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メールマガジン

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       化学物質国際対応ネットワークマガジン 第69号
           http://www.chemical-net.info/
               2015/11/6 配信
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このメールマガジンは、化学物質国際対応ネットワークのウェブサイトから
配信登録をされた方を対象にお送りしています。

第69号は、以下の内容をお送りいたします。
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【1】中国 最新動向
【2】タイ国 最新動向
【3】ICCM4 最新動向
【4】日本環境省 最新動向
【5】あとがき
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【1】 中国 最新動向

(1)山東省東営市利津県爆発事故について
 2015年9月2日、山東省政府は、8月31日夜間に起こった山東省東営市利津県
における山東浜源化学有限公司の爆発事故を受け、全ての危険化学品を扱う企業
に対し、下記対策を命じました。
・全ての危険化学品開発及び製造関連のプロジェクトはパイロット生産を一律に停
 止する。
・山東省全域において新たな危険化学品の開発及び製造等事業の審査を一時的に停
 止する。
・山東省政府は山東浜源化学有限公司の爆発事故への調査チームを構成し、事故原
 因を調査し、法律に従って責任事業者と責任者の責任を求める。
・同省政府から各地方に派遣した保全監督チームが監督責任を確実に実施する。
 浜源化学有限公司は、年間2万トンの改良型粘着新材料のパイロット生産の途中
で爆発を起こし、死亡者1名、行方不明者3名、軽傷者25名が確認されています。

http://www.chinasafety.gov.cn/newpage/Contents/Channel_5330/2015/0902/2573
17/content_257317.htm
(2)危険化学品目録(2015版)の実施ガイダンス(試行)の公表  2015年8月19日、国家安全監督管理総局は「危険化学品目録(2015版)の実施ガ イダンス(試行)に関する通知」を公表しました。 「危険化学品目録(2015版)」(以下:目録)の実施に向けて実施ガイダンスが作成 されました。当該ガイダンスの概要を以下に抜粋します。 ・工業製品のCAS番号と目録に収載されたCAS番号が一致すれば、当該製品を同一の  危険化学品と認定する。 ・物質状態変化後の危険化学品を販売する場合、危険化学品経営許可を取得する。 ・ディーゼル燃料生産・経営企業(密閉式引火点が60℃以上のディーゼル燃料を除く)  は危険化学品企業として管理する。 ・「危険化学品分類情報表」を各レベルの安全監督管理部門が危険化学品の危険特徴  を判断するための重要根拠とする。 http://www.chinasafety.gov.cn/newpage/Contents/Channel_21111/2015/0902/25732
3/content_257323.htm
(3)北京市による危険化学品の安全使用管理に関する通知  2015年9月2日、北京市安全生産監督管理局は天津市8・12爆発事故の教訓から、 危険化学品を頻繁に使用する産業(工業企業、医療機関、教育機関、研究機関、スポ ーツ機関、水処理機関)の安全管理を強化し、各事業者の危険化学品安全管理の責任 を実施することを目的として「危険化学品の安全使用管理に関する通知」を公表しま した。 http://www.bjsafety.gov.cn/announcement/ann2015/2c9831e84fc968c0014fcaa31dc5
00a2.html?nav=6
(4)天津市危険化学品企業安全対策規定が天津市政府常務議会を通過  2015年9月6日、天津市政府常務議会において「天津市危険化学品企業安全対策 規定(草案)」が審議され、議会を通過しました。当該規定では、原則として、国家 や市の重点危険化学品プロジェクト以外の新規プロジェクトの実施は認められません。 また、既存の危険化学品企業は、国家関連安全距離の規定に従わず、重大かつ潜在的 な安全危険性が存在する場合、法律に従って、生産停止・営業停止及び移転が求めら れます。 http://news.xinhuanet.com/politics/2015-09/06/c_1116476271.htm (5)天津市における危険化学品企業の安全対策に関する取組を公表  2015年9月22日、国務院安委会弁公室は、天津市における危険化学品企業の安全 対策に関する取組を公表しました。天津市は天津港の8?12瑞海公司危険品倉庫の火災 爆発事故の教訓より、危険化学品企業を対象に各種潜在危険性に関して次のような調 査・対策を行いました。 ・42,735企業を対象に、安全対策について、立入検査を行った。その結果、一般潜在  危険性が28875件、重大危険性が225件見つかり、18,760件の改善対策が必要とさ  れた。  191企業に生産停止、81企業に閉鎖が命じられた。 ・危険化学品企業の安全対策を推進し、危険化学品分野における安全生産問題を全面  に解決するため、天津市政府は「天津市危険化学品企業安全対策実施プログラム」  を公表した。安全性を確保していない危険化学品生産、経営、使用の5企業に閉鎖、  生産停止、移出が求められた。重大な潜在的安全危険性が存在する12企業に生産停  止・改善対策が求められた。また、一般的な潜在的安全危険性が存在する15企業に  対して、改善対策が求められ、罰則を科した。 ・長期的な安全生産メカニズムを構築するため、天津市危険化学品企業安全対策規定  を作成し、公表した。 http://www.chinasafety.gov.cn/newpage/Contents/Channel_20262/2015/0922/25830
8/content_258308.htm
─────────────────────────────────────  【2】 タイ国 最新動向  2015年8月26日に、タイ国における新化学物質管理規制案について、公開ヒア リング説明会が開催されました。既存化学物質の国家化学物質インベントリと、 REACHに類似した新規化学物質規制制度が予定されています。  紹介されたスキームによると、統合される届出システムは以下の4つで、収載さ れる化学物質は「既存化学物質」と定義されます。3段階で施行が予定されていま す。 統合予定の届出システム: 1)リスト5.6 GHS/UNRTGベース 1トン/年 2)有害物質法(各局)による化学物質届出リスト(1,500物質) 3)工業省(DIW)コンサルテーションデータベース: 電子申請システム有害物質   の届出/承認 4)税関による国家シングルウィンドーリスト(検討中) 施行段階: 1)第1段階:上記の届出システムから予備の報告によりデータ収集 2)第2段階:既存タイ国家化学物質インベントリを作成(クラス1,2,3,4)し、   優先評価物質を選び、その中からSVHC(CMR, PBT, vPvB)に該当するものを指定 3)第3段階:SVHCリストを発表し、対象物質はCRA(化学物質リスク評価)規則  (2017年発行予定)に従い、各企業が健康、環境のリスク評価を行い、リスク評価   書を提出する。一般への安全情報としては、e-SDSまたはGPS安全性要約書が考え   られている。 施行スケジュ−ル :(括弧内は、法律開始後の終了年) 1)1000t/年 3年 (2020) 2)100-1000t/y 5年 (2022) 3)10t/y 8年 (2025)  上述した「リスト5.6届出」は、DIWシステムで報告し、2016年12月31日に届 出の終了を予定しています。終了日以降に既存化学物質データベースに収載されて いない化学物質は、「新規化学物質」として取り扱われるというなる問題がありま すので、今後どのような対応案が出されるか注目していく必要があります(例:対 象外でもリスト5.6の届出を実施、他国の既存リスト物質は既存とみなす等)。そ のため、リスト5.6の届出において、有害物質で1トン以下や非有害物質の非届出 物質でも届出をしておく必要があるとの意見もあります。  新規化学物質の場合は、まずSVHC物質に分類されるか否かを届出書類で審査し、 SVHCに該当する場合はCRA規則に従いリスク評価を実施、それ以外の物質は簡易 CRAを実施することになります。  リスク評価の実施方法については、DIWからCRAガイダンスの発行が2016-2017 年に予定されています。また、既存化学物質リスト完成後は、コンサルテーション システムとリスト5.6届出はなくなり、新たにセルフサーティフィケーションシス テム(自己認証システム(仮訳))の導入が予定されています。 ─────────────────────────────────────  【3】 ICCM4 最新動向  2015年9月28日から10月2日にかけて、スイス・ジュネーブにおいて、第4回 国際化学物質管理会議(ICCM4)が開催されました。この会議では、持続可能な 開発に関する世界首脳会議で採択された「2020年までに化学物質が人の健康・環 境に与える著しい悪影響を最小化するような方法で生産・使用されるようにする」 との目標(WSSD2020年目標)に向けた戦略と行動計画として定められた「国際的 な化学物質管理のための戦略的アプローチ(SAICM)」について、実施状況のレビュ ーや今後の活動等について議論がされました。  ICCMで議論がなされている「新規の政策課題」については、「環境残留性のある 医薬汚染物質」が今後新規の政策課題として、その対策に係る国際的な協力が進め られていくことになります。  その他の事項に関する主な合意事項は以下について合意されました。 + 塗料中の鉛:2020年までの塗料中鉛の廃絶に向けたグローバルアライアンス  の努力が歓迎されるともに、政府機関や産業界等に対して同アライアンスへの参  画及び目標達成に向けた支援が求められました。 + 製品中の化学物質:各国から取組状況について報告がなされると共に、関係  者に対し、UNEPが作成したプログラムについて、併せて公開されたガイドライン  に沿って実施することが推奨されました。 + 電気電子機器のライフサイクルにおける有害化学物質:製造業者に対し、流  通業界と協力して持続的かつ効率的な電気電子機器のテイクバックプログラムを  実 施していくこと、労働者が取り扱う/暴露する可能性のある化学物質について、  健康・安全に関する情報提供を行うこと等が推奨されました。 + ナノテクノロジー及び工業用ナノ材料:化学物質の分類・表示に関するGHSに  ついて、多様なナノ物資への適用可能性についての検討が引き続き進められること  になりました。  内分泌かく乱化学物質:今後、国連環境計画(UNEP)及び世界保健機構(WHO)に よる情報収集・提供が進められることに加え、関係者が内分泌かく乱化学物質に関す る対策を連携して実施していくことになりました。  また、新規の政策課題の外ですが、「毒性が高い農薬」については、各主体が対策 の進捗状況を第3回公開作業部会(OEWG3)及びICCM5に報告することになりました。 http://www.saicm.org/index.php?option=com_content&view=category&id=223&Item
id=473
─────────────────────────────────────  【4】 日本環境省 最新動向  平成27年11月9日(月)から11日(水)まで、第9回日中韓における化学物質 管理に関する政策ダイアローグ(以下「化学物質政策ダイアローグ」という。)を 中国・南京で開催します。これは、平成18年12月に開催された第8回日中韓三カ国 環境大臣会合において「化学物質管理に関する政策や規制に関する情報交換の推進」 について合意されたことを受け、開始したものです。  第9回化学物質政策ダイアローグでは、日中韓の政策・規制の最新情報、生態毒性 試験に関する日中韓共同研究等について政府関係者、専門家等による情報交換を行う とともに、日中韓の化学物質管理政策や最新動向に関する公開セミナーを開催します。 公開セミナーについて、中国環境保護部より開催が発表されましたので御案内いたし ます。詳細は、参照URLを御確認ください。 日時: 平成27年11月11日 8:30-12:00 場所: 中国南京市江蘇省南京市鐘山ホテル http://www.env.go.jp/press/101608.html http://www.mepscc.cn/tabid/75/InfoID/998/frtid/69/Default.aspx ───────────────────────────────────── 【5】 あとがき  本号では、中国、タイ国、ICCM4及び日本環境省に関する最新動向についてお届け しました。  読者の皆さまより、記事内容に関する御意見、御要望を募集しております。下記の 「お問い合わせ」のページからお寄せください。  どうぞよろしくお願いいたします。 http://www.chemical-net.info/contact.html --------------------------------------------------------------------------  ■本マガジンは、平成27年度環境省請負業務に基づき、一般社団法人海外環境協力 センターが運営しております。 一般社団法人海外環境協力センター(OECC)   →http://www.oecc.or.jp/ 環境省総合環境政策局環境保健部   →http://www.env.go.jp/chemi/index.html 化学物質審査規制法ホームページ(環境省化学物質審査室)   →http://www.env.go.jp/chemi/kagaku/index.html ■原則として、毎月1回の配信を予定しています。  メールの配信については、回線上の問題(メールの遅延、消失)等により  届かなかった場合の再送は行いませんので、予めご承諾の上、ご利用ください。 ■化学物質国際対応ネットワークマガジンバックナンバーは、下記ウェブサイトを  ご覧ください。   →http://www.chemical-net.info/mailmg_bn.html ■本メールマガジンの配信停止・配信先e-mailアドレスの変更及びご意見・ご要望  等は、以下のウェブサイトよりご連絡下さい。   →http://www.chemical-net.info/contact.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行元:一般社団法人海外環境協力センター ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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