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メールマガジン

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     化学物質国際対応ネットワークマガジン 第103号
          http://chemical-net.env.go.jp/
              2019/12/17 配信
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このメールマガジンは、化学物質国際対応ネットワークのウェブサイトから
配信登録をされた方を対象にお送りしています。

第103号は、以下の内容をお送りいたします。
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【1】アルゼンチン   最新動向Verisk 3E
【2】ロシア      最新動向Verisk 3E
【3】欧州       最新動向Verisk 3E
【4】ニュージーランド 最新動向Verisk 3E
【5】ベトナム 最新動向ハニカム・テクノリサーチ
【6】タイ   最新動向ハニカム・テクノリサーチ
【7】中国   最新動向ハニカム・テクノリサーチ
【8】台湾   最新動向ハニカム・テクノリサーチ
【9】あとがきネットワーク事務局
───────────────────────────────────── 【1】アルゼンチン 最新動向 発がん性物質および薬剤の監視と管理システムを確立  2019年10月19日、アルゼンチン労働監督庁(SRT)は、発がん性物質および薬剤の 監視と管理システムを作成するために、決議No.81 / 2019を発行しました(※1)。  この目的は、1996年 第24557号の職場のリスクを軽減、「労働リスクに関する法 律」に基づく職場で病気または負傷した従業員を補償するシステム、そして発がん 性物質と薬剤の登録および報告システムを統合することにあります。健康に有害と 考えられる化学物質と薬剤を製造、輸入、使用、仲介又は譲渡等する雇用主に義務 が課せられます。  決議には、附属書Iとして発がん性物質と薬剤のリストも収載されています。この リストは、2009年5月11日の決議SRT No. 463の附属書IフォームAに含まれる発がん 性物質と薬剤リストを改訂したものです。 (※1)労働監督庁の通知 (スペイン語) https://www.boletinoficial.gob.ar/detalleAviso/primera/218570/20191010 ───────────────────────────────────── 【2】ロシア 最新動向 新しい安全パスポート(安全データシート;SDS)標準と化学品分類基準を採用  2019年9月下旬、ロシア連邦技術規則・計量庁(Rosstandard)は、GOST R 58475- 2019化学製品安全パスポート一般要求要件(※2)とGOST R 58473-2019化学物質の 分類一般要求要件(※3)を公開しました。  このGOST R 58475-2019規格は、指定された政府機関による化学製品に係る安全パ スポートの国家評価の要件を設定するものです。安全パスポートには、「情報リス ト」という追加セクション1つを含む、16セクションあります。10%を超える濃度 の化学製品の全成分、および表1に収載された成分に該当する濃度の化学物質は、 安全パスポートに記載する必要があります。表1の化学物質には、変異原クラス1 および2、発がん物質、そして生殖系などに影響を与える化学物質が含まれます。 特定の国連GHSの版については言及されていません。2022年6月1日に施行される予 定です。  またGOST R 58473-2019規格は、化学物質をその種類と危険レベルに応じて危険カ テゴリに分類しています。この規格も特定の国連GHSの版については言及していませ ん。2022年6月1日に施行される予定です。  ・危険な物理化学的特性を持つ化学物質:   爆発性化学物質、可燃性ガス、エアロゾル、圧力下の溶解圧縮液化ガス、可燃   性液体、可燃性固体、自発的に分解する化学物質、自然発火性化学物質、自己   発熱化学物質、水反応可燃性化学物質、酸化性化学物質、有機過酸化物、腐食   性化学物質、鈍性化爆発物     ・人体に有害な化学物質:   生物に対して急性毒性のある化学物質、皮膚の損傷(壊死)/刺激を引き起こ   す化学物質、深刻な眼の損傷/刺激を引き起こす化学物質、感作性物質、変異   原性物質、発がん性物質、生殖に影響を与える化学物質、特定標的臓器(単回   および反復)、誤えん有害性     ・危険な物理化学的特性を持つ化学物質:   オゾン層破壊化学物質、急性/慢性水生毒性のある化学物質    (※2)GOST R 58475-2019化学製品安全パスポート一般要求要件 (ロシア語) http://protect.gost.ru/document1.aspx?control=31&baseC=6&page=3&month=9&year=2019&search=&id=233690 (※3)GOST R 58473-2019化学物質の分類一般要求要件 (ロシア語) http://protect.gost.ru/document1.aspx?control=31&baseC=6&page=3&month=9&year=2019&search=&id=233689 ───────────────────────────────────── 【3】欧州 最新動向 CLP規則の第15次ATPをWTOに通知  2019年11月4日、欧州連合は世界貿易機関(WTO)に、物質および混合物の分類、 ラベル表示、包装に関する規制1272/2008 / EC(CLP規則)に対する第15次技術的進 歩(ATP)のドラフト版を提出しました(※4)。  貿易の技術的障害に関する協定(TBT協定)に基づいてWTOに提出されたATPのドラ フトは、CLP規則の附属書VI表3の調和分類およびラベル表示の要素を含む物質リス トの修正を含んでいます。  具体的には、37のエントリが追加され、2つのエントリが削除され、23の既存のエ ントリが修正されます。また、法律の透明性と確実性のために、付録VIのいくつか のNoteが修正されています。 (※4)WTOへの通知文書 (英語) https://docsonline.wto.org/dol2fe/Pages/SS/directdoc.aspx?filename=q:/G/TBTN19/EU689.pdf ───────────────────────────────────── 【4】ニュージーランド 最新動向 GHS改訂第7版の採用に関する協議文書を発行  2019年10月29日、ニュージーランド環境保護庁(EPA)は、「化学品の分類および 表示に関する世界調和システム(GHS)」の改訂第7版への移行案に関するフィード バックを求める協議文書を公開しました(※5)。  「化学品の分類および表示に関する世界調和システム、改訂第7版(2017)の実 装」と題した文書は、発表とともにニュージーランドEPAウェブサイトに公開されま した。EPA通知に基づきSDS、ラベル表示および包装義務準拠には2年間の移行期間 を含めることが提案されています。この提案に基づくその他の重要な変更には以下 内容が含まれます。  1. 現在の有害物質および新生物法(HSNO法)の分類フレームワークおよび承認番    号の廃止  2. 新しいEPAの有害物質(分類)通知の発行  3. 最低危険有害性通知の取消し  4. 「ビルディングブロック」の適用    ニュージーランドは、次のハザードカテゴリを除き、第7改訂版のすべての    ビルディングブロックを採用します。    ・急性毒性区分5(HSNO 6.1E)    ・皮膚刺激区分3(HSNO 6.3B)    ・誤えん有害性区分2 (※5)EPAの通知 (英語) https://www.epa.govt.nz/public-consultations/open-consultations/proposal-to-change-the-classification-system-for-hazardous-substances-in-new-zealand/ ───────────────────────────────────── 【5】ベトナム 最新動向 「71/2019/ND-CP:工業爆発物及び化学品分野に関する行政上の義務違反に対する罰 則を定める政令」の公布  2019年8月30日にベトナム政府は、工業爆発物及び化学品分野に関する行政処罰 規定を公布しました。この規定は、2013年に公布した163/2013/ND-CP(化学品、肥 料、産業用火薬類に関する行政上の義務違反に対する罰則を定める政令)および20 16年に公布した115/2016/ND-CP(163/2013/ND-CPの改正法)を置き換えるものです。  各種工業化学品、工業爆発物、殺菌および殺虫用化学品・製剤の製造、経営、輸 出入、使用、貯蔵、保管、包装、運送、報告など各段階における罰則規定、そして 改善措置が詳細に規定されました。そのうち、SDSに関する違法行為に対する課徴金 は、最高額20.000.000ベトナムドンが科せられます。申告が義務付けられる化学品 の申告に関する違法行為については、最高20.000.000ベトナムドンが科せられます。 同時に、ベトナム各部門の処罰権利および罰則課徴金の最高額が規定されました。  この法は、2019年10月15日より発効しました。 (※6)工業爆発物及び化学品分野に関する行政上の義務違反に対する罰則を定める政令 (ベトナム語) http://vanban.chinhphu.vn/portal/page/portal/chinhphu/hethongvanban?class_id=1&_page=1&mode=detail&document_id=197747 ───────────────────────────────────── 【6】タイ 最新動向 (1)食品医薬品局 「化学品法(草案)」第2版への意見募集  2019年9月6日から10月18日にかけて、食品医薬品局 国家化学品政策発展センタ ー(IPCS)は、「化学品法(草案)」の意見を募集しました。今年4月26日には一 回目の意見聴取会が開催されました。第1版からの補足と変更点は以下のとおりで す。  1. 今回公表の化学品法(草案)第2版は合計で100条となり、第1版草案より2    条増えたが、目次は第1版草案と一致する。     2. 通則(第1-6条):第1版の「混合物」およびその定義を「混合物または化    学品」に修正し、「製品」およびその定義を削除した。    3. 第一章 委員会(第7-30条):第1版より4条追加した。委員会の設立や由    来を修正し、委員会の権限と義務を追加した。  4. 第二章 化学品管理プロセスと手順(第31-70条):第1版草案より以下2条    を追加した。    (ア)海外の化学品製造者は、化学品をタイへ輸入したい場合、代理人を立       て業務代理を行うことができる。代理人はタイ国内に事務所がある現       地法人であり、且つ授権を得た代理人でなければならない。    (イ)化学品を輸入、製造、通過、輸出後再輸入、所持、輸送、販売、使用       する事業者に化学品の偽造行為が発見された場合、主管担当者は直ち       に当該化学品を処分するよう事業者に命じる権利がある。ただし、当       該化学品の資料を許可された資料に基づき修正すれば、偽造行為とは       見なされず、輸出することができる。  5. 第三章 化学品管理面の推進措置(第71-74条):化学品データセンターの運    営について補足・修正した。  6. 第四章 責任と義務(第75-96条):第1版にあった化学品販売者と使用者の    責任と処罰に関する5条を取消した。本法の違反により罰され、同じ違法行為    の再発となった場合、裁判所は処罰を1.5倍にすることができる。 (※7)食品医薬品局 国家化学品政策発展センター(IPCS) (タイ語) http://thaiipcs.fda.moph.go.th/NewsCalendar/DetailNews/19 (2)政府官報 「有害物質リスト(第5版)B.E.2562」の正式発効  2019年10月16日、当該リストは政府官報で正式に公表され、10月17日から正式発 効となりました。各部門が規制する有害物質のリストは官報サイトに添付されたフ ァイルに示されています。(当局公表の内容は増補内容のみで、全体的な第5版リ ストではありません。)  リストの内容は今年6月にWTOへ通報したリスト草案と同一内容です。 (※8)「有害物質リスト(第5版)B.E.2562」の正式発効 (タイ語) http://www.ratchakitcha.soc.go.th/DATA/PDF/2562/E/257/T_0014.PDF (3)タイ農業局 「有害物質リスト草案(第6版)B.E.2562」への意見募集  2019年10月29日から11月8日まで、タイ農業局(DOA)は、「有害物質リスト草案 (第6版)B.E.2562」への意見を募集しました。現行のリストと比較し、下記の変 更点が挙げられています。  1. 農薬局が規制するリスト1.1のうち、14有害物質をタイプ4有害物質に変更す    る。  2. 本公告の発効前に上記タイプ4有害物質の製造者、輸出者又は所持者は、本公    告発効日から30日以内に、主管者の命令に従うこと(製造、輸入、輸出、所持    は禁止される)。  3. 本公告は政府官報に公表され、今年12月1日から発効することが求められる。 ───────────────────────────────────── 【7】中国 最新動向 (1)国家衛生健康委員会 強制性国家職業衛生標準「GBZ 2.1—2019 作業場所有害要素職業ばく露限界値 第1部分:化学有害要素」の公布  2019年8月27日、国家衛生健康委員会は、新版の「GBZ 2.1—2019 作業場所有害 要素職業ばく露限界値 第1部分:化学有害要素」を公布しました。この標準は、 GBZ 2.1—2007の代替標準となります。主な変更点は以下のとおりです。2020年4月 1日から正式に施行されます。  1. peak exposuresの概念を導入し、excursion limitsから代替。  2. 近年、研究や修正が行われた28種類の化学有害要素の職業ばく露限界値をまと    めて追加した。  3. 8つの化学物質の中国語あるいは英語名称および8つのCAS番号を修正した。  4. 16物質の感作性表記、4物質の皮膚表記、14物質の発がん性表記を追加し、7    物質の発がん性表記を修正した。  5. 一酸化窒素のばく露限界値を二酸化窒素のばく露限界値に組み込んだ。  6. ばく露限界値を定める際、根拠となる健康影響事項を明確に示した。  7. 第4章「衛生要求」に、28種類の職業ばく露に関する生物限界値(生物モニタ    リング測定指標および接触ばく露限界値)を追加。  8. 監視測定方法の関連要求を更に整備した。総粉塵のPC-TWA、粉塵の吸入ばく露    PC-TWAがそれぞれ定められている場合、吸入ばく露におけるTWAを優先的に測    定するという規定を明確化した。 (※9)国家衛生健康委員会 (中国語) http://www.nhc.gov.cn/fzs/s7852d/201909/7abe11973e2149678e4419f36298a89a.shtml (2)生態環境部・衛生健康委員会 「化学物質環境リスク評価及び管理条例」、「新化学物質環境管理弁法(改訂版)」の WTOに通達  2019年9月2日、生態環境部と衛生健康委員会は、「化学物質環境リスク評価及 び管理条例」および「新化学物質環境管理弁法(改訂版)」について、WTOサイトで 通達を行い、11月1日まで意見が募集されました。 (※10)WTO (英語) https://docs.wto.org/dol2fe/Pages/FE_Search/FE_S_S006.aspx?Language=ENGLISH&SourcePage=FE_S_S002&Context=RD&PostingDateFrom=02%2f09%2f2019&PostingDateTo=02%2f09%2f2019&IsEnglishSelected=True&IsFrenchSelected=False&IsSpanishSelected=False&IsAllLanguageSelected=False&FullTextHash=371857150&languageUIChanged=true (3)生態環境部・衛生健康委員会 「化学物質環境リスク評価技術手法の枠組みガイダンス(試行)」の公告に関する通知  2019年9月3日、生態環境部と衛生健康委員会は「化学物質環境リスク評価技術 手法の枠組みガイダンス(試行)」を公表しました。このガイダンスは、化学物質 の環境管理を強化し、健全な化学物質の環境リスク評価技術方法体系を構築し、化 学物質の環境リスク評価作業を規定し、指導することを目的として策定されました。 (※11)生態環境部 (中国語) http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk05/201909/t20190910_733204.html (4)生態環境部 「国家危険廃棄物名録(改訂稿)」の意見募集  2019年9月5日から10月10日まで、生態環境部は「国家危険廃棄物名録(改訂稿) 」の意見を募集しました。2016年版「国家危険廃棄物名録」において、の実施にお いて、危険廃棄物類別の定義が不明確であったこと、また一部の環境リスクが低い 危険廃棄物を免除対象に組み入れる等の問題があったため、改訂版が策定されまし たを提示した。主要な内容は下記のとおりです。  1. 2016年版「名録」の危険廃棄物鑑別の関連内容を削除した。  2. “危険廃棄物の物理化学的処理中に生じた廃水処理汚泥と残渣”等、7種の危    険廃棄物を追加した。  3. “化学薬品製剤の生産における原薬の精製、再加工により生じた廃母液および    反応基などの廃棄物” 等、7種の危険廃棄物を削除した。  4. 8種の危険廃棄物を統合し、38種の危険廃棄物の定義、專門用語等を修正した。  5. リストの附属書「危険廃棄物免除管理リスト」に13種の免除対象を追加した。 (※12)生態環境部 (中国語) http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk06/201909/t20190910_733172.html (5)生態環境部 「特別管理危険化学品目録(第一版)」意見募集稿の公布開催  2019年10月18日、応急管理部は「特別管理危険化学品目録(第一版)」意見募集 稿を公布しました。「危険化学品安全総合管理シナリオ」を着実に実施し、天津港 の“8・12”重大事故の教訓を生かすため、目録内の製品に対して、下記のとおり管 理措置を打ち出しました。  1. 「特別管理危険化学品」の生産、運送、輸出等全段階の監督管理情報プラット    フォームを構築する。製品包装および中型バラ積み容器、大型容器、移動可能    なタンクとタンクローリーにQRコード又は電子ラベルを貼る。     2. 「特別管理危険化学品」に対して、統一、標準化された包装管理を実施する。    3. 「特別管理危険化学品」建設プロジェクトの審査を厳格化。    4. 運送段階の管理を強化し、道路、鉄道による危険貨物運送の電子送り状管理を    促進する。     5. 危険化学品専用倉庫に特定区域、保管室又はタンク保管場所を定めて、特別管    理危険化学品を保管する。     6. 国家標準「化学試剤包装および表示」(GB 15346-2012)に適合する試薬類製    品は本目録の管理措置に適用しない。  特別管理危険化学品目録は合計で20種の化学物質から成り、全て「危険化学品目 録」(2015版)に収載されている。 (※13)応急管理部 (中国語) https://www.mem.gov.cn/hd/zqyj/201910/t20191018_337802.shtml (6)生態環境部 登記証未取得の違法行為に関する処罰状況の発表  2019年11月19日、中国生態環境部は、登記証未取得のまま新化学物質を生産した 江蘇省1社、山東省2社の計3社の違法行為に関して公告しました。本違法行為に 関する公告は初めての事例です。これら企業は、新規化学物質環境管理登記証を取 得せず、違法に新化学物質を生産しました。このことは「新規化学物質環境管理弁 法」(環境保護部令7号)の第四十五条、地方処罰事項一の(二)に反する行為( 「登記証未取得あるいは登記証の規定に反して新化学物質を生産、輸入した」)で す。地方生態環境局が法に従い行政処分を行っています。罰金は1万元から2万元 となります。生態環境部および地方生態環境部は、処罰情報を公開すると同時に、 企業の違法行為を「信用中国」の企業信用度公示サイトにも掲載しました。  こうすることで、当局は新規化学物質に対する監督管理の徹底を表明しています。 (※14)生態環境部 (中国語) 江蘇省:http://gts.mee.gov.cn/hxphjgl/xhxwz/wgxwgg/201911/t20191119_743219.shtml 山東省:http://gts.mee.gov.cn/hxphjgl/xhxwz/wgxwgg/201911/t20191119_743220.shtml ───────────────────────────────────── 【8】台湾 最新動向 (1)行政院環境保護署 「毒性化学物質運用責任保険弁法」改正草案の公告 -2019年8月28日-  2019年8月28日、行政院環境保護署は「毒性化学物質運用責任保険弁法」の改正 草案を公告しました。「毒性化学物質管理法」が「毒性及び懸念化学物質管理法」 に改正されたことに合わせ、かつ中央主管機関により指定公告される危険有害性を 有する懸念化学物質を組み込み管理ニーズに対応することを目的として策定されま した。改正の要点は以下のとおりです。  1. 本弁法を改題し、運用者である第三者の責任を強調する。  2. 中央主管機関により指定公告される、危険有害性を有する懸念化学物質を責任    保険対象に組み込み、新たに追加した。  3. 運用責任保険の運用量基準について、「いずれかの時刻」を「いずれかの日」    に、また「大量運用基準」を「等級分け運用量」に改正した。  4. 物質特性および運用リスクが異なる点を考慮し、第三類毒性化学物質の最低保    険金額を第一類、第二類毒性化学物質とし、危険有害性を有する懸念化学物質    の最低保険金額と区分けした。   (※15)行政院公報 (中国語) https://gazette.nat.gov.tw/egFront/detail.do?metaid=109561&log=detailLog (2)行政院環境保護署 「毒性化学物質管理法施行細則」の改正および「毒性及び懸念化学物質管理法施行細 則」へ名称を変更  2019年9月3日、行政院環境保護署は、「毒性化学物質管理法」が、2019年1月1 6日に「毒性及び懸念化学物質管理法」として改正されたことに合わせ、執行実務の 促進のため、「毒性化学物質管理法施行細則」を改正し、「毒性及び懸念化学物質 管理法施行細則」に名称を変更しました。主な改正内容は以下のとおりです。  1. 運用中止期間は、本法の規定に従い設定する。本弁法において運用中止状況に    つき定義した。  2. 通信販売およびネット販売を定義した。  3. 主管機関が直接、処理措置を講ずる要件および内容を規定した。  4. 査察は、関連機関団体に委任、委託または業務代行を依頼することができるも    のとし、国防機密に関わる時の手順も規定した。  5. 地方主管機関が配置図を消防機関に通知する時、情報システム、ネットワーク    又はその他の電子通信方法にて行うことができる。 (※16)行政院公報 (中国語) https://gazette.nat.gov.tw/egFront/detail.do?metaid=109701&log=detailLog (3)行政院環境保護署 「毒性及び懸念化学物質管理法改正公布施行後の猶予期間執行原則」を制定、即日よ り発効  2019年9月5日、行政院環境保護署は「毒性及び懸念化学物質管理法改正公布施 行後の猶予期間執行原則」の制定、発効について発表しました。  1. 行政院環境保護署は、2019年1月16日に毒性及び懸念化学物質管理法(以下、    本法という)の改正を行った。2019年1月18日および2020年1月16日に施行・発    効となる。各級の主管機関は、本法により授権した法規命令、行政規則(以下、    関連法規と総称する)が未制定又は改正公布前の猶予期間にあり、本原則に従    って本法で定める関連作業を執行する。  2. 本法改正施行前の関連法規にその規定内容が明記されており、施行・発行した    場合、本法の規定を直接適用する。  3. 関連法規が未だ制定されていない又は改正公布前であれば、主管機関による行    政処分は、改正前の関連法規を適用しなくてはならない。  4. 本法又は関連法規が改正する前に受理された、許可、登記、認可、承認などの    申請案件について、処理手続きが終わる前に関連法規制が本法の授権規定によ    り改正公布された場合、改正後の法規制を適用する。但し、改正前の法規制が    当事者に有利であり、かつ改正後の法規制で当該申請事項を撤廃又は禁止とな    っていない場合、改正前の法規制を適用する。  5. 本法改正施行前に発生した規定違反行為について、まだ処罰されていない場合、    主管機関が最初に裁決した際に準ずる法規制又は関連規定を適用する。但し、    裁決前の法規制が行為者に有利な場合、当該行為者に対する最も有利な規定を    適用する。  6. 各級の主管機関が、本法の改正施行前に許可、登記、認可、承認した関連証明    書について、規定に従って改めて申請、変更又は異動を行わなくてはならない    が、元々許可された期限満了まで使用してもよい。 (※17)行政院公報 (中国語) https://gazette.nat.gov.tw/egFront/detail.do?metaid=109766&log=detailLog (4)行政院環境保護署 既存化学物質標準登録の化学物質共同登録通信プラットフォームの使用開始  2019年9月5日、台湾化学物質登録プラットフォーム(以下、登録プラットフォ ームという)の更新完了後、化学物質共同登録通信プラットフォーム(以下、通信 プラットフォームという)の使用が開始しされました。登録人(若しくは代理人) は、ICカードで登録プラットフォームにログインしてから、機能メニューの「化学 物質共同登録通信プラットフォーム」をクリックして物質通信チャットに参加申請 を送ると、主管機関の審査を経て申請者の資格が適合することが確認された後、申 請者は直ちに同通信プラットフォーム上で共同登録を行う意向について設定を開始 できるようになります。また、当該連絡情報を公開することにより、同じく共同登 録を行う意向を持つそのほかの事業者について検索が可能です。 (※18)行政院環境保護署 (中国語) https://tcscachemreg.epa.gov.tw/Epareg/content/masterpage/index.aspx NEWS「108-09-03 化學物質共同登?通訊功能即將開放」 (5)行政院環境保護署 「毒性化学物質緊急対策器材及び検出・警報設備管理弁法」改正草案の公告  2019年9月5日、行政院環境保護署は、「毒性化学物質緊急対策器材及び検出・ 警報設備管理弁法」改正草案を公告しました。「毒性及び懸念化学物質管理法」が 2019年1月16日に改正・公布したのに合わせ、事故予防及び緊急対応の章を新たに 追加しました。同章は、既存の枠組みから中央主管機関が指定・公告する危険有害 性を有する懸念化学物質の範疇へと取り込み、システム接続方法に関する規定も追 加されました。また、名称も「毒性化学物質緊急対策器材及び検出・警報設備管理 弁法」に改められました。改正の要点は以下のとおりです。  1. 中央主管機関の指定・公告する危険有害性を有する懸念化学物質は、その他法    規制に従って緊急対応器材が設置済みの場合、当該規定に従うものとする。     2. 主管機関のシステムに接続すべきと規定される運用者について、当該検出設備    が故障した際の申告方法を新たに追加した。     3. 主管機関のシステムにより手続きすべき対象物質は、公告した情報伝達方法に    従って手続きを行わなくてはならないと規定した。 (※19)行政院公報 (中国語) https://gazette.nat.gov.tw/egFront/detail.do?metaid=109767&log=detailLog (6)労働部職業安全衛生署 優先管理化学品の追加運用資料登録を行うべき2019年指定化学品リストの公示  2019年9月12日、労働部職業安全衛生署は、優先管理化学品の追加運用資料登録 を行うべき2019年指定化学品リストを公示し、運作者に関連資料登録を行うよう求 めました。  優先管理化学品のばく露リスクを評価し、用途、プロセス、作業状況および危害 防護などの情報を更に把握するために、「優先管理化学品の指定及び運用管理弁法」 第8条において「中央主管機関は、運用者に、指定期間までに運用資料に記入し( 記入ツールと登録説明は“化学品届出および許可プラットフォーム”からダウンロ ード可能)、指定の情報サイトに登録するよう求めることができる」と定めていま す。  職業安全衛生署は、優先管理化学品の申告が完了した資料について一次評価し、 化学品危害性、運作量およびばく露人数等でスクリーニングし、本年度の運用資料 補足作業を追加すべき化学品(重量1%以上の混合物を含む)の計10種を指定しま した。  職安署の優先管理化学品申告資料スクリーニング後、前述の化学品を取扱う者( 通知を受けた者に限る。職安署より紙媒体の公文で通知)は、2019年11月15日より 前に、本プラットフォームにて公表した書式およびインターネット伝達方式で、取 扱いに係る資料の補足作業を完了しなければならなりません。 (※20)労働部職業安全衛生署 (中国語) https://prochem.osha.gov.tw/content/info/NewsDetail.aspx?id=57 (7)行政院環境保護署 「毒性化学物質運送管理弁法」改正草案の公告  2019年9月25日、環境保護署は「毒性化学物質運送管理弁法」の改正草案を公告 しました。「毒性及び懸念化学物質管理法」の改正・公布に合わせ、第一類から第 三類毒性化学物質および中央主管機関により指定・公告される危害性化学品を運輸 する際、本弁法の規定に従わなければなりません。承認許可作業方式に合わせ、様 式を現行の複写式からフォーム式に変更し、実務管理に合わせ、海陸および航空の 管理規定を統合しました。さらに、即時追跡システムが審査・検査に合格して中央 主管機関に認可された後に輸送する、新たな規定が設けられました。事故処理につ いては、「毒性及び懸念化学物質管理法」第四十一条の規定に従って手続きを行う ものとして本弁法の改正草案を策定し、名称が「毒性及び懸念化学物質運輸管理弁 法」に変更となりました。 (※21)行政院公報 (中国語) https://gazette.nat.gov.tw/egFront/detail.do?metaid=110156&log=detailLog (8)行政院環境保護署 「毒性化学物質事故調査処理報告作業準則」改正草案の公告  2019年10月14日、環境保護署は、「毒性化学物質事故調査処理報告作業準則」改 正草案を公告しました。「毒性及び懸念化学物質管理法」の改正・公布に合わせ、 本法第四十一条第五項の規定に従い、中央主管機関の指定公告により危害性を有す る懸念化学物質とされた場合、関連運用者は、事故発生後に事故調査処理報告を提 出しなければなりません。また、関連管理措置の実施徹底し、関連の予防効果を強 化することを目的として本準則の改正草案が策定されました。名称も「毒性及び懸 念化学物質事故調査処理報告準則」に変更となりました。 (※22)行政院公報 (中国語) https://gazette.nat.gov.tw/egFront/detail.do?metaid=110551&log=detailLog ───────────────────────────────────── 【9】あとがき  本号では、アルゼンチン、ロシア、欧州、ニュージーランド、ベトナム、タイ、 中国そして台湾の最新動向について特集いたしました。  読者の皆さまより、記事内容に関するご意見、ご要望を募集しております。下記の 「お問い合わせ」のページからお寄せください。  どうぞよろしくお願いいたします。 http://chemical-net.env.go.jp/contact.html ───────────────────────────────────── ■本マガジンは、平成31年度環境省請負業務に基づき、一般社団法人海外環境協力  センターが運営しております。  一般社団法人海外環境協力センター(OECC)   →http://www.oecc.or.jp/  環境省総合環境政策局環境保健部   →http://www.env.go.jp/chemi/index.html  化学物質審査規制法ホームページ(環境省化学物質審査室)   →http://www.env.go.jp/chemi/kagaku/index.html ■原則として、隔月で配信を予定しています。  メールの配信については、回線上の問題(メールの遅延、消失)等により  届かなかった場合の再送は行いませんので、予めご承諾の上、ご利用ください。 ■化学物質国際対応ネットワークマガジンバックナンバーは、下記ウェブサイトを  御覧ください。   →http://chemical-net.env.go.jp/mailmg_bn.html ■本メールマガジンの配信停止・配信先e-mailアドレスの変更及びご意見・ご要望  等は、以下のウェブサイトよりご連絡ください。   →http://chemical-net.env.go.jp/contact.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行元:一般社団法人海外環境協力センター ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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