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     化学物質国際対応ネットワークマガジン 第102号
          http://chemical-net.env.go.jp/
              2019/9/30 配信
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このメールマガジンは、化学物質国際対応ネットワークのウェブサイトから
配信登録をされた方を対象にお送りしています。

第102号は、以下の内容をお送りいたします。
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【1】アルゼンチン  最新動向Verisk 3E
【2】ブラジル    最新動向Verisk 3E
【3】エクアドル   最新動向Verisk 3E
【4】オーストラリア 最新動向Verisk 3E
【5】タイ  最新動向ハニカム・テクノリサーチ
【6】中国  最新動向ハニカム・テクノリサーチ
【7】台湾  最新動向ハニカム・テクノリサーチ
【8】環境省からのお知らせ環境省
【9】あとがきネットワーク事務局
───────────────────────────────────── 【1】アルゼンチン 最新動向 化学物質と製品の省庁間局を設立  2019年7月22日にアルゼンチンは、2019年政令504/2019を採択し、化学物質と製 品の省庁間局を設立しました(※1)。この政令により、アルゼンチンの国際環境 協定の執行機関として、環境・持続可能な開発の政府事務局が設立されました。化 学物質と製品の省庁間局の目的は、国際協定の実施に関連する政府の作業を調整し、 化学物質と製品の方針と行動の管理を調整することです。  省庁間局の主な役割としては、以下が挙げられます。  1. 化学物質と製品のライフサイクルを通じた管理において、国家政策の設計、実    施、実行を省庁間で調整した方法で作業する。     2. バーゼル条約、ストックホルム条約、ロッテルダム条約および水俣条約ならび    にその他の将来の条約の条文で規定された義務の効果的な履行を確保するため    に必要な行動を調整する。     3. 目標を明確にし、共同作業へのコミットメントを策定する。 (※1)アルゼンチン法律および公式通知(スペイン語) https://www.boletinoficial.gob.ar/detalleAviso/primera/211838/20190723 ───────────────────────────────────── 【2】ブラジル 最新動向 農薬に関する新規制枠組みを承認  2019年7月23日、ブラジルの国家衛生監督機関(ANVISA)は、農薬に関する新規 制の枠組みを承認しました(※2)。新規制では、国の評価基準と毒性分類システ ムを更新、改訂されます。  この枠組みでは、化学品の分類および表示に関する世界調和システム(GHS)の基 準に基づいて、環境や人の健康への危険性の特定を容易にする情報、警告語、ピク トグラムの使用を採用し、表示の大幅な変更がされています。この変更により、ブ ラジルの規制が欧州連合およびアジアと調和し、地元企業がこれらの市場で競争し やすくなります。  改訂および更新された評価基準と毒性分類システムは以下のとおりです。  ・Resolution RDC No. 294 of 29 July 2019   有害性評価、農薬、成分、木材防腐剤の分類と分析の規則     ・Resolution RDC No. 295 of 29 July 2019   残留農薬への人のばく露から生じる食事リスクを評価するための基準     ・Resolution RDC No. 296 of 29 July 2019   農薬および木材防腐剤のラベルおよびリーフレットの毒性情報の提供     ・Normative Instruction IN No. 34 of 29 July 2019   農薬として許可されていない成分のリスト:   アスベスト/トレモライト(CAS No. 77536-68-6)、ホルムアルデヒド(CAS No.   50-00-0)、石油ナフサ(CAS No. 64741-65-7)、石油ナフサ(CAS No. 64742-   82-1)、石油ナフサ(CAS No. 92045-53-9)、石油ナフサ(CAS No. 64742-48-   9)、石油ナフサ溶剤(CAS No. 64742-95-6)、n-ブタン(CAS No.106-97-8)、   ピリジン(CAS No. 68391-11-7) (※2)ブラジルANVISAの通知(ポルトガル語) http://portal.anvisa.gov.br/noticias?p_p_id=101_INSTANCE_FXrpx9qY7FbU&p_p_col_id=column-2&p_p_col_pos=1&p_p_col_count=2&_101_INSTANCE_FXrpx9qY7FbU_groupId=219201&_101_INSTANCE_FXrpx9qY7FbU_urlTitle=anvisa-aprova-novo-marco-regulatorio-para-agrotoxicos&_101_INSTANCE_FXrpx9qY7FbU_struts_action=%2Fasset_publisher%2Fview_content&_101_INSTANCE_FXrpx9qY7FbU_assetEntryId=5568958&_101_INSTANCE_FXrpx9qY7FbU_type=content ───────────────────────────────────── 【3】エクアドル 最新動向 化学製品の管理に関する規則を発行  2019年6月12日、エクアドルは、環境保護のための新しい制度的枠組みを確立す るための広範囲にわたる新しい環境規則を発行しました。大統領令第752号「環境の 組織法(Organic Code of the Environment)」では、化学製品の統合管理に関する 規則も定めています(※3)。  この規則の構成は以下のとおりです。  1. 制度的枠組み  2. 天然資源  3. 化学物質管理を含む環境品質  4. 気候変動  5. 沿岸の海洋地帯  セクション3では化学製品の統合管理に焦点が当てられ、純物質、混合物および さまざまなプロセス段階で製品または材料に含まれる化学物質の管理について記載 がされています。これは、化学物質管理システムを作成するためのエクアドルでの 新しい取り組みです。さらに、化学製品の供給者は、化学品の分類および表示に関 する世界調和システム(GHS)や該当する国内および国際規則に従って、スペイン語 で純物質、混合物または製品にラベルを付けるとともに、輸入者により提供される 情報を含む安全データシートを配布する必要があります。 (※3)エクアドル環境大臣通知(スペイン語) https://s3.amazonaws.com/lexis.news.storage/Mayo%202019/d_752-comprimido_reduce(2)_20190421231939.pdf ───────────────────────────────────── 【4】オーストラリア 最新動向 GHS移行案へのフィードバックに関するレポートを発行  2019年8月16日、オーストラリア労働安全局(SWA)は、同年7月の公開協議中に 受け取った、化学品の分類および表示に関する世界調和システム(GHS改訂第7版) を職場の有害化学物質に適用する提案に関するフィードバックについて、概要レポ ートを発行しました。  主な概要は以下のとおりです。  ・GHS改訂第7版移行のタイミングとプロセス   コメントで表された主な懸念は、企業への移行時間とコストに関するものでし   た。多くのアイデアが提案されましたが、ほとんどの利害関係者は少なくとも   2年間の移行期間を支持しています。開始日に関して、ほとんどの回答者は、   企業が関連費用を削減するため、2020年10月にEUが独自の移行を完了する前に、   オーストラリアが新版への移行を開始すべきだと述べました。     ・サプライチェーンに沿った移行措置と義務保有者への影響   GHS改訂第7版への変更をサポートするモデルWHS法の改正について、業界は、   「新しい要件を満たす必要なく、移行期間中に既存の製品を供給できるように   する」ことを望んでいます。一方、WHS規制当局は、このアプローチが管理上お   よび執行上の困難を引き起こす可能性があると述べて、意見が一致していませ   ん。   そのため、「移行的配置」に関連して3つのモデルが提案されています。これ   には、特に移行期間中に、新しいGHSフレームワークの実装が、製品の分類、ラ   ベル、およびSDSの更新における関連当事者の義務にどのように影響するかが含   まれます。   最初の提案では、移行期間中、GHS改訂第7版は輸入業者と製造業者にのみ適用   されるべきであることが示されました。この提案によると、すでにサプライチ   ェーンにある既存の製品やエンドユーザーに変更を加える必要はありません。   このアプローチは、2017年のGHS改訂第3版への移行の際にオーストラリアが適   用したアプローチに似ています。   次の提案は、新しいGHS要件が「新製品」に焦点を当てるべきである一方で、「   既存の製品」は「SDSの通常の5年間のレビューサイクルが終了するまでに」分   類に大幅な変更がある場合にのみ適用されます。   最後の提案である「相互に受け入れるアプローチ」は、古いバージョンが段階   的に廃止されるまでの特定の期間中、複数の既存のGHSバージョンの使用を許容   するものです。 (※4)オーストラリア労働安全局 Consultation Summary(英語) https://www.safeworkaustralia.gov.au/system/files/documents/1908/proposal-to-adopt-ghs7-consultation-summary.pdf ───────────────────────────────────── 【5】タイ 最新動向 (1)「化学物質法」草案の公表  2019年4月26日、現行の有害物質管理法を置き換える化学物質法の草案が公表さ れました。本法は、国際慣例に符合する化学品管理法として、公衆の健康と環境を 保護し、経済を持続的に発展させることを目的としています。現在、タイの化学品 管理は、有害物質に対する法規制のみとなっています。しかし、現行法は、公布さ れてから30年余りが経っており、現在の管理ニーズに合わず、実施において新たな 状況、新たな問題が出てきたことから、「化学物質法」が起草されました。化学物 質法の草案は全98条、通則、暫定規定および4章の条項から構成されます。  以下のとおり、意見が募集されています。(※5)  1回目の意見募集期間は2019年4月26日から、2019年6月7日まで。  2回目の意見募集期間は2019年9月6日から、2019年10月18日まで。 (※5)意見募集に関して (タイ語) 1回目:http://thaiipcs.fda.moph.go.th/NewsCalendar/DetailNews/17 2回目:http://thaiipcs.fda.moph.go.th/NewsCalendar/DetailNews/19 (2)食品医薬品局 「食品医薬品局が規制する有害物質危害性分類および情報伝達システムB.E.2558」 における混合物の猶予期限の公告  2015年に公告された「食品医薬品局が規制する有害物質危険有害性分類および情 報伝達システムB.E.2558」では、有害物質となる混合物(公共衛生用途製品に限る) を生産・輸入する事業者は、本公告の発効日(2015年3月19日)から5年以内に、 危険有害性の分類、SDSの作成、ラベル貼付を完了させなければならないとされまし た。現在、その期限に近づいているため、2019年8月14日、タイ食品医薬品局は本 公告を発表し、関連企業に対し、2020年3月19日までに公告の規定を満たすよう求 めました。  危険有害性の分類、SDSの作成、ラベル貼付に関して、工業省の公告「有害物質の 危険有害性分類と情報伝達システムB.E.2555」の付属書に従うこと、また、ラベル の表示様式は「食品医薬品局が規制する有害物質危険有害性分類および情報伝達シ ステムB.E.2558」の公告に従うことが示されています。遵守しない場合、法律の規 定に従い処罰されます。(※6) (※6)食品医薬品局(タイ語) http://www.fda.moph.go.th/sites/Hazardous/Shared%20Documents/%E0%B8%81%E0%B8%A5%E0%B8%B8%E0%B9%88%E0%B8%A1%E0%B8%81%E0%B8%B3%E0%B8%AB%E0%B8%99%E0%B8%94%E0%B8%A1%E0%B8%B2%E0%B8%95%E0%B8%A3%E0%B8%90%E0%B8%B2%E0%B8%99%E0%B8%A7%E0%B8%B1%E0%B8%95%E0%B8%96%E0%B8%B8%E0%B8%AD%E0%B8%B1%E0%B8%99%E0%B8%95%E0%B8%A3%E0%B8%B2%E0%B8%A2/%E0%B9%81%E0%B8%88%E0%B9%89%E0%B8%87%E0%B9%80%E0%B8%95%E0%B8%B7%E0%B8%AD%E0%B8%99-GHS-%E0%B8%84%E0%B8%A3%E0%B8%B1%E0%B9%89%E0%B8%87%E0%B8%97%E0%B8%B5%E0%B9%882.pdf (3)公衆衛生省 「食品医薬品局が規制するタイプ1の有害物質に関する実施状況の通報公告B.E.2562」の公告  2019年8月19日、公衆衛生省は「食品医薬品局が規制するタイプ1の有害物質に 関する実際状況の通報広告B.E.2562」を公告しました。今回の公告対象は食品医薬 品局が規制する公衆衛生用途の製品となっています。  要点は以下のとおりです。  1. タイプ1の有害物質を製造・輸入する場合、当該有害物質の製造者や輸入者は、    本公告の附属資料WoAo./SorTor.5の表に従い実施状況を報告する。     2. 報告したタイプ1の有害物質の実施状況を変更する場合、その製造者や輸入者    は変更後30日以内に、本公告の附属資料WoAo./SorTor.16の表に従い補足申請    を行う。ただし、変更内容が「国内用商品名」、「有害物質(有効成分)」お    よび「有害物質の属性」であれば補足申請は許されず、WoAo./SorTor.5の表    に従い改めて申請する。     3. バンコク地域で製造または保管(貯蔵)されている場合、報告用の資料を食品    医薬品局の窓口に直接提出することができる。タイ国の他の地域で製造または    保管(貯蔵)されている場合、資料は当該地域の公共衛生部門に提出、もしく    は食品医薬品局のネットシステムを通じて提出する。  本公告は2020年2月15日から正式発効となります。同時に、「食品医薬品局が規 制するタイプ1の有害物質に関する実施状況の通報公告B.E.2549」は無効になりま す。 (※7)B.E.2562の公告(タイ語) http://www.fda.moph.go.th/sites/Hazardous/SitePages/Content.aspx?IDitem=117 ───────────────────────────────────── 【6】中国 最新動向 (1)交通運輸部・生態環境部・応急管理部・工業情報化部 「内陸河川運送禁止危険化学品目録(2019版)」の正式公告  2019年7月5日、交通運輸部、生態環境部、応急管理部、工業情報化部は共同で 「内陸河川運送禁止危険化学品目録(2019版)」を正式に公告しました。この目録 は2015年に公表された試行版「内陸河川運送禁止危険化学品目録(2015版)」(試 行)より、以下のとおり変更されました。  1. 危険化学品を二種類に分けた。    内陸河川で全面的に運送禁止の危険化学品(228種)。    内陸河川でばら積み運送禁止の危険化学品(85種)。     2. 内陸河川で全面的に運送禁止の危険化学品に、5種の危険化学品を追加した。    3. “危険化学品目録番号”と“正確な中文運送名称”の2つの欄を追加した。  同時に「内陸河川運送禁止危険化学品目録(2015版)」(試行)は廃止になります。 (※8)「内陸河川運送禁止危険化学品目録(2019版)」の正式公布(中国語) http://xxgk.mot.gov.cn/jigou/syj/201907/t20190705_3221562.html (2)公安部 「易制爆危険化学品治安管理弁法」の正式公告  2019年7月6日、公安部は正式に「易制爆危険化学品治安管理弁法」を公告しま した。2019年1月20日に公表した意見募集稿と比べ、内容の変更はほとんど無いも のの、処罰の条項のみ若干変更されました。  本法規は2019年8月10日から施行されました。 (※9)公安部(中国語) http://www.mps.gov.cn/n6557558/c6622046/content.html (3)生態環境部 「新規化学物質環境管理弁法(改正意見募集稿)」に関する意見募集  2019年7月11日、生態環境部は、新規化学物質環境管理制度を更に整備するため、 「新規化学物質環境管理弁法」(環境保護部令第7号)」を修正し、「新規化学物 質環境管理弁法(改正意見募集稿)」として公表し、意見を募集しました。意見募 集は2019年8月16日に締め切られましたが、意見募集稿は生態環境部のウェブサイ トより閲覧できます。(※10) (※10)生態環境部(中国語) http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk06/201907/t20190711_709145.html (4)生態環境部 「有毒有害水汚染名録(第一組)」の公布  2019年7月24日、生態環境部は「有毒有害水汚染目録(第一組)」を公告しまし た。この目録には汚染物の類別10種類が記載されています。  以前公表された「有毒有害水汚染目録(第一組)」募集意見稿を経て「有毒有害 水汚染目録」に収載された汚染物質について、汚染排出口と周辺の環境モニタリン グ、環境リスク評価および情報公開等措置を通して、有毒有害物質の水環境への排 出を削減し、リスク管理を実行することを目的としています。(※11) (※11)生態環境部(中国語) http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk01/201907/t20190729_712633.html (5)生態環境部 2019年新規化学物質環境管理のセミナー開催  2019年9月17日~19日、生態環境部固体廃棄物と化学品管理技術センターは、新 しい形態での新規化学物質環境管理法規政策を周知し、関連企業、協会、機構が行 う新規化学物質環境管理申告と「目録」の増補作業を指導、サポートするため、新 規化学物質環境管理セミナーを開催しました。(※12)  1. 日時と場所    時間: 2019年9月17日~19日    場所:山東银座泉城大酒店     2. 対象:    新規化学物質の製造・輸入および使用に関連する業界・企業職員、新規化学物    質申告・コンサル・試験研究等に関連する組織の職員、業界団体とその他関連    機構および個人。  3. 内容:    新規化学物質環境管理の関連法規政策の解説、「中国既存化学物質目録」の増    補申告に関する指導、新規化学物質環境管理申告の関連政策および技術要件に    関する詳細な解説。 (※12)生態環境部(中国語) http://www.mepscc.cn/zhxx/tzgg/201908/t20190812_714072.shtml (6)応急管理部 「化学工業団地安全リスク検査管理ガイドライン(試行)」と「危険化学品企業の 潜在的安全リスク検査管理ガイドライン」の公布  2019年8月16日、応急管理部は、江蘇省響水県で発生した“3・21”特別重大爆 発事故の教訓を踏まえ、「化学工業団地安全リスク検査管理ガイドライン(試行)」 と「危険化学品企業の潜在的安全リスク検査管理ガイドライン」を公布しました。 主な内容は下記のとおりです。(※13)  1. 「化学工業団地安全リスク検査管理ガイドライン(試行)」   ・工業団地の設立、場所選定計画、参入および撤退、一体化した安全管理なら    びに応急救援計画等、多方面より着手し、化学工業団地の安全リスク検査管    理の原則および管理検査表を策定した。   ・化学工業団地の安全リスク検査管理検査表の内容に応じて、化学工業団地の    評価を行う。化学工業団地をA類(高い安全リスク)― D類(より低い安全リ    スク)の4類に分ける。      2. 「危険化学品企業の潜在的安全リスク検査管理ガイドライン」   ・危険化学品企業の潜在的安全リスク検査の方法および頻度を規定した。   ・危険化学品企業潜在的安全リスク検査表を策定し、且つ相応の検査根拠を提    供した。   ・検査表には、安全基礎管理潜在的安全リスク検査、施設全体の設計や図面の    潜在的安全リスク検査、応急および消防の潜在的安全リスク検査、重点危険    化学品特殊規制の潜在的リスク検査等の9項目を含む。 (※13)応急管理部(中国語) http://www.mem.gov.cn/gk/tzgg/tz/201908/t20190816_335667.shtml ───────────────────────────────────── 【7】台湾 最新動向 (1)台湾毒物局 補正期限延長のオンライン申請機能追加に関する通知  台湾毒物局は、2019年7月2日より、「新規化学物質登録」もしくは「低懸念ポ リマー事前確認」の申請に補正または修正が必要な際、科学的または技術的理由に より30営業日以内に補正・修正が完了できない場合、化学物質登録プラットフォー ムにおいて補正期限延長のオンライン申請を行い、主管機関に報告して許可が得ら れれば、補正または修正期限を延長することができる旨を通知しました。(※14)  当該機能の追加により、事業者に向けて更に便利な申請手段を提供し、企業およ び行政による対応コストを効果的に削減することが期待されます。 (※14)台湾毒物局(中国語)※トップページNEWS欄の「108-07-02」をご参照ください。 https://tcscachemreg.epa.gov.tw/Epareg/content/masterpage/index.aspx (2)行政院環境保護署 「毒性化学物質およびその運用管理事項」の一部改正の公告  2019年7月5日、行政院環境保護署は「毒性化学物質およびその運用管理事項」の 一部改正を公告しました。改正要点は下記のとおりで、即日発効されました。(※15)  1. 高压水銀ランプ、スイッチおよび継電器、気圧計、湿度計、血圧計と他の完成    品を本法の規制免除対象に追加した。  2. 毒性化学物質取扱禁止事項一覧表を公告した。  3. 毒性化学物質使用用途一覧表を公告した。 (※15)行政院環境保護署(中国語) https://gazette.nat.gov.tw/egFront/detail.do?metaid=108386&log=detailLog (3)労働部職業安全衛生署安全衛生技術センター 「SDS内容非開示申請技術ガイダンス(微修正版)」の公布  2019年7月5日、労働部職業安全衛生署安全衛生技術センターのGHSウェブサイト に「SDS内容非開示申請技術ガイダンス(微修正版)」が掲載されました。2018年11 月版からの変更点は以下のとおりです。(※16)  1. 「申請作業規定および要件の(二)表」の記入要件として、危害性証明資料に    ついて試験方法、試験動物数量および簡潔な関連試験結果の説明が追加された。  2. 附属書二「危険有害性分類の説明および証明」の参考例の概要ならびに説明内    容が詳しくなった。危害の各項目に、試験方法、試験動物数量、試験過程で発    現した具体的な症状、参考資料のウェブサイトなどの説明が追記された。 (※16)労働部職業安全衛生署安全衛生技術センター(中国語) https://ghs.osha.gov.tw/CHT/intro/SDSDownload.aspx (4)行政院環境保護署 「毒性化学物質取扱いおよび放出量記録管理弁法」改正草案の公告  2019年8月8日、行政院環境保護署は「毒性化学物質取扱いおよび放出量記録管 理弁法」の改正草案を公告しました。現行の「毒性および懸念化学物質管理法」で は、懸念化学物質の指定・取扱いが定められており、取扱者は、記録を作成し定期 的に申告しなくてはなりません。また、当該記録は、審査に備えるため、適切に保 存する必要があります。改正草案では、懸念化学物質取扱記録の作成ならびに申請 などの関連事項の規範を本弁法に組み込み、また、名称を「毒性および懸念化学物 質取扱および放出量記録管理弁法」に改めました。(※17)  改正された内容は以下のとおりです。  1. 本法の改正に合わせて懸念化学物質の管理を新たに追加した。  2. 毒性および懸念化学物質取扱記録について、作成すべき内容を明文化した。  3. 取扱量に変更のない場合、月ごとに申告しなくても良いとの規定を削除し、取    扱量がゼロである場合の申告規定を新規追加した。また、懸念化学物質の申告    頻度は、公告に準ずるものとした。  4. 毒性化学物質放出量記録および申告を行うべきボーダーラインに関する規定に    ついて別途条文を制定し、規範化した。 (※17)行政院環境保護署(中国語) https://gazette.nat.gov.tw/egFront/detail.do?metaid=109237&log=detailLog (5)行政院環境保護署 「第四類毒性化学物質認可管理弁法」廃止を予定  2019年8月8日、行政院環境保護署は、現行の「第四類毒性化学物質認可管理弁 法」を廃止予定である旨を公告しました。現行法で規定されている認可文書の申請、 審査の手順、認可の発行(更新、再発行)、有効期限、変更、期限延長、取り下げ、 廃止またはその他遵守すべき事項などに関する規定が「毒性化学物質許可登記認許 可管理弁法」改正草案に組み込まれたことによるものです。(※18) (※18)行政院環境保護署(中国語) https://gazette.nat.gov.tw/egFront/detail.do?metaid=109238&log=detailLog (6)行政院環境保護署 「毒性化学物質許可登記認可管理弁法」改正草案の公告  2019年8月8日、行政院環境保護署は「毒性化学物質許可登記認可管理弁法」の 改正草案を策定し、名称を「毒性および懸念化学物質許可登記認可管理弁法」に変 更する旨を公告しました。改正要点は下記のとおりです。(※19)  1. 毒性および懸念化学物質の取扱者は、運用所在地の直轄市、県(市)主管機関    に許可証、登記文書または許可文書の発行を申請しなくてはならない。ただし、    保管(貯蔵)登記文書または許可文書を取得しない限り、関連の許可は申請で    きない。     2. 第一類から第三類毒性化学物質を除き、第四類毒性化学物質および危険有害性    を有する懸念化学物質が一定の数量に達した場合、当該保管(貯蔵)場所は都    市計画住宅区域または商業地域に設置してはならない。     3. 運用場所を変更する場合、改めて許可証、登記文書または許可文書を申請しな    くてはならない。     4. 直轄市、県(市)主管機関は、取扱物質ごとの審査を行ってから、物質ごとに    許可証、登記文書または許可文書を発行する。また、証明書の記載事項につい    て修正した。     5. 直轄市、県(市)主管機関は、廃棄声明書を許可した際、他の直轄市、県(市)    主管機関へも通知しなくてはならない。     6. 第一類から第三類毒性化学物質を輸出するにあたり、ロットごとに輸出登記お    よび送り状を添付しなくてはならない。第四類毒性化学物質および懸念化学物    質の輸入にあたっては、許可文書の内容に従わなくてはならない。 (※19)行政院環境保護署(中国語) https://gazette.nat.gov.tw/egFront/detail.do?metaid=109242&log=detailLog (7)行政院環境保護署 「毒性化学物質表示および安全データシート(SDS)管理弁法」改正草案の公告  2019年8月15日、行政院環境保護署は、「毒性化学物質表示および安全データシ ート管理弁法」の改正草案を策定し、名称を「毒性化学物質および懸念化学物質表 示および安全データシート管理弁法」に変更する旨を公告しました。毒性化学物質 または懸念化学物質のラベル表示ならびに安全データシートに含むべき内容を考慮 し、化学品の分類および表示に関する世界調和システム(国連GHS)との調和を目的 として本弁法に組み込み規範化したものです。改正要点は下記のとおりです。(※2 0)  1. 容器または包装上にラベル表示の貼付が困難な場合、代替できる表示方法を新    規追加した。     2. 懸念化学物質の作業場所に掲示板を設置し、危険有害性を示すピクトグラム、    名称、危険有害性成分または注意書きなどを表示しなくてはならないことを追    加した。また、危険有害性を有する懸念化学物質は、危害警告情報および危害    防止措置を別途表示しなくてはならない。     3. 毒性および懸念化学物質の濃度は異なるが、当該危険有害性成分、用途ならび    に危険有害性が同じである場合、既存の安全データシートをそのまま利用して    もよいことを追加した。     4. 危険有害性情報の充分な理解を確保するため、ラベル表示および安全データシ    ートは主に中国語で記載しなければならず、必要な場合は英語表記で補完する    規定を追加した。     5. ラベル表示と安全データシートの改訂に対応するため、一年の施行猶予期間を    与える。 (※20)行政院環境保護署(中国語) https://gazette.nat.gov.tw/egFront/detail.do?metaid=109239&log=detailLog (8)台湾安全衛生技術センター SDS CBI申請の非開示項目の変更に関する通知  2019年8月21日、台湾安全衛生技術センターは、SDS CBI申請が承認済みの事業者 (海外企業の場合、台湾内の代理人に通知)に向け、申請済みの非開示項目の変更 に注意するよう、メールにて通知しました。  「危害性化学品表示および周知規則」の改正により、CAS No.がSDS第3部の記載 必須項目として追加されました。それに伴い、CAS No.を非開示にしたい場合も申請 が必要となりました。規則改正前に承認済みの事案で非開示申請項目にCAS No.を含 まなかったが、今後もCAS No.を非開示対象としたい場合、プラットフォーム上で非 開示申請項目に「CAS No.の非開示」を追加して「変更申請」を提出しなければなり ません。  当局のメール通知によると、変更申請を提出し、当局の審査後、「変更成功」の 通知が送付されます。遅くとも今年末までに、職業安全衛生署による処理が完了予 定です。また、改正後の規則によると、SDSのCAS No.記載は、2020年1月1日から 義務化されます。 ───────────────────────────────────── 【8】環境省からのお知らせ ◆◆日中韓における化学物質管理政策最新動向セミナー開催案内◆◆  化学物質国際対応ネットワークでは、第13回日中韓化学物質管理政策対話の開催 に伴い、日中韓における化学物質管理政策最新動向セミナーを開催することになり ましたので、ご案内致します。  本セミナーでは、日中韓の3カ国の行政官による各国の化学物質管理政策、法令・ 運用の最新情報についての講演と質疑応答を予定しています。 日時:令和元年10月30日(水)9:30-12:15(9:00から受付開始) 場所:ソラリア西鉄ホテル福岡 8F    〒810-0001 福岡市中央区天神2-2-43 参加費:無料 定員:300名(定員を超える申し込みがあった場合は抽選) 申込締切:令和元年10月7日(月)15時必着 参加をご希望の方は、必ず以下のページからご登録ください。 https://a10.hm-f.jp/index.php?action=R1&a=436&g=56&f=111 (参考)環境省ホームページ http://www.env.go.jp/press/107218.html ───────────────────────────────────── 【9】あとがき  本号では、アルゼンチン、ブラジル、エクアドル、オーストラリア、タイ、中国 そして台湾の最新動向について特集いたしました。  読者の皆さまより、記事内容に関するご意見、ご要望を募集しております。下記の 「お問い合わせ」のページからお寄せください。  どうぞよろしくお願いいたします。 http://chemical-net.env.go.jp/contact.html ───────────────────────────────────── ■本マガジンは、平成31年度環境省請負業務に基づき、一般社団法人海外環境協力  センターが運営しております。  一般社団法人海外環境協力センター(OECC)   →http://www.oecc.or.jp/  環境省総合環境政策局環境保健部   →http://www.env.go.jp/chemi/index.html  化学物質審査規制法ホームページ(環境省化学物質審査室)   →http://www.env.go.jp/chemi/kagaku/index.html ■原則として、隔月で配信を予定しています。  メールの配信については、回線上の問題(メールの遅延、消失)等により  届かなかった場合の再送は行いませんので、予めご承諾の上、ご利用ください。 ■化学物質国際対応ネットワークマガジンバックナンバーは、下記ウェブサイトを  御覧ください。   →http://chemical-net.env.go.jp/mailmg_bn.html ■本メールマガジンの配信停止・配信先e-mailアドレスの変更及びご意見・ご要望  等は、以下のウェブサイトよりご連絡ください。   →http://chemical-net.env.go.jp/contact.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行元:一般社団法人海外環境協力センター ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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