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       化学物質国際対応ネットワークマガジン 第80号
           http://chemical-net.env.go.jp/
               2017/5/11 配信
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このメールマガジンは、化学物質国際対応ネットワークのウェブサイトから
配信登録をされた方を対象にお送りしています。

第80号は、以下の内容をお送りいたします。
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【1】米国 最新動向	                   3E Company
【2】台湾 最新動向	                   3E Company
【3】欧州 最新動向	                   3E Company
【4】中国 最新動向	               ネットワーク事務局
【5】あとがき	                   ネットワーク事務局
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【1】米国 最新動向
カリフォルニア州政府機関のウェブサイトにおいて利用可能な新しいプロポジション
65の警告シンボルと警告文の外国語翻訳

 カリフォルニア州環境保健有害性評価局(OEHHA)は、新しいプロポジション65の
警告文に準拠し、ビジネスをサポートするためにウェブサイト(※1)を公表しまし
た。
 このウェブサイトには、ダウンロード可能な警告シンボル(※2)と翻訳された
警告文(※3)が参照できるようになっています。現在利用できる翻訳は、スペイン
語、中国語、フランス語、タガログ語及びベトナム語です。
 これらは、米国で商業活動する企業が、新たな警告要件に準拠するために役立ち
ます。カリフォルニア州OEHHAは、2016年8月30日に‘明確で妥当性のある’警告を
提供することを定めたプロポジジョン65規則第6条改正案の採択を承認しているため、
2018年8月30日までに対応することが必要となっています。

(※1)カリフォルニア州環境保健有害性評価局
 https://www.p65warnings.ca.gov/
(※2)警告シンボルのダウンロード
 https://www.p65warnings.ca.gov/warning-symbol
(※3)ビジネスのための警告文の翻訳
 https://www.p65warnings.ca.gov/warning-translations-businesses
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【2】台湾 最新動向
消費者化学製品に対するGHSラベル要件の適用範囲の拡張案を提出

 台湾経済部は、2017年4月13日世界貿易機構(WTO)に‘消費者化学製品のためのラ
ベル基準案’の通知を提出しました(※4)。この提案は、台湾において化学品の分
類及び表示に関する世界調和システム(GHS)の適用範囲の拡張を目的にしています。
 具体的には、この提案が採択されると、消費者化学製品にGHSラベル要件を課すこ
とになります。提案によると、消費者化学製品は台湾の市場で販売のために提供され
ている化学品、又は販売目的のために展示されている化学品を指します。これらの製
品は、消費者が使用すると、物理的、健康的、又は環境的なリスクや有害性の懸念を
容易に引き起こす可能性があります。この定義に該当する具体的な項目は経済部によ
って指定されます。

(※4)WTOへの台湾経済部の提案
 http://tbtims.wto.org/en/RegularNotifications/View/114954?FromAllNotifications=True
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【3】欧州 最新動向
ドイツ 化学製品についてGHSラベルへの早期変更の取り組みを推奨

 2017年6月1日からEUに上市される有害化学物質を含有するすべての製品は、工
業的、職業的又は一般消費者の使用に関わらず、CLP規則に沿って表示されなければ
なりません。
 ドイツ労働安全衛生研究所(BAuA)は業界団体と一般市民に対し、この期限が過ぎた
後、古いフレームワーク下のラベルが貼付されたすべての製品を拒否すべきであると、
リマインダーを公布しました。同様に、BAuAは企業に古いラベルが貼付された製品を
処分するように指示し、また期限切れのラベルが貼付された製品のさらなる流通を防
ぐために、営業担当者に通知することも指示しています。さらにBAuAは期限切れのラ
ベルが貼付された製品を供給者に返却するか、代わりにGHSに沿ったラベルに変更する
ことを検討するように推奨しています。

(※5)BAuAのHP
 https://www.baua.de/DE/Services/Presse/Pressemitteilungen/2017/04/pm016-17.html
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【4】中国 最新動向
(1)四川省政府が「四川省十三五環境保全計画」を公表 

 2017年3月1日、四川省政府が「四川省十三五環境保全計画」を公表しました(※6)。
この計画では、十三五期間(2016年-2020年)の四川省における環境保全取り組み目
標を提示しています。また、以下のような危険化学品リスク対策を講じる予定です。

 ・危険化学品のリスク管理を強化する。
 ・産業参入の条件を厳格化し、新規化学物質の管理を強化する。
 ・高リスクの化学品企業の分布を最適化し、環境敏感区からの移出を段階的に
  推進する。
 ・既存化学品の危険性への初期的な調査とリスク評価を展開する。
 ・高リスク化学品の生産、使用を厳格に規制し、「残留性有機汚染物質に関する
  ストックホルム条約」で規制された化学品を削減、廃棄する。
 ・環境ホルモン類の化学物質汚染を厳格に規制する。
 ・2017年末までに、環境ホルモン類の化学物質の生産使用状況調査を完了し、
  重点的に飲用水水源地における環境ホルモン類のリスクに対する監督評価を推
  進する。

(※6)四川省政府
  http://zcwj.sc.gov.cn/xxgk/NewT.aspx?i=20170303094505-795023-00-000

(2)湖南省政府が「湖南省危険化学品安全総合対策実施プログラム」を公表

 2017年3月16日、湖南省政府が「湖南省危険化学品安全総合対策実施プログラム」
を公表しました(※7)。このプログラムでは、2017年2月までに作業分担配置を行い、
2017年2月から2018年3月に集中対策を実施、2018年4月から2019年10月に強化対
策を実施、2019年11月に対策経験・成果を取りまとめるというスケジュールが挙げら
れています。また、以下のような作業目標を設定しています。

 ・企業の安全生産の主体責任を有効に果たす。危険化学品に関わる各産業の安全
  リスクと重大ハザードを把握し、有効に管理する。高人口密度区に立地された
  危険化学品企業の移出を開始する。危険化学品の情報共有メカニズムを構築す
  る。オイル・ガス輸送パイプの安全リスク対策を行う。
 ・危険化学品の安全監督管理体制を整理し、メカニズムの改善、法整備を行う。
 ・危険化学品の安全生産基礎及び応急救援能力を強化し、安全保障水準を引き上
  げ、安全保障水準を高める。
 ・危険化学品の生産における事故件数と死亡者数を削減する。

対策内容及び作業措置が以下のように示されています。
 ・危険化学品の安全リスクを全面に調査する。重大ハザードを重点的に調査する。
 ・高い危険性の化学品に対する管理・監督を強化する。危険化学品の重大ハザー
  ドへの管理・監督を強化する。化学工業産業園区、危険化学品重大リスクに係
  る機能区及び危険化学品の保存タンクエリアへのリスク管理を強化する。高人
  口密度区に立地した危険化学品生産企業の移出を開始する。危険化学品の輸送
  安全管理を強化する。オイル・ガス輸送パイプラインの安全リスク対策を強化
  する。
 ・政府監督管理責任体系を遂行する。危険化学品の安全監督管理統括調整メカニ
  ズムを構築する。産業主管部門の危険化学品の安全管理責任を強化する。
 ・安全生産関連の法律、法規の実施を強化する。統括的な計画を作成し、産業分
  布を規範化する。安全参入条件を強化する。危険化学品の建設工程設計、工事
  品質の管理と事故責任追及を強化する。
 ・安全生産関連の法律、法規を徹底的に実施する。安全技術説明書と安全ラベル
  の要求を実施する。科学技術による安全強化を推進する。安全生産基準化の構
  築を推進する。法律実施への検査を規範化する。法律に従って責任を求める。
  危険化学品企業と従業員に対してブラックリスト制度を構築する。危険化学品
  廃棄処置を厳格にする。
 ・危険化学品の安全監督管理能力を強化する。社会的な力を活かして、危険化学
  品の安全監督管理を行う。安全、環境保全など第三者サービス機関への監督管
  理を強化する。
 ・危険化学品の登録を強化する。全省における危険化学品の監督管理情報共有プ
  ラットフォームを構築する。国家危険化学品の安全公共サービスインターネッ
  トプラットフォームの構築に協力する。
 ・応急処置要求を規範化する。資源支援を拡大する。危険化学品に対する専門応
  急能力の構築を強化する。危険化学品の生産時における安全事故への応急プラ
  ンの管理を強化する。
 ・危険化学品の安全宣伝及び普及を推進する。化学工業産業の管理人材を育成す
  る。化学工業産業の従業員への教育を加速する。

(※7)湖南省政府
  http://www.hunan.gov.cn/2015xxgk/fz/zfwj/szfbgtwj/201703/t20170317_4105299.html
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【5】あとがき
 本号では、米国の最新動向、台湾の最新動向、欧州の最新動向、中国の最新動向
について特集いたしました。
 読者の皆さまより、記事内容に関するご意見、ご要望を募集しております。下記
の「お問い合わせ」のページからお寄せください。
 どうぞよろしくお願いいたします。

  http://chemical-net.env.go.jp/contact.html

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