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               化学物質国際対応ネットワークマガジン 第23号
                     http://www.chemical-net.info/
                            2010/02/10配信
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このメールマガジンは、化学物質国際対応ネットワークのウェブサイトから
配信登録をされた方を対象にお送りしています。

第23号は、以下の内容をお送りいたします。
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☆ [1]「新規化学物質のうち、高分子化合物であって、これによる環境の
汚染が生じて人の健康に係る被害又は生活環境動植物の生息若しくは生育に
係る被害を生ずるおそれがないものに関する基準」に関する告示等について
                                    環境省化学物質審査室
☆  [2]「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律第四条第四項に規定
する新規化学物質の名称の公示に関する省令の一部を改正する省令」等に対
する意見募集について                環境省化学物質審査室
☆ [3]海外化学物質管理事情       化学品安全管理研究所 大島輝夫
☆ [4]中国の環境関連動向         化学物質国際対応ネットワーク事務局
☆ [5]あとがき                   化学物質国際対応ネットワーク事務局
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[1]「新規化学物質のうち、高分子化合物であって、これによる環境の汚染
が生じて人の健康に係る被害又は生活環境動植物の生息若しくは生育に係る
被害を生ずるおそれがないものに関する基準」に関する告示等について
                        [環境省化学物質審査室]

環境省、厚生労働省、及び経済産業省では、「新規化学物質の製造又は輸入
に係る届出等に関する省令の一部を改正する省令」、「第一種監視化学物質
及び第二種監視化学物質の有害性の調査の指示及び第二種特定化学物質に係る
認定等に関する省令の一部を改正する省令」及び「有害性情報の報告に関する
省令の一部を改正する省令」並びに「新規化学物質のうち、高分子化合物で
あって、これによる環境の汚染が生じて人の健康に係る被害又は生活環境動植
物の生息若しくは生育に係る被害を生ずるおそれがないものに関する基準」の
改正等について、平成21年11月20日(金)から12月19日(土)まで意見公募を
行い、その結果、計10件のご意見等をいただきました。この結果を踏まえ、
これらの3省令1告示が12月28日(月)及び平成22年2月1日(月)に公布され
ましたので、お知らせします。
なお、パブリックコメントの結果及び公布された省令等については、環境省の
ウェブページで閲覧可能です。
・パブリックコメントの結果について
 http://www.env.go.jp/info/iken/result/h211219.pdf
・公布された省令等 
 http://www.env.go.jp/chemi/kagaku/koufu.html

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[2]「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律第四条第四項に規定す
る新規化学物質の名称の公示に関する省令の一部を改正する省令」等に対する
意見募集について                          [環境省化学物質審査室]

環境省、厚生労働省、及び経済産業省では、以下の要領で省令等の改正を予定
しており、これらについて広く国民の皆様からご意見をいただきたく、意見の
募集を行っております。忌憚のないご意見をくださいますようお願い申し上げ
ます。
なお、パブリックコメントの詳細については、環境省のウェブページで閲覧
可能です。

(1)「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律第四条第四項に規定
する新規化学物質の名称の公示に関する省令の一部を改正する省令」等、
1省令3告示に対する意見募集について

 意見募集期間:平成22年 1月21日(木)~ 2月19日(金)(必着)

詳細については、環境省のウェブページ(下記URL)をご覧下さい。
参照URL http://www.env.go.jp/info/iken/h220121a/index.html

(2)「新規化学物質に係る試験並びに第一種監視化学物質及び第二種監視
化学物質に係る有害性の調査の項目等を定める省令の一部を改正する省令」
等、1省令4告示に対する意見募集について

 意見募集期間:平成22年 2月 4日(木)~ 3月 5日(金)(必着)

詳細については、環境省のウェブページ(下記URL)をご覧下さい。
参照URL http://www.env.go.jp/info/iken/h220204a/index.html

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[3]海外化学物質管理事情(その17) 
REACHにおけるArticle(成形品)中の化学物質規制の課題
                                      [化学品安全管理研究所 大島輝夫]

1.Articleとは何か
●Articleと物質(substance)、混合物(mixture)との区別。これは輸入業者が
判断せねばならない。

2. 第7条(1)(5)(6)に基づく登録(register)
●第7条(1)の条件を満たす場合は登録が必要。 
●第7条(5)の条件を満たす場合は、化学物質庁は、成形品の生産者又は輸入者
に対して、登録の要求を決定することができることを規定。
●第7条(6)では、成型品に含有される物質が、すでにその用途で登録されてい
る場合には適用されないことを規定。

3. 第7条(2)(3)(4)(6)(7)に基づく届出(notification)
●SVHC(Substances of Very High Concern: 高懸念物質)に関係する第7条(2)
の条件を満たす状態で、SVHCのcandidate list(候補物質リスト) にある物質
がArticle中に含有されているならば、ECHA(欧州化学物質庁REACHの所管官庁。
フィンランドのヘルシンキに設立。)に届出が必要である。
しかしながら、現在までに同リストは2回追加公示されただけで、今後逐次追加
公示されると思われる。新たに公示されたリスト掲載物質を含有するArticle
を製造・輸入する場合、届出が必要となることから、注意が必要である。
なおCLP(物質および混合物の分類、表示、および包装に関する欧州議会および
理事会規則 No.1272 /2008)が2008年12月31日にEU官報に公示された。これは
GHSに準じて新たな分類規則を導入するものであるが、その附属書VIには6000
以上の分類結果が示されている。この中には、CMR、vPvB、PBTといったSVHCの
条件を満たす分類物質も含まれているので、順次SVHCとして公示される可能性
もあると思われることから、今から対応を検討することが望ましい。
●第7条(2)(b)に届出の対象として「その物質がArticle中に0.1重量%を超える
濃度で存在する。」とあるが、0.1%は何を基準として0.1%かが問題である。
ECHAの「Guidance on requirements for substances in articles(May 2008版)」
のsection2.2(第7条(2)条関係)および2.3(第33条関係)には、「生産または
輸入された状態でのArticleと解釈されるべきである。」 と記述されている。
実例としてコンピュ-タ-があげてあるが、SVHC濃度計算はコンピューターの
個々の部品単位とはなっていない。しかし、これについてドイツなど6カ国が
反対意見を述べているので、今後の経過に注意する必要がある。

4.情報伝達 第33条
●SVHCの候補物質を0.1%以上含むArticleのいかなる供給者は、受領者に少なく
とも物質の名称を伝えなければならない。消費者から要求されれば伝えなければ
ならない。この第33条は上記の何に対して0.1%かの解釈に関係する。

【参考】Article関係の情報源情報
1) Guidance on requirements for substances in articles(May 2008)、ECHA 
日本語訳は、(社)日本化学物質安全・情報センター(JETOC)より平成20年7月に
特集号(No.91)として発行。
2) ECHAは同上の改定版のdraft を2009年7月と11月に発行。構成はかなり変更
されている。
3) Frequently Asked Questions about REACH(November 2009)ECHA、ver.3.0
  この中の8 Requirements for substances in articlesの 8.1~8.5は全て改定
されている。
4) UK REACH Competent Authority、Information Leaflet Number 9 REACH and 
Articles (January 2009)
5) SVHCのリスト
Candidate List of Substances of Very High Concern for authorization
http://echa.europe.eu/chem_data/authorization_process/candidate_list_table_en.asp
物質名、CAS No. 物質の組成、リストに加えた時期、加えた理由を記載。
2008年10月28日:MDA (4,4'-メチレンジアニリン)、Short Chain Chlorinated 
Paraffins(短鎖型塩化パラフィン)、 Anthracene(アントラセン)、 DEHP
(フタル酸ジ(2-エチルヘキシル))、BBP (フタル酸ブチルベンジル)、 
DBP(フタル酸ジ-n-ブチル)、TBTO(ビストリブチルスズオキシド)など15物質。
  2010年01月13日:2,4-dinitrotoluene(2,4-ジニトロトルエン)、 Anthracene 
oil(アントラセンオイル)、 Aluminosilicate(アルミノシリケート)及び
Refractory Ceramic Fibres(耐火セラミック繊維)など14物質。
6) REACH の条文の日本語訳
  (社)日本化学物質安全・情報センター 特集号 No.82
  付属書の日本語訳 特集号 No.83
7) REGULATION(EC) No 1272/2008 OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL 
of 16 December 2008 on classification, labeling and packaging of substances 
and mixture, amending and repealing  Directives 67/548/EEC and 1999/45/EC, 
and amending Regulation (EC) No.1907/2006
日本語訳は(社)日本化学物質安全情報センター(JETOC)より特別資料No.256
として発行。
また付属書I~VIIはJETOC特別資料No.257~259として発行。そのうち付属書VI
は物質の分類結果のリストを含む。
8) 欧州化学品規制CLPと改正REACH風間良英事務所訳
化学工業日報社刊 2009年3月

【筆者注】
1) Articleなどの定義 第3条
2) Article:生産の間に、その化学組成よりも大きくその機能を決定する、
特定の形状、表面またはデザインを与えられた、物体(object)を意味する。
3) 使用(Use):加工、配合、消費、貯蔵、保管、処理、容器への充填、一つ
の容器から他の容器への移送、混合、Articleの生産またはその他の使用を
も意味する。
4) Articleの供給者(Supplier of an article):Articleのあらゆる生産者
もしくは輸入業者、流通業者またはArticleを上市する供給連鎖中の他の
行為者を意味する。
5) Articleの受領者(Recipient of an article):Articleを供給される工業的
もしくは職業的使用者、または流通業者を意味するが、消費者は含まない。
  関連前文: 1, 11, 16, 17, 29, 56, 58, 80, 73, 74, 75, 85, 86, 87
  関連条文: 第7条1, 2, 3, 4, 6, 7, 第23条, 第33条1, 2, 第57条, 第59条1

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[4]中国の環境関連動向        [化学物質国際対応ネットワーク事務局]

1.輸出入制限有毒化学品リスト(2010年)を公表
2009年12月31日に環境保護部と税関総局は、第76号公告で、中国が厳重に輸出
入を制限する有毒化学品リスト(2010年)を公表した。同公告によると、2010年
1月1日から、これらの化学品の輸出入に際しては、環境保護部に「有毒化学品
輸入環境管理登記証」と「有毒化学品輸(出)入環境管理許可伝票」をもって
申請する必要がある。
出典:環境保護部化学品登録センターホームページ 1月7日 
http://www.crc-mep.org.cn/news/NEWS_detailT0.aspx?TitID=219&T0=1&T1=0&T2=0&T3=1&T4=0&T5=0&T6=0&LanguageType=CH

2.REACH予備登録から1年経過/紡績業界の対応
「REACH規則に対して慎重かつ楽観的に対処すべき。企業は直ちにREACH規則に
おける使用禁止化学品や高懸念物質に関する規制の変化、それらの制限値の変化
に留意しつつ、製品輸出のリスクを減らすべき。」
国内のREACH規則に対する関心は、主に化学工業分野に集中しており、現在まで
に6万品目程度(同類の商品を含む。)の予備登録を完了させた。EUの企業は約
10万品目の予備登録を完了している。登録料金は関連企業によって分担されるが、
中国企業の大部分は自発的にリード登録していないので、EUに指定されている
リード登録者を通じて登録作業を行っている。
昨年は、1種類の紡績製品がリコールされた。2009年7月24日、EU委員会早期警戒
システム(RAPEX)は、ある特定の中国製マフラーに対して、消費者にリコール
を出した。その商品は使用禁止のアゾインク染料を含有し、その赤色染料には
3,3-2メチルフェニルアミンの含有量が121mg/kgで、30mg/kgの基準値を超えていた。
REACH規則の対応について、中国政府は主に化工産業に注目しているが、紡績
企業はそのプロセスにおいて染料、補助剤、整理剤なども使うため、規制や制限
に抵触する可能性がある。しかしながら、企業として単一の化学品の年間使用量
は1トンを超えないので、登録に大きな影響をもたらさないと考えられている。
出典:中国化工情報ネット 12月25日
http://www.cheminfo.gov.cn/zxzx/page_info.aspx?id=18172&Tname=rdzz_wz&c=115

3.有毒化学品輸出入環境管理登録証申請書類に関する通達
2010年1月1日から、有毒化学品輸出入の環境管理登録は《有毒化学品輸出入
環境管理登録批准手順》に従って実施するため、2010年1月18日に環境保護部
弁公庁が各地方の環境保護部門及び関係機関に《有毒化学品輸出入環境管理
登録証及びその申請様式の修正に関する通達》を出し、「化学品輸入環境管理
登録証」の様式と有毒化学品輸出入環境管理登録証の申請様式に対する修正、
及びその記載要領を公表した。
出典:環境保護部化学品登録センターホームページ 1月18日
http://www.crc-mep.org.cn/news/NEWS_detailT0.aspx?TitID=221&T0=1&T1=1&T2=0&T3=0&T4=0&T5=0&T6=0&LanguageType=CH

4. 新化学物質環境管理弁法を公表
2010年1月19日に環境保護部は環境保護部第7号令で新化学物質環境管理弁法を
公表した。同弁法は2010年10月15日から施行される。
出典:環境保護部化学品登録センターホームページ 2月2日
http://www.crc-mep.org.cn/news/NEWS_detailT0.aspx?TitID=225&T0=2&T1=0&T2=0&T3=2&T4=0&T5=0&T6=0&LanguageType=CH

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[5]あとがき          [化学物質国際対応ネットワーク事務局]

春寒の候、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
職場の近くにある公園の白梅は、まだ様子をみながら寒さをやり過ごしている
ようですが、いつもの日当たりのよいところでは、これまでは硬く閉じていた
Veronica persicaのつぼみに微かな変化が見られ、花の季節が一歩また一歩
近づいて来ているようです。

化学物質の世界では、ECHAが欧州REACHにおける新たなSVHC候補物質(14物質)
を公表しました。このSVHCに関しては、ガイダンス文書の中でも課題となって
いる分母問題に関し、一部の加盟国が強硬な意見を述べているようです。欧州
では、化学物質以外でも「エコデザイン使用製品(EuP)指令(2005/32/EC)」
を改定する指令である「エネルギー関連製品のエコデザイン要件を設定する
枠組みを確立する指令2009/125/EC」が、2009年10月31日付の官報で公表されて
おり、化学物質を含め環境対応全般に関する認識を新たにする必要に迫られて
いると思われます。

このような動きと連動するのか、アメリカではEPA長官が先頭に立ち、原則に
立ち返る形でTSCAのリフォームが積極的に進められていますが、その中で
「グリーン化学」という用語が目立つようになって来ています。2010年1月21日
に行われたEPAのプレスリリースでは、この原則に基づく化学的リスクの透明性
向上のためTSCA第8条第(e)項の変更に関し案内がされています。このような
変更に対し、アメリカのNGOはヘルスケアコストの削減につながるという声明を
いち早く出しています。

化学物質国際対応ネットワークでは、欧州REACHだけでなくこのような世界各地
で進められている化学物質管理の見直しや変更などに関し、国際的な化学物質
管理対応の促進を支援するため独自の情報収集・発信に努めてまいります。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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化学物質国際対応ネットワークマガジンをご利用いただきまして、ありがとう
ございます。

■本マガジンは、平成21年度環境省請負業務に基づき、社団法人海外環境協力
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