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化学物質国際対応ネットワークマガジン 第86号
http://chemical-net.env.go.jp/
2017/12/20 配信
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このメールマガジンは、化学物質国際対応ネットワークのウェブサイトから
配信登録をされた方を対象にお送りしています。
第86号は、以下の内容をお送りいたします。
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【1】欧州 最新動向 3E Company
【2】チリ 最新動向 3E Company
【3】ベトナム 最新動向 3E Company
【4】台湾 最新動向 3E Company
【5】中国 最新動向 ネットワーク事務局
【6】環境省からのお知らせ 環境省
【7】あとがき ネットワーク事務局
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【1】欧州 最新動向
欧州化学物質庁(ECHA)によるSVHCロードマップを公表
ECHAは、SVHCロードマップ(※1)の下で開発されたツールへの入力を促すため
公開調査の可能性を発表しました(※2)。 回答は2017年12月22日までになります。
ECHAは、EU加盟国および欧州委員会と協力して、2020年までに「SVHC同定およびREACH
リスク管理措置のロードマップ」(SVHCロードマップ)の実施を検討する予定です。
SVHCのロードマップは、2020年までに候補物質リストに現在知られているすべての
高懸念物質(SVHCs)を含めて計画を立てています。
(※1)SVHCロードマップ
https://echa.europa.eu/svhc-roadmap-to-2020-implementation
(※2)ECHA調査サイト
https://www.webropolsurveys.com/Answer/SurveyParticipation.aspx?SDID=Fin1415293&SID=6f34c576-77d7-4d1d-a2e6-a316087cb559&dy=528517546
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【2】チリ 最新動向
GHSの導入を提案
2017年11月7日にチリの保健省は、国連の「化学品の分類および表示に関する世界
調和システム」を実施するための規制を発表しました(※3)。通知およびコメント
の期間は、2018年1月5日までになります。この草案では、主にGHSの改訂第6版の観点
とラベルと安全性データシートへの同じ要件で物質と混合物を分類しています。提案
された規制には、規制が確定した後、単一物質の分類を実施するための1年間の移行
期間と、混合物のための5年間の移行期間が設定されています。
(※3)チリの保健省のGHS通達
http://web.minsal.cl/wp-content/uploads/2017/11/Propuesta-reglamento-GHS-consulta-publica.pdf
(一時的に閲覧ができないことがあります)
https://members.wto.org/crnattachments/2017/TBT/CHL/17_5048_00_s.pdf
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【3】ベトナム 最新動向
National Single Window Registrationのガイダンスを公表
2017年11月17日、商工省(MOIT)下の化学物質管理局(Vinachemia)は、National
Single Window(VNSW)の口座開設のガイダンスを発表しました(※4)。2017年11月
25日に発効された、新しいDecree 113/2017 / ND-CPの下では、附属書Vに記載された
または基準にあう化学物質は、輸入に先立って宣言されなければなりません。MOITは
ベトナム税関と提携して、企業がVNSWを通じてこれらの化学物質を報告できるように
しています。このアプローチの目的は、業界の負担を軽減することです。企業は、許
可プロセスのスムーズな移行を確実にするために、VNSWを通じてアカウントの作成が
勧められています。
(※4)ベトナムVNSWのガイダンス
http://cuchoachat.gov.vn/default.aspx?page=news&do=detail&category_id=3&id=348
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【4】台湾 最新動向
行政院において改正毒性化学物質管理法の通過
2017年11月9日に台湾行政院は、ウェブサイト上で、同日提案されていた毒性化
学物質管理法(改正案)が可決されたことを示すニュース記事を掲載しました(※5)。
改正案は、2017年5月12日に台湾の環境保護庁(EPA)によって発行されており、
近い将来、さらなる承認のために立法院に提出される予定です。
改正案では、有害化学物質管理法に懸念化学物質の定義を追加し、それらにさま
ざまな制限と行政措置を課すことを提案しています。さらに、台湾の有害化学物質
を扱う施設には、追加の緊急時の対応と通知の要件が課されることになります。
(※5)台湾行政院のウェブサイト
https://www.ey.gov.tw/News_Content2.aspx?n=F8BAEBE9491FC830&sms=99606AC2FCD53A3A&s=07FAE46B8F919AC3
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【5】中国 最新動向
化学物質規制:国家安全監管総局が「危険化学品安全生産十三五計画」を公表
2017年10月1日、国家安全監管総局は「危険化学品安全生産十三五計画」を公表
しました。当該計画によると、2015年末現在、中国における危険化学品に関わる企
業は29万社(製造企業が1.8万社、経営企業が26.5万社、保管企業が0.55万社)あり、
従事者数が一千万人近くにのぼり、また、陸地でのオイル・ガス輸送パイプライン
が12万キロを超えています。
十二五期間(2011~2015年)の調査結果によると、化学工業での危険化学品製造
に関する安全事故発生は、2015年には97件、死亡者が157人とでしたが、2010年比で
それぞれ62%、55%改善しました。行政は、「危険化学品安全管理条例」を公表し、
10件の部門規定を改正し、29件の規範政策と36件の安全生産基準を策定しました。
1.1万社の危険化学品企業を産業パークに移転させ、0.17万社の危険化学品企業を転
出あるいは閉鎖し、1.5万以上の危険化学品製造・保存施設を改善しました。5万社
以上の危険化学品基準化生産企業が創出されました。
2015年には、危険化学品の重大危険ハザードのモニタリング率が95%に達しました。
さらに、2015年末までに、全国に危険化学品生産企業の登録数が1.8万社に達した。
危険化学品製造安全事故は518件摘発され、54件の典型的な危険化学品製造安全事故
について公表し、行政処分しました。この現状を踏まえて、2016年から2020年までの
危険化学品安全製造目標を以下のとおり掲げています。
・2020年までに化学工業製造安全事故の発生件数、死亡人数を2016年比で10%削減
する。
・2020年までに化学工業製造・営業企業により起こされる、中規模以上の製造安全
事故の件数、死亡人数を2016年比で15%削減する。また、中規模以上の生産安全
事故と重大影響事故を有効に抑制する。
・2020年までに「二重点一重大」(重点監視危険化学工業製造プロセス、重点監視
危険化学品、危険化学品の重大ハザード)に関わる危険化学品製造企業は安全製
造基準の二級以上の水準に達し、50社以上の一級企業を創出する。
・2020年までに、危険化学品製造・保管企業における重大ハザードへのオンライン
モニタリング・早期警告システムを構築する。国家・省・市・県の四レベルの危
険化学品重大ハザード情報管理プラットフォームを建設し、全国危険化学品の重
大ハザードモニタリング・早期警告の分布図を構築する。
・化学工業団地及び危険化学品重大リスク機能区に対して区域定量安全リスク評価
を推進し、情報化、スマート化手段による化学工業団地の一体化安全管理プラッ
トフォームを構築する。2020年までに、10箇所の安全管理一体化モデル団地を創
出する。
・2020年までに、危険化学品重大ハザード、重点監視危険化学工業生産プロセスに
おける製造施設、保管施設に関わる技術者を化学工業専門中等職業教育以上の水
準に達成させる。
(※6)国家安全監管総局
http://www.chinasafety.gov.cn/newpage/Contents/Channel_6288/2017/0927/295358/content_295358.htm
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【6】環境省からのお知らせ
(1)平成29 年度水俣病経験の普及啓発セミナーの開催について
環境省では、水俣病の経験から得た教訓を国内外に伝えるために、平成8年度から
水俣病経験の普及啓発セミナー事業を実施しています。本年度は、平成30年1月13日
(土)に、東京都内において「水俣病の経験を引き継ぐために」をテーマとしたセミナー
を開催します。
日 時:平成30 年1月13 日(土)13:00~16:20
場 所:東京ウィメンズプラザ・ホール(東京都渋谷区神宮前5-53-67)
http://www1.tokyo-womens-plaza.metro.tokyo.jp/outline/tabid/136/Default.aspx
主 催:環境省
参加対象者:環境問題、地域再生に関心のある一般の方、
教育関係者、環境・教育を学ぶ学生、自治体、企業
募集人数:150 名
参加費:無料
本セミナーへの参加は事前登録制(先着順)です。参加を希望される方は下記ウェブ
サイトの参加申し込みフォーム、電子メール、FAXにて申し込みください。また、
本セミナーの運営事務局は一般社団法人環境パートナーシップ会議が担当します。
○参加申込み・お問い合わせ先 一般社団法人環境パートナーシップ会議 島田・伊藤
TEL 03-5468-8405 ※お電話による参加申し込みはできません。
○申し込みフォームウェブサイト http://www.epc.or.jp/
○電子メール info@epc.or.jp
○FAX 03-5468-8406
※電子メール・FAXにて申し込みの場合は、氏名・住所・電話番号を記載願います。
プログラム等詳細は以下を御参照ください。
http://www.env.go.jp/press/104901
(2)化学物質国際対応ネットワークセミナーの開催について
「中国・韓国における化学物質管理政策最新動向セミナー」を開催致します。
日 時:平成30年1月23日(火)13時~16時(12時30分~受付)
場 所:国連大学 ウ・タント https://jp.unu.edu/about/contact-us#location
参加費:無料
定 員:300名
<プログラム>
○中国における化学物質管理政策最新動向(案)
・化学物質管理法の概要
・既存化学物質リスト/新規化学物質登録/優先管理化学物質リスト詳細情報
・化学物質のリスクアセスメント導入状況
○韓国における化学物質管理政策最新動向(案)
・K-REACH最新情報
・生活化学製品及び殺生物剤安全管理法(K-BPR)の概要と現状
<申込み>
参加申込期間:平成29年12月18日(月)~平成30年1月5日(金)15:00必着
本セミナーへの参加は無料ですが、事前登録が必要です。御関心のある方の参加を
広くお待ちしております。
プログラム等詳細は以下を御参照ください。
http://chemical-net.env.go.jp/seminar20180123.html
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【7】あとがき
本号では、欧州の最新動向、チリの最新動向、ベトナムの最新動向、台湾の最新動向、
そして中国の最新動向について特集いたしました。
読者の皆さまより、記事内容に関するご意見、ご要望を募集しております。下記の
「お問い合わせ」のページからお寄せください。
どうぞよろしくお願いいたします。
http://chemical-net.env.go.jp/contact.html
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■本マガジンは、平成29年度環境省請負業務に基づき、一般社団法人海外環境協力
センターが運営しております。
一般社団法人海外環境協力センター(OECC)
→http://www.oecc.or.jp/
環境省大臣官房環境保健部環境保健企画管理課化学物質審査室
→http://www.env.go.jp/chemi/index.html
化学物質審査規制法ホームページ(環境省大臣官房環境保健部環境保健企画管理課化学物質審査室)
→http://www.env.go.jp/chemi/kagaku/index.html
■原則として、毎月1回の配信を予定しています。
メールの配信については、回線上の問題(メールの遅延、消失)等により
届かなかった場合の再送は行いませんので、予め御承諾の上、御利用ください。
■化学物質国際対応ネットワークマガジンバックナンバーは、下記ウェブサイトを
御覧ください。
→http://chemical-net.env.go.jp/mailmg_bn.html
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等は、以下のウェブサイトより御連絡ください。
→http://chemical-net.env.go.jp/contact.html
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発行元:一般社団法人海外環境協力センター
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