヤーへの安全情報提供(第33条(1))、また消費者からの情報提供の求め
に対する45日以内の情報提供(第33条(2))責務のことを言います。これらの責
務は、2007年6月1日発効され、ECHAが2008年10月28日に高懸念物質(SVHC)の候補
として最初の15 物質を発表した段階から実運用が開始されました。全世界の産業
界が今まで経験したことのない非常に難しい課題であり、これを確実に担保する
ための有効な手法が各方面で議論されています。JAMPではこれらの課題にいち早く
対応するため、サプライチェーン全体を通して製品が含有する化学物質情報の伝達
を確実に遂行する観点から、様々な取組を講じてきました。2008年には組織におけ
る含有化学物質管理のポイントをまとめた製品含有化学物質ガイドライン及び国内
外の規制に該当する化学物質情報をサプライチェーン通じて開示・伝達するシート
JAMP AIS/MSDSplusの公開・無償提供を行いました。
(http://www.jamp-info.com/wordpress/wp-content/themes/jamp/faq/JAMP_tools_d
lmanual.pdf)
そして2009年にはこれらをサプライチェーン全体で流通させる情報流通基盤の開発・
運用を開始しました。
(http://www.biz.jemai.or.jp/JAMP-GP/)

 サプライチェーン上の含有化学物質情報伝達においては、適正な自社内での
化学物質管理、そしてその管理の下作成された含有化学物質情報等を共通様式化
した上で、サプライチェーン間で入手・提供するという仕組みを日常的に行う
ことが必須となります。これは国内に止まらずグローバルサプライチェーンに
おいても不可欠です。管理ガイドライン及び情報伝達様式(JAMP AIS/MSDSplus)
は、国内のみならずグローバルサプライチェーンにおける一層の利用を促進すると
いう観点から、日・英・中の3ヶ国語対応となっており、JAMP−HPのダウンロード
よりどなたでも無料で入手することが可能という点で、こうしたニーズを満たす
有用なツールであると自負しております。(http://www.jamp-info.com/dl)

 この仕組みを確実に構築している企業にとっては、製品含有化学物質情報の
伝達の課題は、もはやリスクマネジメントの枠を超え、ビジネス上での競争力
となっており、国内外の商取引におけるベネフィツトをもたらしているといっ
てもよいでしょう。

 このメルマガの読者の方の大半は既に御承知かもしれませんが、2002年の
WSSD(環境サミット)において、化学物質の人や環境への悪影響を2020年までに
最小化しよう、という国際目標が合意されました。この目標の実現に向け、
JAMPは、REACHのみならず、化学物質管理を自主的に実施できる仕組みを産業界
に根付かせ、どのような法令や規制等でも対応可能な企業のものづくりの体制を
支援していきたいと考えています。

 「2020年目標」の折り返し地点である2010年。今まで行ってきたJAMPの活動を
更に確かなものにするための10年がこれから始まります。読者の皆様方におかれ
ましても、JAMPとともに、化学物質管理の取組を進めていただきたく、よろしく
お願いします。

 次回は、JAMPの方式で化学物質安全情報をやりとりする際の管理の基礎となる
製品含有化学物質ガイドラインの使い方を御紹介することで、難しいと思われが
ちな管理のポイントとその重要性を知っていただきたいと思います。
                             

[2]ECHA関係者会議(第4回)について
                   [化学物質国際対応ネットワーク事務局]

 2010年5月19日にヘルシンキで標記会議(以下のURL参照)が、440名の参加者
を集めて開催されました。この会議の目的は、欧州化学物質庁(ECHA)の活動
実績と最新情報を紹介し、REACH規則やCLP規則に関するECHAの見解と期待を提示
するとともに、利害関係者(参加者)との対話を目的に開催されたものです。
今回の会議の主要テーマは、コンプライアンスチェックが可能なIT支援ツール
Chesar(Chemical Safety Assessment and Reporting tool)の紹介と、CLP規則
に基づく分類と表示の届出に用いる支援ツールと関連文書、情報公開用フィルタ
リングツール、最新統計データなどでした。また、今回からの新たな取り組みと
して、リード登録者(LR)向けに第3セッションと並行して、個別の質問(物質
の同定、分類と表示の届出、データ共有と公開、ビジネスルール、技術的完全性
チェック(TCC)、機密性情報非公開請求など)に回答する相談会が開催されまし
た。

 ECHAのDancet長官からは、REACH規則及びCLP規則に関しては厳しい要件がある
ものの、登録と届出の締め切り期限が迫っており、その対応が急務であることが
説明されました。ECHAは、今後、機密性保持と情報公開のバランス、唯一の代理
人(OR)の義務、CLP規則に基づく川下ユーザ(DU)の義務などを検討するとと
もに、IT支援ツールの提供や早期の届出情報の公開に加え、既存関連文書の翻訳
にも対応することが案内されました。最後に、REACH規則及びCLP規則に基づく締
め切り期限の変更はなく、関係者は、IT支援ツールなどを活用して登録/届出作
業を進めることが重要であることが留意されました。
(http://echa.europa.eu/news/events/4th_stakeholders_day_en.asp)
 セッションごとのECHAの説明や見解、参加者との対話の状況については、附録
をご覧ください。(http://www.chemical-net.info/mag/20100705_furoku.txt)


[3]中国の環境関連動向       [化学物質国際対応ネットワーク事務局]

○新化学物質環境管理弁法の付属書類に関するセミナー開催
環境保護部汚染防止司化学品環境管理処は、改正《新化学物質環境管理弁法》
の付属書類に関するセミナーを5月11日に北京で開催した。新化学物質登録の申告
ガイドライン、登録表、および新化学物質に対する監督管理に用いる検査規範など
の付属書類案について、関係者を集めて討議した。この会議に参加した地方の環境
保護局および固形廃棄物監督管理センターなどの33名の代表は、同処から提示
された附属書類案について有益な意見を多数提出した。
出典:環境保護部化学品登録センターホームページ 5月12日
http://www.crc-mep.org.cn/news/NEWS_detailT0.aspx?TitID=234&T0=2&T1=0&T2=2&T
3=0&T4=0&T5=0&T6=0&LanguageType=CH


[4]あとがき          [化学物質国際対応ネットワーク事務局]

 まぶしいほどの紺碧の夏が目の前に迫り、アルタイルとベガの笹の葉の逢瀬の
夜が近づいてきました。「身替座禅」ではないにしても、雨がやんだ寝苦しい
深夜にふっと涼みに出かけたくなるこの頃ですが、みなさまはいかがお過ごしで
しょうか。
 化学物質国際対応ネットワークで、仮訳を提供したECHAのプレスリリースで案
内されたSVHC候補物質が、2010年6月18日に、正式に候補物質リスト(candidate
list)に追加されました。また、ECHAでは9月30日を期限に、この候補物質リスト
から抽出した8物質の認可提言に関するパブコメを開始しています。また、これら
の動きと並行して、物質の同定に関する実践的なガイドが公表され、併せてICLID5
の情報公開プラグインも提供が始まりました。

[Dissemination plugin]
 http://iuclid.eu/index.php?fuseaction=home.download52&area_id=52080

一方、修正案が出されたままになっていた改正RoHS指令ですが、EUの専門委員会
で妥協案が採択されました。この妥協案では、改正RoHS指令における優先物質と
して、REACH規則に基づく候補物質リストにある物質が採択され、ナノマテリアル
に関する制限や規制も盛り込まれていますので、今後の本会議での審議が注目
されます。
 化学物質国際対応ネットワークでは、このような国際的な化学物質管理を取り
巻く情勢や、第25号でご案内した「要望調査」等を通して、みなさまのご意見・
ご要望に基づき、積極的な国際化学物質管理対応支援を促進して参ります。どうぞ
よろしくお願い申し上げます。

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ございます。

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