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      化学物質国際対応ネットワークマガジン 第32号
          http://www.chemical-net.info/
              2011/02/09 配信
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このメールマガジンは、化学物質国際対応ネットワークのウェブサイトから
配信登録をされた方を対象にお送りしています。

第32号は、以下の内容をお送りいたします。
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☆ [1]ものづくりを支えるJAMP含有化学物質情報伝達の仕組み     
                  アーティクルマネジメント推進協議
☆ [2]米国有害物質規制法(TSCA)改正に向けた最新動向セミナーの開催
                  化学物質国際対応ネットワーク事務局
☆ [3]中国の環境関連動向    化学物質国際対応ネットワーク事務局
☆ [4]あとがき         化学物質国際対応ネットワーク事務局
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[1]ものづくりを支えるJAMP含有化学物質情報伝達の仕組み   
                 [アーティクルマネジメント推進協議]

 メルマガ読者の皆様、こんにちは。化学物質の安全情報をサプライチェー
ン間で円滑に開示・伝達するための仕組みを策定・提唱しているアーティク
ルマネジメント推進協議会(JAMP)です。前回のメルマガではJAMPが提供す
る2つある情報伝達様式の1つとしてMSDSplusについて御紹介しました。こ
の中で、MSDSplusが「製品含有化学物質管理ガイドライン」に従って化学物
質の安全情報を、サプライチェーン間で共通の理解と認識を持って、同一様
式で川上から川下に伝達する手法であることについてお伝えしました。4回
目となる今回のメルマガでは、川中から川下に情報を伝達する際に必要とな
ってくるもう一つの情報伝達様式であるAIS(エイ・アイ・エス)について
御紹介します。このAISはアーティクル・インフォメーション・シートの頭
文字であり、MSDSplusに記載されている情報に、さらに成形品の製作工程で
生じる化学物質の物理化学的変化に伴う絶対量の増減の情報が加えて、サプ
ライチェーン間で化学物質安全情報を共通化して流通させるための重要な役
割を担っています。

 AISはMSDSplusを受け取った川中の成形品メーカーが作成し、化学物質お
よび調剤から、化学物質の含有量が固定される成形、乾燥、加熱、および塗
布等の製造工程を経て製造された成形品毎に発行する必要があります。この
理由は、化学物質が、川上から川下に流れるサプライチェーン間において、
成型品に特定の割合で調合され、物理的(成形)および化学的(乾燥、加熱、
塗布)な加工により一部別の化学物質に変質する可能性があり各々の工程で
その工程を踏まえた化学物質の増減を踏まえたデータに変更する必要がある
ためです。AISは成形品毎に含まれている化学物質の絶対量および割合が明
確に記載されているので、化学物質の情報を川下に正確に伝達する役割を果
たしております。

 このAISはMSDSplusと同様にマクロ機能が組み込まれたマイクロソフト社
製のアプリケーションソフトであるエクセルで作成されたツールが用意され
ています。前述の1から7項の情報を入力しますと、自動的にAISのファイ
ルが他のコンピュータープログラムでも汎用的に読み込める様式であるXML
ファイル形式で出力されます。川上はこのXMLファイルを川下に送ることに
よって成形品の化学物質情報を伝達することが可能になります。そして、
この伝達を連鎖させることによって、サプライチェーン間で化学物質情報を
共有することができ、迅速、正確、そして容易な情報伝達が可能になります。

 現在のAISの活用状況は、平成21年において川中メーカーの4%(31社/778
社)であったのに対して、平成22年においては24%(250社/1043社)に増加
しました(国内某川中メーカーの事例)また、川下企業でもこの1年でJAMP 
AISでの照会が7%から33%に増加しました(国内某川下メーカーの事例)。
ここ数年で、随分とAISの普及が進んでいると自負しております。また、
JAMPでは海外への普及を図るため、タイ国やマレーシア国などのアジア諸
国においてAISの講習会を開催し、わかりやすい指導を実施しております。
そうした努力もあってか、海外企業からの情報提供依頼もJAMP AISでの要
求が来るようになった企業も出てきました(国内某川中メーカーの事例)。

 このように、JAMPにおいては、AISの普及を広めるとともに、国内の他
の共通様式であるRoHS対応の様式であるJIGや自動車規制の様式であるIMDS
とも連携を図れるよう検討を進めています。こうした取組により、事業者
の皆様の、サプライチェーン情報共有化のコストを押し下げ、以前御説明
した管理ガイドラインと相まって、効果的・効率的な化学物質管理の実現
を目指しております。

AISに関する詳しい情報はJAMPのウェブサイト(http://www.jamp-info.com/)
から無料でダウンロードできる下記の文書から入手することができます。
JAMP AIS作成手順書 JAMP AIS ver.3.1*準拠
JAMP AIS入力支援ツール ver.3.1*操作説明書

次回、JAMP事務局としては最終回となりますが、JAMPの情報流通基盤
(JAMP-IT)について御説明申し上げたいと思います。


[2]米国有害物質規制法(TSCA)改正に向けた最新動向セミナーの開催
                 [化学物質国際対応ネットワーク事務局]

 2011年1月13日に、TSCA改正の最新動向及び米国における化学物質管理
の強化取組について解説をいただくため、米国環境保護庁(EPA)汚染防止
有害物質部の担当者を招き、米国有害化学物質規制法改正に向けた最新動向
セミナーを開催しました。当日は、化学物質管理に関心を有する約300名の
方にご参加いただき、活発なご質問やご意見をいただきました。講演での内
容は附録でお伝えします。
http://www.chemical-net.info/mag/mag_bn32_furoku.html


[3]中国の環境関連動向    [化学物質国際対応ネットワーク事務局]

1.中国新規化学物質申告セミナーをタイにて開催
 2010年12月21日にタイのバンコクにおいて、タイ商務部対外貿易処(DFT)
主催による「対中国貿易(中国新規化学物質申告の準備)」セミナーが開催
されました。タイの化学工業界や関連研究機関、試験施設及び民間企業から
約200名の代表が出席しました。中国環境保護部化学品登録センターのチー
フ・エンジニア楊力氏から「新化学物質環境管理弁法(環境保護部第7号令)」
やその附属書類、ならびに監督管理措置について、詳細な解説がなされまし
た。その他、タイDFTの責任者、REACH24H(http://www.reach24h.cn/) から
も講演がなされました。
出典:環境保護部化学品登録センターホームページ 2010年12月21日
http://www.crc-mep.org.cn/news/NEWS_DP.aspx?
TitID=266&T0=01000&LanguageType=CH&Sub=125

2.輸出入を厳しく規制する有毒化学品リストの公表
 2010年12月29日、中国環境保護部と税関総署は合同で「2010年101号公告」
により「中国がその輸出入を厳しく規制する有毒化学品のリスト(2011年)」
を公表しました。このリストは、2011年1月1日から施行されています。関
係者は、このリストに収載されている化学品の輸出入を行う場合は、環境
保護部から「有毒化学品輸入環境管理登録証」と「有毒化学品輸(出)入
環境管理許可通知票」を取得する必要があります。
出典:環境保護部化学品登録センターホームページ 2011年1月6日
http://www.crc-mep.org.cn/news/NEWS_DP.aspx?
TitID=267&T0=10000&LanguageType=CH&Sub=125

3.「貿易経営企業の有毒化学品輸入に対する環境管理を更に強化する通達」
を公布
 2011年1月4日に中国環境保護部弁公庁が「貿易経営企業の有毒化学品輸
入に対する環境管理をさらに強化する通達」を各省の環境保護庁(局)、
環境保護部化学品登録センターおよび各関係機構に通知しました。「通達」
は次のことを要求しています。
(1)貿易経営企業が「有毒化学品輸入許可通知票」を申請する際、実際に
使用している機関の関連情報を提出しなければならない。
(2)上述の要求は、品目によって段階的に実施する。
・2011年4月1日から、アクリルニトリルと1.2-ジクロロエタンを輸入する
貿易経営企業、又はそれを使用する機関を対象とする。
・2012年1月1日からは、「中国がその輸出入を厳しく規制する有毒化学品
のリスト」に収載されたその他の化学品を輸入する貿易経営企業、または
その使用機関を対象とする。
(3)各地域の環境保護部門は、管轄区にある有毒化学品の実際的な使用機
関に対して、環境管理登録事項の予備審査と事後監督を行い、追跡管理と監
督検査を強化し、有毒化学品の環境リスクを確実に防止しなければならない。
出典:環境保護部化学品登録センターホームページ 2011年1月10日
http://www.crc-mep.org.cn/news/NEWS_DP.aspx?
TitID=268&T0=10010&LanguageType=CH&Sub=125

4.ノニルフェノール、ノニルフェノールエトキシレートを含有する有機表
面活性剤の輸入手続について
 2011年1月26日、中国環境保護部化学品登録センターのウェブサイトに
以下の通達が掲載されました。環境保護部と税関総署の合同で公布された
「2010年第101号公告」によると、2011年1月1日から、ノニルフェノール
(nonylphenol)、ノニルフェノールエトキシレート(nonylphenol    
ethoxylates)を含有する有機表面活性剤の4種類物質を新たに「中国がそ
の輸出入を厳しく規制する有毒化学品のリスト」に収載し、その物質を輸出
入している企業は、環境保護部に輸入登録証と輸出入許可書を申請する必要
があることが規定されました。
 この公告が公布される前に、国内関連企業の正常な操業に影響を与えること
なく、最大限に企業の利益を保障し、経済的損失を最小限に抑えるため、2011
年1月1日から2月28日までに上述の化学物質を輸入する場合は、既に輸入が
済んでいるまたは間もなく届くという場合には、3月1日までに前もって輸入
許可書を申請することが可能です。それと同時に、環境保護部に定められた手
順にしたがって、有毒化学品輸入環境管理登録証を申請する必要があります。
登録手続きの詳細は環境保護部化学品登録センターに問い合わせることが可能
です。
連絡電話番号:010−84915286、84917713
出典:環境保護部化学品登録センターホームページ 2011年1月26日
http://www.crc-mep.org.cn/news/NEWS_DP.aspx?
TitID=347&T0=10000&LanguageType=CH&Sub=125


[4]あとがき         [化学物質国際対応ネットワーク事務局]

 今号では、ものづくりを支える JAMP 含有化学物質情報伝達の仕組みの第4
回「情報伝達様式AIS」の紹介と1月に開催した「米国有害物質規制法(TSCA)
改正に向けた最新動向セミナー」の様子をお知らせしました。

 欧州では加盟国委員会(MSC)の承認を経て、欧州化学物質庁(ECHA)が昨年
12月に新たに8物質を高懸念物質(SVHC)候補(Candidate List)として追加し
ました。また、同委員会は、本メールマガジン第30号のあとがきでお知らせし
たとおり上記のSVHC候補以外に新たな8物質を認可リスト(Authorisation List) 
に追加するよう、ECHAの勧告案(http://echa.europa.eu/news/pr/201012/pr_
10_24_msc_20101203_en.asp)に対して、賛同する意見を述べていますが、事務
局で確認した最近のダンセット長官(ECHA)のインタビューによると、2012年
までに106件のSVHC候補物質までたどりつくのは、「可能だが難しい」という
見解も見受けられます。

 次号では、12月にECHAから公表されたリスクコミュニケーションに関するガ
イダンスについてお伝えする予定です。

 化学物質国際対応ネットワークでは、今後も米国TSCA改正の動きや欧州REACH
規則のような世界各地で進められている化学物質管理の見直しや変更などに関し、
国際的な化学物質管理対応の促進を支援するため独自の情報収集・発信に努めて
まいります。
 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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化学物質国際対応ネットワークマガジンをご利用いただきまして、ありがとう
ございます。

■本マガジンは、平成22年度環境省請負業務に基づき、社団法人海外環境協力
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発行元:社団法人海外環境協力センター
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