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メールマガジン

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     化学物質国際対応ネットワークマガジン 第106号
          http://chemical-net.env.go.jp/
              2020/6/30配信
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このメールマガジンは、化学物質国際対応ネットワークのウェブサイトから
配信登録をされた方を対象にお送りしています。

第106号は、以下の内容をお送りいたします。
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【1】欧州      最新動向
【2】ロシア 最新動向
【3】中国             最新動向
【4】韓国         最新動向
【5】台湾 最新動向
【6】ベトナム 最新動向
【7】タイ 最新動向
【8】あとがき
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【1】欧州 最新動向
(1)ECHA REACH評価手順に基づいて2020〜2022年のCoRAP物質リストを公開

 2020年3月18日、欧州化学物質庁(ECHA)は、欧州共同体ローリング行動計画
(CoRAP)の物質リストをウェブサイトに公開しました。
 2020年から2022年までの3年間で評価されるCoRAP物質リストの更新版には、新
たに追加された7物質と、2019年までのCoRAP物質リストに既に収載されていた67
物質を含む、合計74物質が含まれています。
 これらの物質は、REACH規則(1907/2006/EC)の物質評価手順(Title VI, Chapter 2)
に基づいて、今後3年間で割り当てられた17の加盟国当局で評価が進められます。

※ECHA 通知(英語)
https://echa.europa.eu/documents/10162/13628/corap_update_2020-2022_en.pdf/203bad07-23cc-2000-54ba-5f96dcd0e3a8

(2)欧州委員会はREACHを改正し、コンプライアンスチェックを拡大

 欧州委員会(EC)は2020年4月7日にREACH規則(1907/2006/EC)の改正を採択し、
今後数年間のREACH規則のコンプライアンスチェック手順に基づきECHAが審査する登
録関係書類の数を増やすよう要求しました。
 2020年4月8日にEU官報に掲載されたCOMMISSION REGULATION(EU)2020/507は、
ECHAが年間100トン以上のトン数帯で2018年までに提出された全登録関係書類の少
なくとも20%についてコンプライアンスチェックを2023年12月31日までに実施す
るようにREACH規則第41条を改正しています。また、ECHAが年間100トン未満のト
ン数帯で2018年までに提出された全登録関係書類の少なくとも20%についてコンプ
ライアンスチェックを2027年12月31日までに実施することが規定されています。改
正前は、当局は各トン数帯の全登録書類の少なくとも5%をチェックする必要がありました。
 登録関係書類がREACH規則に準拠することを保証するために、この第41条はECHA
に対し、準拠確認のために一定の割合の登録関係書類を選択することを要求していま
す。このコンプライアンスチェックにより、登録を要件に準拠させるために必要な情
報の提出を、登録者に要求する決定文書(草案)作成につながる可能性があります。
 コンプライアンスチェックの拡大は、これまでのREACH登録書類の相当数が非準拠
であったとEU当局が結論付けた結果として導入されました。

※EU公式ジャーナル(英語)
https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=uriserv:OJ.L_.2020.110.01.0001.01.ENG&toc=
(記事(1)、(2)は、Verisk 3E社より情報提供いただきました。)

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【2】ロシア 最新動向
(1)産業貿易省 化学物質に関する情報提出の期限の2度目の延長

 2020年4月24日、ロシア産業貿易省は、公式文書(IM-28857/13)を発行し、ロシア
の化学物質インベントリ作成のための化学物質(混合物の一部である化学物質を含
む。) に関する情報提出期限について、過去2か月以内に2度目となる延長を行いました。
 提出期限が延長された主な理由として、「新型コロナウイルスの新たな感染拡大の
脅威により、リモートで事業を行う企業の数が増加している」ことに言及しており、
新たに設定された締め切りは2020年8月1日までになり、締め切り前に受け取った提
出情報の確認は2020年10月1日までになります。 
 現在、ロシア産業貿易省、国家産業情報システム(GISP)、そして独立国家共同体
(CIS)センター等が、ロシアの化学物質インベントリ作成のために提出する化学物質
に関する情報の整理に関わっています。この化学品インベントリの確立は、産業界が
ユーラシア経済同盟(EEU)の化学製品の安全性に関する技術規制(EEU TR 041/2017)の
発効に備えるために取られている措置の1つです。

※ロシア産業貿易省の公式文書(ロシア語)
https://ciscenter.org/upload/news/minprom_ros_im_28857_13_24.04.2020.pdf
※CISセンター ニュース(ロシア語)
https://ciscenter.org/news/prodlenie_inventarizatsii_iz_za_covid_19/

(2)安全性データシート規格の置換え作業の進捗

 2020年4月25日、独立国家共同体(CIS)における標準化・計量・認証のための州間
協議会(MGS)は、既存の安全データシート(SDS)規格GOST 30333-2007(化学品の安全デ
ータシート:一般要件)の情報を更新しました。
 公開情報によると、ロシア連邦技術規制・計量庁の主導のもとで、CISセンターが新
しいCISのSDS規格の開発を担当しています。この規格は、既存のSDS規格GOST 
30333-2007(化学品の安全データシート:一般要件)に代わるもので、最終採用前に
次の手順を実行する予定となっています。
・2020年1月:規格草案の初版を作成し、フィードバックのために各国当局に配布
・2020年4月:規格草案の最終版を作成し、国内当局に配布
・2020年9月:規格草案を、MGSに採用のため提出
 新しいSDS規格で導入される実際の変更点については、ほとんどわかっていません。
既存のSDS規格(GOST 30333-2007)は、ロシアおよびその他のCIS加盟国で最も古い国
連GHS規格であり、国連GHS改訂初版に基づいており、新しいSDS規格は国連GHS改
訂第7版に適合される見込みです。
 現在ロシアでは、既存のSDS規格であるGOST 30333-2007が、2022年6月1日に施
行されるGOST R 58475-2019に置き換えられています。新しく提案されたCIS SDS規
格が採用され施行されると、GOST R 58475-2019に優先することになります。

※州間標準化プログラム(ロシア語)
http://www.mgs.gost.ru/TKSUGGEST/MGSpublic.nsf/0/4C6E89130542EA054325851A001FB966?OpenDocument

(記事(1)、(2)は、Verisk 3E社より情報提供いただきました。)

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【3】中国 最新動向
(1)「GB30000.1 化学品分類及びラベル安全規範第1部分:通則」の報批稿(承認
待ち原稿)公表

 2020年3月4日、中国工業情報化部(MIIT)は「GB30000.1 化学品分類及びラベル
安全規範第1部分:通則」の報批稿(承認待ち稿)を公表し、パブリックコメントを
募集しています。
 GB 30000.1は、「GB13690-2009 化学品分類及び危険性公示 通則」に取って代わ
り、国連GHS改訂第7版に準じた内容になっています。
 主に下記の内容を含みます。
1.用語及び定義
2.化学品危険有害性分類
3.危険公示:ラベル
4.危険公示:安全データシート
附属書A.GHSで規定している定義及び略語
附属書B.危険有害性情報コード
附属書C.注意書きコード
附属書D.化学品ラベル要素レイアウト見本
附属書E.安全データシートの基本情報要求
 「標準作成説明」によると、他のGB 30000シリーズの標準(規格)GB15258、
GB16483等の現行国家標準と比べて本標準が採用しているGHSのバージョンは新しい
ものとなっている。本標準と最新GHS(改訂第8版)と比較すると、本標準の内容は
遅れており、本標準発表後に適宜更新していくことが見込まれます。
 パブリックコメント期間は2020年3月4日〜2020年4月5日であり、発効日は正
式版の発表から6か月後とされています。

※中国工業情報化部 公示(中国語)
http://www.miit.gov.cn/n1146295/n7281310/c7772365/part/7772371.doc

(2)「生態環境保護総合行政法執行事項指導目録(2020年版)」公表

 2020年3月12日、中国生態環境部(MEE)は、政府サイトにおいて「生態環境保護
総合行政法執行事項指導目録(2020年版)」を公表しました。この中の第126条から
128条では、新化学物質環境管理弁法(第7号)において、新規化学物質の関連規
定・義務に違反した場合(未登録、リスク更新情報未報告、リスク制御措置未採用な
ど)の行政処罰が整理されています。
 この指導目録は、新規化学物質環境管理を含め中国における生態環境保護に関わる
各法律・法規規定の行政処罰(罰則対象、処罰執行の法的根拠、主管部門)をまとめ
た公的文書として、行政処罰規定を整理したものです。

※中国生態環境部 通知(中国語)
http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk03/202003/t20200317_769322.html

(3)国家環境保護基準「生態環境健康リスク評価技術指南(ガイドライン)概要」を公表

 中国環境保護法の実施の徹底、特に生態環境リスク管理を強化し、公衆の健康保障
という理念を生態環境管理へ融合させるために、生態環境部は2020年3月18日に
「生態環境健康リスク評価技術指南(ガイドライン)概要」(HJ1111?2020)を国家環
境保護標準として承認・公布しました。本標準は公布日より既に発効しています。

※中国生態環境部 通知(中国語)
http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk01/202003/t20200323_770190.html
※技術指南(ガイドライン)概要 本文(中国語)
http://www.mee.gov.cn/ywgz/fgbz/bz/bzwb/other/qt/202003/W020200320573467891627.pdf

(4)「危険化学品保管通則」(意見募集稿)を公表

 2020年3月27日、中国応急管理部危険化学品安全監督管理司は「危険化学品保管
通則」(意見募集稿)を公表しました。この標準は現行のGB15603-1995「常用化学危
険品貯蔵通則」を踏まえて改訂を行い、意見募集稿としました。具体的には、現行の
GB15603-1995と比較して下記の変更があります。
 
1.本標準名称を「常用化学危険品貯蔵通則」から「危険化学品保管通則」に改題しました。
  また、「化学危険品」を「危険化学品」に修正しました。 
2.「安全管理」、「労働保護」、「事故応急処理」という3つの節を追加しました。 
3.附属書を調整し、3件から5件に増やしました。旧標準の附属書B「常用化学危
  険品の安全保管」、附属書C「化学危険品品名ピンインインデックス」を削除しました。 
4.危険化学品倉庫の計画を明確化し、建設は標準要求に適合することとしました。 
5.現行のGB15603-1995における化学品に対する危険貨物の分類方式を削除し、二者
  の区別を明確化しました。本標準は危険化学品のみを対象としています。
6.危険化学品入庫検収等の章節の内容を修正しました。

※中国応急管理部 ニュース(中国語)
https://www.mem.gov.cn/hd/zqyj/202003/t20200327_346192.shtml

(5)「優先管理化学品名録(第二組)(意見募集稿)」の公表

 中国生態環境部は、「生態環境における有毒で有害な化学品のリスク状況を評価
し、リスクの高い化学品の生産、使用、輸出入を厳格に制限し、段階的に廃止して代
替する」という措置を徹底するため、「優先管理化学品名録(第一組)」を踏まえ、中
国工業情報化部、衛生健康委員会と共同で「優先管理化学品名録(第二組)(意見募集
稿)」を取りまとめました。
 意見募集は、生態環境部サイトで公開し、2020年5月31日まで募集していました。

※中国生態環境部 ニュース(中国語)
http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk06/202005/t20200507_778051.html

(6)「新化学物質環境管理登録弁法」改正の最終版が正式公表

 中国では2003年公布の第17号令から新化学環境管理登録制度が始まり、2010年に
初めて改正され「新化学物質環境管理弁法」(第7号令)となりました。新化学環
境管理登録制度は、これまで17年間実施されてきたものの、複数の条文が現状の管理制
度及び国際情勢等と一致しなくなってきたため、改訂が必要になりました。こうした
状況の下、改正版「新化学物質環境管理登録弁法」(第12号令)は2020年2月17日
に生態環境部の部級会議の審査を通過し、2020年5月7日に公式サイトで公表されま
した。本改正法は2021年1月1日より施行されます。一方、2010年1月19日に旧環
境保護部が発表した「新化学物質環境管理弁法」(第7号令)は同時に廃止されます。
 今回公布された新法は、旧法を大幅に改正しており、2019年7月に公布された草案
と基本的に一致しているものの、一部の条項は新たな調整が行われています。改正の
具体的なポイントは下記のとおりです。
(1)「中国既存化学物質名録(リスト)」に記載の用途以外で使用する生産/輸入
   /加工使用者も対象になりました。
(2)常規(通常)申請は数量ではなく、潜在する環境リスク及び危険有害性で要求
   データが異なる規定になりました。また、常規1級は簡易申告に、簡易申告は届出
   (備案)に移行しました。
(3)秘密保護申請期間が初回登記または届出(備案)を行った日から5年以内と規
   定されました。
(4)年度報告の締切日が2月1日から4月30日に変更されました。
 また、今回の法改正の背景及び要点概要に関するQ&Aについて、当局の記者会見で
の回答を参考にすることができます。

※改正「新化学物質環境管理登録弁法」本文(中国語)
http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk02/202005/t20200507_777913.html
※中国生態環境部 記者会見(中国語)
http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk15/202005/t20200506_777861.html

(7)生態環境部が「新化学物質環境管理登録に関する移行措置事項の通知(意見募
集稿)」への意見公募

 中国の「新化学物質環境管理登録弁法」(生態環境部令第12号)は2020年4月29
日に公布されたことで、新化学物質環境管理登録の整然とした継続を保証するため、
生態環境部は「新化学物質環境管理登録に関する移行措置事項の通知(意見募集
稿)」を起草し、意見公募を行いました(意見募集期間締め切りは2020年6月20日
まででした。)。

※中国生態環境部 通知(中国語)
http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk06/202006/t20200603_782493.html?bsh_bid=5515853894&from=timeline

(記事(1)〜(7)は、ハニカム・テクノリサーチ社より情報提供いただきました。)

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【4】韓国 最新動向
既存化学物質リストの更新について

 韓国環境部は、既存化学物質リストの一部を改訂し、2020年4月14日に第2020-76
号告示を公表しました。「既存化学物質リスト」の附表1に15物質を追加して、固有
番号 KE-19-0001からKE-19-0015までを追加しました。また、告示の中で新たに第3
条を追加し、2020年7月1日を基準として、3年に1度に合理性のある検討を行い、
改善策を講じることを規定しました。

※韓国環境部 告示(韓国語)
http://www.law.go.kr/admRulLsInfoP.do?admRulSeq=2100000188242

(記事は、ハニカム・テクノリサーチ社より情報提供いただきました。)

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【5】台湾 最新動向
(1)化学物質公告リスト(既存化学物質リスト)における秘密情報保持物質の期限延長作業

 台湾労働部及び行政院環境保護署が主導する既存物質認定申請に関する作業につい
て、そのうちの秘密情報保持物質が、Pで始まるシリアル番号(労働部の収載対象)
とCで始まるシリアル番号(環境保護署の収載対象)の保護期間が公告日から5年間
となっています。
 労働部と環境保護署の公告では、秘密情報保持申請が承認された後、CAS番号及び
化学物質の中国語名/英語名は5年間秘密保持され、シリアル番号及び類名で表示さ
れ、1回の期限延長が可能と規定しています。企業が該当化学物質資料秘密情報保持
を求める場合、2020年9月7日前に手続きを行わなければなりません。

※台湾労働部 ニュース(中国語)
https://csnn.osha.gov.tw/content/home/News-in.aspx?id=1045

(2)年度申告作業システムは4月1日以降、事業者が利用可能に

 登録が許可された新規化学物質及び既存化学物質について、2020年4月1日以降、
登録者は登録許可後の毎年4月1日から9月30日までに、前年に製造及び輸入した新
規化学物質あるいは既存化学物質の数量を申告する必要があります。
 申告作業に役立つよう、事業者は申告作業を行う前に「化学物質登録申告作業説
明」動画を確認し、作業フロー及び関連システム機能を把握することが推奨されています。

※台湾行政院環境保護署 ニュース(中国語)
https://tcscachemreg.epa.gov.tw/Epareg/content/login/NewsDetail.aspx?enc=6DBA3B7B98EE6EA78612007AE133F32BFA3B907081B5457E

(3)既存化学物質標準登録ツール 1.0.2版に更新

 台湾既存化学物質標準登録ツールは2020年1月15日に公表して以来、今回初めて
更新となり、2020年4月6日から「1.0.2版」に更新しました。更新した内容は下記
のとおりです。
1.一部画面とシステムの読み取り情報を調整しました。
2.確認機能が一部追加されました。
3.保存した後にエラーメッセージが出る問題を一部修復しました。
4.非UVCB物質(UVCB物質:組成が不明または不定である化学物質)あるいは石油
  類化学物質に該当しない場合、第五章で構造活性予測報告を提出できます。
 既存化学物質標準登録ツール 1.0.2版では、部分的なシート欄が修正されたため、
資料情報を入力する際にはツールの最新版を利用し、シート欄の違いにより、後に補
足する等の状況を避けるように注意が必要です。
 旧版(1.0.1版)の化学物質登録シート資料(.xml)があれば、直接、1.0.2版をイン
ポートし情報更新ができるため、改めてシートを構築する必要はありません。

※台湾行政院環境保護署 ニュース(中国語)
https://tcscachemreg.epa.gov.tw/Epareg/content/login/NewsDetail.aspx?enc=CCEECA216125445B33BB9F06C43FC9160168691BA564EB41

(記事(1)〜(3)は、ハニカム・テクノリサーチ社より情報提供いただきました。)

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【6】ベトナム 最新動向
(1)商工省化学品庁が「国家化学品インベントリ草案の物質情報の補足提出」に関
する通知を公表

 ベトナム商工省化学品庁(VINACHEMIA)は、「国家化学品データベース及び国家化
学品インベントリを構築する提案」を実施している過程で、企業が提出した物質収載
申請の収集、整理を行っています。2020年3月1日までに計36,777物質が整理され
ました。化学品庁は国家化学品データベースシステムで国家化学品インベントリの更
新ガイドラインを発表しています。 
 2020年5月30日まで、化学品庁は国家化学品データベースを通じて、引き続き企
業が提出する国家化学品インベントリへの収載申請を受理しました。申請対象は、ベ
トナム国内で化学品関連活動に従事し、国家化学品データベースシステムで登録済み
の企業です。申請物質情報は、化学品名称、CAS番号、安全データシート(MSDS)及
び化学品がベトナムで使用されたことを証明する書類(販売契約あるいはインボイス)です。

※化学品庁 通知(ベトナム語)
http://www.cuchoachat.gov.vn/default.aspx?page=news&do=detail&category_id=43&id=4419

(2)化学品取り扱い年次報告制度実施に関する通知

 2017年12月28日に商工省大臣が公布した32/2017/TT-BCT号通知の第9.1条規定
では、化学品取り扱い年次報告制度を下記のように規定しています。
a)毎年1月15日までに、工業化学品を取り扱う企業または個人は、通知の附属書5
 で規定されている見本「05a」にしたがい、前年度の化学品状況を整理して、所属する
 地方政府商工局(DOIT)及び商工省化学品庁(VINACHEMIA)に報告しなければならない。
b)国家化学品データベースシステムを整備後、a) の年次報告制度は国家化学品データ
 ベースシステムを通じて行われる。
 商工省第211/TB-BCT号通知(2018年8月2日)にしたがい、国家化学品データベ
ースシステムは2018年7月31日から正式に利用できるようになりました。企業が化
学品管理の関連規定を実施する際、このシステムでデータ/情報を検索することがで
き、同時に企業は、このシステムで化学品の環境への有害性及びリスクの制御計画の
策定、年次報告の提出もできるようになりました。したがって、今後全ての化学品取
り扱い企業は、国家化学品データベースシステムを通して2019年の年次報告を提出し
なければなりません。また、政府が2019年8月30日に発表した第71/2019/ND-CP号
議定(化学品及び工業爆発物の分野における行政処罰規定)の第28、29条の規定によ
って、年次報告を行わない企業及び個人は行政処罰を受ける可能性があります。化学
品庁は、化学品を取り扱う事業に従事しているにもかかわらず年次報告が未提出の企
業及び個人はただちに提出するよう要求しています。

※ベトナム国家化学品データベースシステム(ベトナム語)
http://chemicaldata.gov.vn/cms.xc

(記事(1)、(2)は、ハニカム・テクノリサーチ社より情報提供いただきました。)

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【7】タイ 最新動向
(1)「有害物質リスト(第6版) B.E. 2563」をWTOのサイトにて公告

 2020年4月1日に、有害物質リスト(第6版) B.E. 2563を世界貿易機関(WTO)の
サイトにて公告し、意見を募集しました。内容として、同リストの中でタイ農薬局所
管のリスト1.1のうち、5つの有害物質をタイプ4有害物質に変更し、2020年6月1
日から発効します。当該公告発効前に、当該タイプ4有害物質を取り扱う製造者、輸
入者、輸出者または所有者は、指定期間内に主管者の命令にしたがうことが求められ
ます。当該の5物質は以下のとおりです。

第53項のChlorpyrifos(CAS No.2921-88-2)
第54項のChlorpyrifos-methyl(CAS No.5598-13-0) 
第352項のParaquat(CAS No.4685-14-7)
第353項のParaquat dichloride(CAS No.1910-42-5) 
第354項のParaquat dichloride[bis (methyl sulfate)](CAS No.2074-50-2)

※世界貿易機関(WTO) 有害物質リスト(第6版) B.E. 2563(案)(タイ語)
https://members.wto.org/crnattachments/2020/TBT/THA/20_2298_00_x.pdf

(2)「工業省規制、かつ教育、試験、分析及び研究開発用途の有害物質が、有害物
質法B.E.2535の標準/プロセス及び条件の適用を免除 B.E...(草案)」の意見募集
を公告

 タイ工業省工場局(DIW)は2019年4月30日付けの政府官報にて「有害物質法」
(第4版) B.E.2562を正式公布しましたが、そのうち第12条では、「有害物質法」
B.E.2535の第44条を改訂し、次のように規定しました。
 「教育、試験、分析及び研究開発用途の有害物質について、有害物質法の全部または
一部の規定の適用免除は主務大臣の規定した標準/プロセス及び条件に従うこと。」
 上記のことから、「工業省告示B.E.2559:工業省規制、かつ分析及び研究開発用途
の有害物質について、有害物質法B.E.2535の適用を免除」は改訂後の法律にしたがい
廃止されます。

(草案の概要)
1.「工業省告示B.E.2559:工業省規制、かつ分析及び研究開発用途の有害物質につ
  いて、有害物質法B.E.2535の適用を免除」を廃止します。
2.教育、試験、分析及び研究開発用途の単一物質/混合物を輸出入及び所持し、かつ
  その数量が1kg未満の場合、「有害物質法B.E.2535」の下記の規定の適用を免除されます。
2.1.タイプ2有害物質:登録及び取扱申告を免除します。タイプ3有害物質:登
    録及び許可申請を免除します。
2.2.主務大臣が有害物質法第20条第1項(1/1)(2)、(3)に基づき公表した
    通知の遵守が免除されます。例えば、専門担当者の設置が不要等です。ただし、「工
    業省の有害物質の危険有害性分類と情報伝達システムの告示」及び輸出入業者/製造者
    がWoAo./AoKo.6の表に情報を記入し、実状を報告することは含まれません。
3.上記の有害物質の輸出入免除を申請したい事業者は、工場局又はオンラインシス
  テムに資料を提出し、フォームへの記入によって申請することが求められます。免除
  期限は免除の許可日から6ヶ月間、且つ免除は一回限りとなります。
  なお、意見募集は、2020年4月30日まででした。

※タイ工場局 草案(タイ語)
http://php.diw.go.th/rubfung/upload1/file1_109.pdf

(記事(1)、(2)は、ハニカム・テクノリサーチ社より情報提供いただきました。)

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【8】あとがき
 本年度第1号を配信させていただきました。本年度も隔月の配信とさせていただき
ますが、皆様に有用な情報をご提供できるよう努めてまいります。
 さて、本号では、欧州、ロシア、中国、韓国、台湾、ベトナム、タイの化学物質管
理の最新動向について特集いたしました。
 読者の皆さまより、記事内容に関するご意見、ご要望を募集しております。下記の
「お問い合わせ」のページからお寄せください。どうぞよろしくお願いいたします。
  http://chemical-net.env.go.jp/contact.html

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■本マガジンは、令和2年度環境省請負業務に基づき、一般社団法人海外環境協力
 センターが運営しております。
 一般社団法人海外環境協力センター(OECC)
  http://www.oecc.or.jp/
 環境省総合環境政策局環境保健部
  http://www.env.go.jp/chemi/index.html
 化学物質審査規制法ホームページ(環境省化学物質審査室)
  http://www.env.go.jp/chemi/kagaku/index.html
■原則として、隔月で配信を予定しています。
 メールの配信については、回線上の問題(メールの遅延、消失)等により
 届かなかった場合の再送は行いませんので、予めご承諾の上、ご利用ください。
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発行元:一般社団法人海外環境協力センター
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