1. 化学物質国際対応ネットワークTOP
  2. >メールマガジン
  3. >メールマガジン 第81号

メールマガジン

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
       化学物質国際対応ネットワークマガジン 第81号
           http://chemical-net.env.go.jp/
               2017/6/6 配信
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
このメールマガジンは、化学物質国際対応ネットワークのウェブサイトから
配信登録をされた方を対象にお送りしています。

第81号は、以下の内容をお送りいたします。
───────────────────────────────────── 
【1】マレーシア 最新動向                  3E Company
【2】台湾      最新動向                  3E Company
【3】欧州    最新動向                  3E Company
【4】ロシア   最新動向                  3E Company
【5】中国    最新動向              ネットワーク事務局
【6】あとがき                    ネットワーク事務局
─────────────────────────────────────
【1】マレーシア 最新動向
毒物リストの改訂

 2017年4月26日、マレーシア保健省は連邦政府ガゼットで毒物リストの改訂を
公表しました(※1)。1952年の毒物法で掲載されていた当初のリストは2016年8月
に最後の改正が行われています。今回改訂されるリストは、以前収載されていなか
った化学物質が追加されただけでなく、いくつかの収載物質の規制管理も改訂され
ています。
 新たに収載される化学物質は以下の通りになります。
 
  1. Bendamustine(ベンダムスチン)
  2. Ceritinib(セリチニブ)
  3. Crofelemer(クロフェレマー)
  4. Daclatsvir(ダクラタスビル)
  5. Dulaglutide(デュラグルチド)
  6. Elosulfase(エロスルファーゼ)
  7. Febuxostat(フェブキソスタット)
  8. Idelalisib(イデラリシブ)
  9. Ledipasvir(レジパスビル)
 10. Netupitant(ネツピタント)
 11. Nintedanib(ニンテダニブ)
 12. Sacubitril(サクビトリル)
 13. Secukinumab(セクキヌマブ)
 14. Ulipristal(ウリプリスタル)
 15. Vismodegib(ビスモデギブ)

(※1)マレーシア連邦政府ガゼット
  http://www.federalgazette.agc.gov.my/outputp/pua_20170426_P.U.%20(A)%20130.pdf

─────────────────────────────────────
【2】台湾 最新動向
追加の規制薬物を指定することを提案

 台湾衛生福利部は、2017年4月13日に規制薬物の附則と項目の改訂の提案“(Notice
 No. 1061800169) (預告修正管制藥品分級及品項草案)”を公表しました(※2)。
この提案が適用されると、クラスIIの規制薬物に1物質、クラスIIIの規制薬物に
3物質追加されることになります。

 クラスII;1物質
 1-phenyl-2-(1-pyrrolidinyl)-1-pentanone
 (1-フェニル-2-(1-ピロリジニル)-1-ペンタノン)

 クラスIII;3物質
 Methyl-α-ethylaminopentiophenone, including 2-Methyl-α-ethylaminopentiophenone
 (2-MEAPP), 3-Methyl-α-ethylaminopentiophenone (3-MEAPP), and 4-Methyl-α-
 ethylaminopentiophenone (4-MEAPP)
(メチル-α-エチルアミノペンチオフェノン、以下の物質を含む 2-メチル-α-エチル
 アミノペンチオフェノン、3-α-エチルアミノペンチオフェノン、4-α-エチルアミノ
 ペンチオフェノン)

 2-(Dimethylamino)-1-(3,4-methylenedioxyphenyl)-1-butanone
 (2-(ジメチルアミノ)-1-(3,4-メチレンジオキシフェニル)-1-ブタノン)

 Methyl N-((1-(5-Fluoropentyl)-1H-indazol-3-yl)carbonyl)valinate
(メチルN-((1-(5-フルオロペンチル)-1H-インダゾール-3-イル)カルボニル)バリネート)

(※2)衛生福利部公告
 http://gazette.nat.gov.tw/EG_FileManager/eguploadpub/eg023066/ch08/type3/gov70/num14/Eg.htm

─────────────────────────────────────
【3】EU 最新動向
CLP規則への技術的プログレスの10回目の適応化を公表

 2017年5月4日に欧州委員会は、規制2017/776/EUを採択し、CLP規制(CLP-1272
/2008/EC)の有害物質の分類と表示の調和リストを更新しました(※3)。この新し
い規則は、科学的及び技術的プログレスに適応された10回目であり、調和された有
害物質のリストを含む付属書VIにいくつかの変更をもたらしています。
 主な変更点は以下の通りになります。

 ・以前のDSD / DPDの枠組みに従って調和された有害物質の廃止と分類のリスト
  を含む表3.2の削除に続いて、表3.1(調和された物質のリスト)を表3に改名
 ・表3の13項目を改正
 ・表3に新たに24項目を追加
 ・急性毒性推定値(ATE)の表3の関連項目への追加

 これらの変更は2018年12月1日までに適用され、いくつかのマイナーな変更は
2017年6月1日より適用されます。

(※3)欧州委員会 規制2017/776/EU
 http://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/PDF/?uri=CELEX:32017R0776&from=EN

─────────────────────────────────────
【4】ロシア 最新動向
消費財の表示要件の施行を強化

 ロシア連邦技術規制・計量庁は、2017年5月15日にGOST標識が付いた商品の検査
を開始すると発表しました(※4)。これらの消費者製品は、市場流通のすべての
段階で監査され、違反者は法律に従って処罰されます。
 次の地域は、今年の残りの期間に影響があるかもしれません。
 Nizhny Novgorod(ニジニ・ノヴゴロド)、 Kirov(キーロフ)、
 Orenburg(オレンブルク)、Volgograd(ヴォルゴグラード)、
 Omsk(オムスク)、Sverdlovsk(スヴェルドロフスク)地域、Crimea(クリミア共和国)
2018年には、監査は全国の領土に影響が拡大することが見込まれます。

(※4)ロシア連邦技術規制・計量庁 
 http://gost.ru/wps/portal/

─────────────────────────────────────
【5】中国 最新動向
山西省政府が「湖南省危険化学品安全総合対策実施プログラム」を公表

 2017年4月1日、山西省政府が「山西省危険化学品安全総合対策実施プログラム」
を公表しました(※5)。当該プログラムでは、2017年3月から4月までに作業分担
配置を行い、2017年4日-2018年3月までに集中対策を実施し、2018年4月-2019年
10月に強化対策を実施し、2019年11月に対策経験・成果を取りまとめると言う実施
日程を挙げています。また、以下のような作業目標を設定しています。

 ・各関連部門の危険化学品の安全監督・管理の責任を明確にし、監督管理の隙間、
  ブラインドゾーンを解消する。企業の安全生産の主体責任を有効に果たす。
 ・危険化学品に関わる各産業の安全リスクと重大ハザードを把握し、有効に管理
  する。高人口密度区に立地された危険化学品企業の搬出工程を全面的に開始す
  る。危険化学品の情報共有メカニズムを基本的に構築する。オイル・ガス輸送
  パイプの安全リスク対策を実施する。
 ・危険化学品の安全監督管理体制を整理し、メカニズム、法律整備を改善する。
 ・危険化学品に関する安全生産の基盤及び応急救援能力を強化し、安全保障水準
  を引き上げ、安全保障水準を高める。危険化学品生産安全事故を有効に抑える。

対策内容及び作業措置は以下のように示されています。
 ・危険化学品の安全リスクを全面的に調査する。重大ハザードを重点的に調査す
  る。
 ・高い危険性を有する化学品の管理・監督を強化する。危険化学品の重大ハザー
  ドへの管理・監督を強化する。化学工業産業園区及び危険化学品重大リスクに
  係る機能区及び危険化学品の保存タンクエリアへのリスク管理を強化する。高
  人口密度区に立地した危険化学品生産企業の移出工程を開始する。危険化学品
  の輸送安全管理を強化する。オイル・ガス輸送パイプラインの安全リスクへの
  対策を強化する。
 ・政府監督管理責任体系を遂行する。危険化学品の安全監督管理統括調整メカニ
  ズムを構築する。産業主管部門の危険化学品の安全管理責任を強化する。
 ・法律法規、基準体系を遂行し、関連基準に関わる実現方法を作成する。危険化
  学品安全基準の管理体制を遂行し、危険化学品の安全生産の基準化を強制的に
  推進する。
 ・統括的な計画を作成し、産業分布を規範化にする。安全参入条件を強化する。
  危険化学品の建設工程設計、工事品質の管理を強化する。
 ・完全生産関連法律法規を徹底的に実施する。安全技術説明書と安全ラベルの要
  求を実施する。科学技術による安全強化を推進する。法律実施への検査を規範
  化する。法律に従って責任を求める。ブラックリスト制度を構築する。危険化
  学品廃棄処置を厳格にする。
 ・危険化学品の安全監督管理の能力を強化する。社会の力を活かして、危険化学
  品の安全監督管理に協力する。安全、環境保全など第三者サービス機関への監
  督管理を強化する。
 ・危険化学品の登録制度を遂行する。全省における危険化学品の監督管理情報共
  有プラットフォームを構築する。国家危険化学品の安全公共サービスインター
  ネットプラットフォームの構築に協力する。
 ・応急処置要求を規範化する。資源支援を拡大する。危険化学品への専門応急能
  力を強化する。資金支援を強化する。
 ・危険化学品の安全宣伝及び普及を推進する。化学工業産業の管理人材を育成す
  る。化学工業産業の従業員の育成を加速する。 

(※5)山西省政府
 http://www.shanxigov.cn/sxszfxxgk/sxsrmzfzcbm/sxszfbgt/flfg_7203/bgtgfxwj_7206/201703/t20170329_291423.shtml

─────────────────────────────────────
【6】あとがき
 本号では、マレーシアの最新動向、台湾の最新動向、EUの最新動向、ロシアの最新
動向、中国の最新動向について特集いたしました。
 読者の皆さまより、記事内容に関するご意見、ご要望を募集しております。下記の
「お問い合わせ」のページからお寄せください。
 どうぞよろしくお願いいたします。

 http://chemical-net.env.go.jp/contact.html

─────────────────────────────────────
■本マガジンは、平成29年度環境省請負業務に基づき、一般社団法人海外環境協力
 センターが運営しております。
 一般社団法人海外環境協力センター(OECC)
  →http://www.oecc.or.jp/
 環境省総合環境政策局環境保健部
  →http://www.env.go.jp/chemi/index.html
 化学物質審査規制法ホームページ(環境省化学物質審査室)
  →http://www.env.go.jp/chemi/kagaku/index.html
■原則として、毎月1回の配信を予定しています。
 メールの配信については、回線上の問題(メールの遅延、消失)等により
 届かなかった場合の再送は行いませんので、予め御承諾の上、御利用ください。
■化学物質国際対応ネットワークマガジンバックナンバーは、下記ウェブサイトを
 御覧ください。
  →http://chemical-net.env.go.jp/mailmg_bn.html
■本メールマガジンの配信停止・配信先e-mailアドレスの変更及び御意見・御要望
 等は、以下のウェブサイトより御連絡ください。
  →http://chemical-net.env.go.jp/contact.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行元:一般社団法人海外環境協力センター
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ページの先頭に戻る↑