━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
化学物質国際対応ネットワークマガジン 第89号
http://chemical-net.env.go.jp/
2018/5/15 配信
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
このメールマガジンは、化学物質国際対応ネットワークのウェブサイトから
配信登録をされた方を対象にお送りしています。
第89号は、以下の内容をお送りいたします。
─────────────────────────────────────
【1】英国 最新動向 Verisk 3E
【2】湾岸協力理事会(GCC) 最新動向 Verisk 3E
【3】タイ 最新動向 Verisk 3E
【4】米国 最新動向 Verisk 3E
【5】あとがき ネットワーク事務局
─────────────────────────────────────
【1】英国 最新動向
英国とEU間での移行期間を含む離脱合意に関するドラフト
2018年2月28日、欧州委員会は、英国のEUからの撤退を保留するための離脱合意に
関するドラフトを発表しました(※1)。
英国のEUからの撤退の公式日は2019年3月29日です。ドラフト合意文書の第121条では、
化学品および製品のコンプライアンスに関連した移行期間終了日を2020年12月31日に設定
しています。この移行期間中、特に指定のない限り、EU法規は英国において適用され続け
ることになります。そのため、REACH、RoHSなどを含むすべてのEU法規は、2020年末まで
英国で適用されます。
(※1)離脱合意に関するドラフト
https://ec.europa.eu/commission/publications/draft-withdrawal-agreement-withdrawal-united-kingdom-great-britain-and-northern-ireland-european-union-and-european-atomic-energy-community_en
─────────────────────────────────────
【2】湾岸協力理事会(GCC) 最新動向
電気・電子機器における有害物質の使用に関する制限を提案
2018年3月28日、バーレーン、クウェート、カタール、サウジアラビア、オマーン、
イエメン、アラブ首長国連邦(UAE)は、世界貿易機関(WTO)に対し、アラブ諸国のため
の湾岸協力理事会(GCC)による電気および電子機器における特定の有害物質の使用を制限
する技術規制を通知しました(※2)。技術規制では、設定された基準を超えての電気およ
び電子機器における有害物質の使用を禁止し、人間の健康と環境の保護を目的としています。
主な基準値(Annex 2)は以下の通りです。
- 鉛(0.1%)
- 水銀(0.1%)
- カドミウム(0.01%)
- 六価クロム(0.1%)
- ポリ臭素化ビフェニル(PBB)(0.1%)
- ポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDE)(0.1%)
- ビス(2-エチルヘキシル)フタレート(DEHP)(0.1%)
- ブチルベンジルフタレート(BBP)(0.1%)
- ジブチルフタレート(DBP)(0.1%)
(※2)GCCの技術規制(アラビア語・一部英語)
https://tsapps.nist.gov/notifyus/docs/wto_country/BHR/full_text/pdf/BHR518(arabic).pdf
─────────────────────────────────────
【3】タイ 最新動向
東部3州への汚染物質放出に関する自主報告の通知
2018年2月8日、タイ工業省(DIW)は、東部3州の製造拠点に汚染物質の放出および
移動に関する自主的なデータの提供を要請する通知を出しました(※3)。チョンブリ、
サムトプラカン、ラヨン州へのこの要請は、国際協力機構(JICA)と協力して構築するデータ
ベースのための情報を得ることを目的としています。プラントオペレーターからの報告書は、
2018年6月30日までオンラインで提出することができます。
(※3)タイ工業省の通知(タイ語)
http://www.diw.go.th/hawk/news/prtr-61.pdf
─────────────────────────────────────
【4】米国 最新動向
改訂されたTSCAインベントリの提供
2018年4月12日、米国環境保護庁(EPA)は、新たな「有害物質規制法(TSCA)化学物質
インベントリ」の可用性に関するプレスリリースを発表しました。このインベントリは、
改正された規制下での新しい要件(アクティブ指定など)を反映しています(※4)。イン
アクティブ指定は、報告が完了した時点で公開されます。更新されたインベントリは、2018年
2月7日に終了した最近のリセットについて説明しています。加工業者(プロセッサー)は、
物質が現在までにアクティブとして指定されていない場合には、2018年10月5日までに自発的
なNOA(Notice of Activity)フォームAを提出する必要があります。
(※4)TSCAインベントリ
https://www.epa.gov/tsca-inventory/how-access-tsca-inventory
─────────────────────────────────────
【5】あとがき
本号では、英国、GCC、タイ、そして米国の最新動向について特集いたしました。
読者の皆さまより、記事内容に関するご意見、ご要望を募集しております。下記の
「お問い合わせ」のページからお寄せください。
どうぞよろしくお願いいたします。
http://chemical-net.env.go.jp/contact.html
─────────────────────────────────────
■本マガジンは、平成30年度環境省請負業務に基づき、一般社団法人海外環境協力
センターが運営しております。
一般社団法人海外環境協力センター(OECC)
→http://www.oecc.or.jp/
環境省総合環境政策局環境保健部
→http://www.env.go.jp/chemi/index.html
化学物質審査規制法ホームページ(環境省化学物質審査室)
→http://www.env.go.jp/chemi/kagaku/index.html
■原則として、毎月1回の配信を予定しています。
メールの配信については、回線上の問題(メールの遅延、消失)等により
届かなかった場合の再送は行いませんので、予めご承諾の上、ご利用ください。
■化学物質国際対応ネットワークマガジンバックナンバーは、下記ウェブサイトを
御覧ください。
→http://chemical-net.env.go.jp/mailmg_bn.html
■本メールマガジンの配信停止・配信先e-mailアドレスの変更及びご意見・ご要望
等は、以下のウェブサイトよりご連絡ください。
→http://chemical-net.env.go.jp/contact.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行元:一般社団法人海外環境協力センター
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ページの先頭に戻る↑