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メールマガジン

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      化学物質国際対応ネットワークマガジン 第31号
          http://www.chemical-net.info/
              2011/01/19 配信
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このメールマガジンは、化学物質国際対応ネットワークのウェブサイトから
配信登録をされた方を対象にお送りしています。

第31号は、以下の内容をお送りいたします。
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☆ [1]中国新規化学物質試験機関調査について                   
                  化学物質国際対応ネットワーク事務局
☆ [2]海外化学物質管理事情      化学品安全管理研究所 大島輝夫
☆ [3]中国の環境関連動向     化学物質国際対応ネットワーク事務局
☆ [4]あとがき          化学物質国際対応ネットワーク事務局
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[1]中国新規化学物質試験機関調査について
                 [化学物質国際対応ネットワーク事務局]

 2010年11月30日から12月4日にかけて、上海市にある新規化学物質の試験機関
を調査しました。調査結果の概要は、附録をご参照ください。
http://www.chemical-net.info/mag/mag_bn31_furoku.html


[2]海外化学物質管理事情(その22) 
REACHとCLP違反の各国の刑罰(Penalties)
                   [化学品安全管理研究所 大島輝夫]

1. 各国の刑罰に関する条文
 REACHとCLPは欧州議会と理事会により、EU条約の第251条に基づく規則
(Regulation)であって、EU加盟27カ国に対して強制力をもって適用される。
この点は、加盟国が個別に法令を定める必要がある理事会指令(Council  
Directive)とは異なる。しかしながら、REACH規則の不遵守に対する罰則規定
は、国ごとに法制度の適用や文化も異なることから、加盟国にその整備が委ね
られている。このことは、REACHの前文(121)の「査察について」及び同(122)
の「罰則について」に記載されており、REACH規則の条文の第XIV篇執行
(Enforcement)の第125条「加盟国の職務(Tasks of the Member States)」
に続き、第126条「不遵守に対する罰則」には、「加盟国は、本規則の規定の
違反に適用する罰則に関する規定を策定し、それを執行することを確実にする
ために必要なあらゆる措置を講じなければならない。規定される罰則は、有効
的で、つりあいのとれた、かつ制止的なものでなければならない。」とあり、
さらに127条「報告書」には、「報告書は、前期の報告期間内に第125条及び第
126条に従って実施した公的審査の結果、実施した監視、規定された罰則、及
び他の措置を含むものとする。報告書に含む共通の問題は、フォーラムで合意
されなければならない。欧州委員会は、これらの報告書を、化学物質庁やフォ
ーラムに対し利用可能にしなければならない。」と規定されている。フォーラ
ムとは、ECHAの構成に関する第76条の(f)に、「本規則の執行に責任がある
加盟国の権限のある当局のネットワークを調整する執行情報交換フォーラム
(以下「フォーラム」と記す。)と記載されており、」、第77条「職務」の第
4項 にフォーラムの職務について、8項目が記載され、その中には「調和され
た執行プロジェクト及び共同査察を提案し、調整し、評価すること。」とある。
また、第86条には「フォーラムの設立」について説明があり、各加盟国からの
委員の選出などが規定され、さらに第4項には、「管理役員会(Management Board)
により承認されるフォーラムの手続規則案の作成をしなければならない。」と
記載されている。これらの規則は、(以下のウェブサイトで公開されている。
http://www.chemical-net.info/pdf_reach/REACH_official%20journal_e2.pdf
 後にECHAは、フォーラムに関する手順書(”Rules of procedure of the 
Forum(26/02/2009)”)を公表している。
http://echa.europa.eu/doc/about/organisation/forum/forum_procedures_
rules.pdf
 なお、REACH規則 及びCLP規則は、EU加盟国以外の欧州経済地域(EEA)の参 加国であるノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタインにも適用される。 スイスは、REACH規則に準じた独自の法規がある。 2. ECHAが公表している加盟国の罰則に関する資料  ECHAのウェブサイト内にある「Enforcement」のページの中には、欧州委員 会のREACH規則に対する加盟国の罰則規定に関する調査報告書(Report on   penalties applicable for infringement of the provisions of the REACH    Regulation in the Member States、(以下、「レポート」と記す。)へのリン ク(※)がある。 ※http://ec.europa.eu/environment/chemicals/reach/pdf/report%20REACH
%20penalties.pdf
 このレポートは、スペインを除くEU加盟国とEEAの29カ国をカバーしており、 以下にその概略を記す。 (1)違反の内容  REACH規則に対する違反の内容は、同規則の主要内容毎に1)登録・評価、 2)認可と制限、3)サプライチェーン、4)川下ユーザーの4つのカテゴ リーに分類され、加盟国ごとに比較整理されている。これらの違反行為に適用 される罰則は、行政罰または刑事罰に大きく分けられているものの、加盟国ご との法の執行は、執行に関する法律の適用のあり方や文化的背景などにより異 なっている。Common law (英米法、大陸法とは区別される)が適用されている 国は、刑事制裁を科する前に通告する点が強調されているが、大部分は刑法に よる強制機能により裏づけされている。北欧諸国は、その強制する機能を、法 律違反による処罰に先んじて、まず通告の公示、または強制的な罰金措置によ り、法律に従うことを違反者に強いることを基本としている。その他の国は、 REACH規則の遵守を、行政罰を中心に対応している国(12カ国)と、行政罰と 刑事罰の両方を組み合わせて対応している国(14カ国)に分かれている。後者 の国は、刑事罰を適用する場合、意図的な違反またはその広がりを根拠として いる。 (2)罰金の形式とその程度  REACH規則に対する初回の違反に対する加盟国毎の行政罰と刑事罰による最 高罰金額が表で示されているが、デンマーク、フィンランド、アイスランド、 ノルウェーは、罰則規定に最高金額が示されていない。英国は、刑事罰に関す る最高限度はないが、行政罰の最高金額は低く抑えられている。ベルギーは、 刑事罰の最高罰金額は、5,5000,000EURで、行政罰の最高罰金額は、1,100,000  EURである。刑事罰の罰金額が高いのは、英国、ベルギーの他に、ポーランド、 アイルランド、ドイツ、オランダなどがあり、行政罰の罰金額が高いのは、ポ ルトガルの2500,000EUR、ベルギーとギリシャはそれに次いでいる。なお、こ のレポートでは、罰金とREACH規則の要求通りに対応する場合のコストの比較、 他の法令違反に対する罰金との比較検討も併せて実施している。 [3]中国の環境関連動向     化学物質国際対応ネットワーク事務局]  1.2010年度化学物質測定機構リスト公布  環境保護部は、「新化学物質環境管理弁法」と2010年度化学物質測定機関審 査方案によって、新規化学物質登録に生態毒理学データの提供を申請する試験 機関に対する審査を経て、2010年第78号公告でその結果を公布した。 (1)上海化工研究院検測センター 新規化学物質簡易申告に必要な生態毒理学の試験データを提供することが出来 る。 (2)貴州省理化測試分析研究センター 新規化学物質簡易申告及び常規申告の1級水準に必要な生態毒理学の試験デー タを提供することが出来る。 上述の試験機関により提供される生態毒理学試験データは、新規化学物質の登 録と評価の根拠にすることが出来る。 出典:環境保護部ホームページ 11月1日 http://www.mep.gov.cn/gkml/hbb/bgg/201011/t20101104_197134.htm 2. 廃棄電器・電子製品リサイクル資格管理弁法を採択  2010年11月5日午前、環境保護部事務会議において「廃棄電器・電子製品リ サイクル資格管理弁法」を審議し、採択した。  「管理弁法」は「廃棄電器・電子製品リサイクル管理条例」に規定した許認 可の許可と手順について、再分化を行い、許認可の申請、取り扱い、公示、審 査、及び廃棄電器・電子製品のリサイクルに従事する資格の変更、再申請、更 新と取消などの手順と法律上の責任などを明確にした。この「管理弁法」は、 今後、見直しを重ねた上で、公布され、施行されることになる。 出典:中国環境報 11月8日 http://www.cenews.com.cn/xwzx/zhxw/ybyw/201011/t20101108_679916.html 3.環境保護部第3期化学物質環境管理専門家審査評価委員会の設立  環境保護部の環函[2010]345号通達(2010年11月16日付)によると、「新化 学物質環境管理弁法」第20条の規定に基づいて、化学物質に対する科学的な評 価と管理を更に強化するため、環境保護部は化学、化工、毒理学、環境科学、 化学品安全評価などの分野の100名の専門家から構成される第3期化学物質環 境管理専門家審査評価委員会を設立した。なお、同評価審査員の任期は3年間 である。 出典:環境保護部化学品登録センターホームページ  11月25日 http://www.crc-mep.org.cn/news/NEWS_DP.aspx?TitID=260&T0=01000&Language
Type=CH&Sub=125
4.中国現有化学物質リストの2010版スタンドアローンソフトは                          2010年12月7日から発売  国家環境保護部化学品登録センターは、2010年12月7日からIECSC(Inventory  of Existing Chemical Substances in China)2010版スタンドアローン ソフトを発売する。同ソフトの販売価格は、8,500人民元の価格である。ソフ トは2年間無料サービス(2010/12/7〜2012/12/7)であり、無料サービス期間に 無料アップグレードができる。無料サービス期間を超えた場合には、最新バー ジョンのソフトを購入する必要がある。 出典:国家環境保護部化学品登録センターホームページ 12月7日 http://www.crc-mep.org.cn/news/NEWS_DP.aspx?TitID=202&T0=01000&Language
Type=CH&Sub=125
[4]あとがき          [化学物質国際対応ネットワーク事務局]  近くの公園では満作の花がまだ浅い初春の光をあびて、可憐な花を咲かせて おります。寒気ことのほか厳しい毎日が続いておりますが、みなさまいかがお 過ごしでしょうか。    今号では、昨年末に実施した上海の試験機関に関する調査結果を掲載させて いただきましたが、それぞれの試験機関のレベルや業務内容には、大きな差が あり中国環境部が公表している査察済試験機関名のリストだけでは、それぞれ の状況を判断するのは困難なのではというのが正直な感想です。  一方、化学物質の国際対応では、ECHAの段階的導入物質に関する第一段階目 の登録が締め切られた直後に、認可物質や高懸念物質の改訂に関するプレスリ リースが行われ、並行してガイダンス文書の公表がなされ、落ち着く間もない 状況です。  また、中国の化学物質に関する輸出入管理関連リストが1月1日から更新され、 新たなコンプライアンスが発生していますので注意が必要になっています。  化学物質国際対応ネットワークでは、1月13日に「米国有害物質規制法(TSCA) 改正に向けた最新動向セミナー」を開催しましたが、その講演資料を、当ネッ トワークのウェブサイトに掲載しました。 http://www.chemical-net.info/seminar.html#sem_usa2   セミナー当日は、参加者のみなさまから活発なご質問やご意見をいただき、 充実した内容になったのではないかと実感しております。  今後も皆さまにとって役立つ情報を提供できるよう努力してまいります。  2011年も、どうぞよろしくお願いいたします。 ---------------------------------------------------------------------- 化学物質国際対応ネットワークマガジンをご利用いただきまして、ありがとう ございます。 ■本マガジンは、平成22年度環境省請負業務に基づき、社団法人海外環境協力  センターが運営しております。  社団法人海外環境協力センター  http://www.oecc.or.jp/  環境省総合環境政策局環境保健部 http://www.env.go.jp/chemi/index.html ■原則として、毎月1回の配信を予定しています。  メールの配信については、回線上の問題(メールの遅延、消失)等により  届かなかった場合の再送は行いませんので、予めご承諾の上、ご利用ください。  なお、バックナンバーについては、後日ネットワークのホームページに掲載  する予定です。 ■本マガジンの配信停止・配信先e-mailアドレスの変更及び  ご意見・ご感想・ご要望等は、以下のホームページよりご連絡下さい。  メールマガジンの配信停止   https://a02.hm-f.jp/index.php?action=C1&a=144&g=3&f=6  このサイトに関するお問合せ   http://www.chemical-net.info/contact.html ■ご使用のメールソフトの設定によっては、メールマガジンの改行処理が  うまくいかない場合がございます。内容には差異はございませんので、  ご了承いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。 ─────────────────────────────────── 発行元:社団法人海外環境協力センター ───────────────────────────────────

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